リチウムイオン電池の7倍濃い!?「リチウム高級酸化物電池」

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流行りモノから新技術まで! 5分でわかる最新キーワード解説

リチウムイオン電池の7倍濃い!?「リチウム高級酸化物電池」

2014/08/20


 日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。今回のテーマは、従来のリチウムイオン電池の7倍のエネルギー密度を実現するという新原理を用いた新しい二次電池「リチウム高級酸化物電池」。小さく・軽く・低コストで高エネルギー密度の新世代二次電池の研究開発が進む中、信頼性・安全性にも優れる新しい大容量電池が実現しそうです!

未定

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「リチウム高級酸化物電池」とは?

 充電して繰り返し使える電池(二次電池)として今最も小型・軽量・大容量を実現しているリチウムイオン電池だが、電気自動車用や定置用などへの用途が拡大するにつれて、そのエネルギー密度の理論的限界を超える高性能な二次電池の開発が要求されている。そこで二次電池の新しい原理と技術の開発に関する研究が活発に行われている。その1つとして今年7月、東京大学大学院工学研究科・応用化学専攻の水野哲孝教授のグループ(日本触媒との共同研究)が発表したのが「リチウム高級酸化物電池」だ。「高級酸化物」の「高級」は「酸素の組成比が多い」ことを意味する。
 驚くべきなのはその理論エネルギー密度で、現行のリチウムイオン電池の約7倍に達するという。従来の電池の地道な技術開発がじわじわと高めてきたエネルギー密度を、一気に高める新原理の電池が発明されたことになる。性能と応用への期待レベルも超「高級」なこの電池、いったいどんなものなのだろう。

図1 試作されたリチウム高級酸化物電池
図1 試作されたリチウム高級酸化物電池
(恒温槽内の実験系)
※手前の透明ケースに入ったコイン型の電池がリチウム高級酸化物電池
資料提供:東京大学・水野哲孝研究室
図2 実験用の物質合成の様子
図2 実験用の物質合成の様子
(グローブボックス内)
資料提供:東京大学・水野哲孝研究室

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従来のリチウムイオン電池とは何が違うの?

 モバイルデバイスや電気自動車の電池としておなじみのリチウムイオン電池は、小型・軽量・高電圧、おまけに充電の仕方によって急激な電圧低下が起きるニッケル水素電池やニカド電池のような「メモリー効果」もなく、多くの繰り返し充放電ができて長寿命という優れた特長により、広い用途に使われている。
 しかし、リチウムイオン電池の大容量化にむけて、現状では越えられない壁がある。同電池は正極材料としてコバルト酸リチウムなどのリチウムイオンが出入りする遷移金属酸化物を使っていて、これに含まれる遷移金属が重いのだ。重量当たりのエネルギー密度と容量に、そもそも理論的限界があるわけだ。また、この正極材料を合成するのに必要なコバルトは希少資源であり、コストを下げる障壁となっている。
 現行の正極材料を何か他の材料に置き換えることができれば、あるいはまったくこれまでとは違う原理で重い金属/希少資源をなるべく使わない仕組みが出来上がれば、現状を打開する飛躍的な大容量電池が実現するはず……世界の研究者はそんな思いで技術開発を続けている。

■新原理によるブレイクスルーを目指す研究

 さまざまな研究が進められる中で、従来の原理(リチウムイオンが出入りする遷移金属酸化物の酸化還元反応)を考え直し、新しい原理を用いた電池が数々登場してはいる。しかし、現行リチウムイオン電池のエネルギー密度370Wh/kg(黒鉛負極を利用するタイプの場合)を超える高エネルギー密度化はなかなか達成できなかった。水野教授のグループではこれまで、リチウムの代わりに両極間で酸素をやりとりして電気エネルギーを得る「酸素シャトル電池」や、その原理を発展させた「デュアルイオン電池」を開発し、動作を検証してきた。新原理での二次電池としての動作は確認できたが、画期的な大容量化には至らなかった。また他の研究グループでも「縮合リン酸塩電池」「有機全固体電池」「リチウム空気電池」などが開発されているが、大きくても両電極重量ベースで500Wh/kg程度のエネルギー密度、250mAh/g程度の容量密度が見込めるところまでが現在の限界だ。
 これに対して、今回発表されたリチウム高級酸化物電池は理論値でなんと2570Wh/kgという、現行リチウムイオン電池の約7倍に相当する桁違いのエネルギー密度が期待できる技術だ。両電極重量ベースの容量としても897mAh/gと格段の大容量化が見込めるという(ただし電圧は2.87V)。

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