既存光ファイバで量子通信を実現!「スクィーズド光」って何だ?

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流行りモノから新技術まで! 5分でわかる最新キーワード解説

既存光ファイバで量子通信を実現!「スクィーズド光」って何だ?

2014/07/02


 日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。今回のテーマは、既存の光ファイバ回線インフラはそのままに、受信側で「スクィーズド光」と呼ばれる整形した光を利用する先端技術。従来の光通信では超えられない「量子雑音」の壁を越え、将来の大容量・高速・低電力通信を実現するための画期的なブレイクスルーです!

未定

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「スクィーズド光」による大容量情報通信とは

 量子情報通信は、光の持つ「波」の性質と「粒子」の性質の両方を利用して、現在の1000倍以上の大容量・低電力通信を可能にすると期待される通信技術。今年4月、情報通信研究機構(NICT)が発表した「超広帯域スクィーズド光源と検出技術」は、既存光ファイバインフラ上において量子情報通信の大容量化を実現するためのマイルストーンとなる研究成果だ。

図1 スクィーズド光の発生装置の例(左)と光子の検出装置(右)
図1 スクィーズド光の発生装置の例(左)と光子の検出装置(右)
資料提供:NICT
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従来技術の拡張では越えられない壁「量子雑音」

 従来の光通信技術は、レーザー光の「波」の性質だけを利用してきた。この方式で単位時間あたりにより多くの情報を送るためには、光パルスの間隔を短くしてビットレートを上げ、異なる波長の光を多重化して同時に光ファイバを通すことが必要だった。技術開発が進んだ結果、現在の光ファイバ1本で1光波長あたり10Gbps、それを100波長束ねて多重化し1Tbpsにまで持っていくことも可能とされている。基幹系ネットワークでは現在の最大40Gbpsからまもなく100Gbpsに増速することが見込まれているが、同様の方式で今後どれほどスケールアップできるかは必ずしも明らかではない。
 一方、情報通信量が爆発的に増えている昨今の状況から、近い将来には通信速度が不足することが予測されており、より多くの情報量を光ファイバに載せるためのさまざまな研究が行われている。1つはできるだけ多くの波長を多重化する方法だが、多重化の結果、光ファイバ中の伝送エネルギーが数ワットレベルまで達すると光ファイバが焼き切れる現象が起きる。また伝送中に波形の歪みが生じたり、チャネル間の混信が生じたりする問題もある。そこで光の波の振幅ばかりでなく位相も利用して情報を載せる位相変調や、光多値変調、あるいは先般本コーナーで取り上げたことがある「光ナイキストパルス」などによる高速化・省電力化が研究されているところだ。
 しかし、こうしたさまざまな新技術によっても越えられない壁が「量子雑音」だ。この雑音は、光の粒がある時間にどこにあるか完全には決められないという量子力学の「不確定性原理」に由来し、従来のレーザー光を使う限り絶対に取り去ることができない。レーザー光は振幅も位相も整ったきれいな光ではあるが、図2左にあるように、実際のところは必ず「量子揺らぎ」と呼ばれる一定の幅の「ぼやけ」を伴っている。このぼやけが「量子雑音」である。

図2 レーザー光の持つ「量子揺らぎ」(左)とスクィーズド光による「揺らぎの抑圧」
図2 レーザー光の持つ「量子揺らぎ」(左)とスクィーズド光による「揺らぎの抑圧」
(a)理想的なレーザー光の量子揺らぎ。位相によらず一定
(b)スクィーズド光の量子揺らぎ。180度ごとの位相で量子揺らぎを抑圧できる。
資料提供:NICT

 この「ぼやけ」は、光を弱めていくと、光パルス中に光の粒(光子)が入っているかどうかが確率的にしか決まらなくなる、という事実からくるものだ。従来の光通信では、1ビットを表現する光パルスに10万個などというような大量の光子が含まれているため、量子雑音は問題にならなかった。しかし、究極的に求められるのはできるだけ少数の光子に多くの情報を載せて大容量・低電力の通信を行うこと。そのためには可能な限り量子雑音の影響を減らし、少ないエネルギーでも通信量を増やせる仕組みが必要とされる。現在も古典力学をベースとする低雑音化の技術開発が積極的に進められており、ゆくゆくは伝送路に雑音が一切ないような理想的なインフラができるかもしれない。しかし、そのような伝送路にあっても量子雑音だけは取り除くことができないため、最終的にはこの雑音が通信の性能を制限することになる。それを乗り越えるカギとなるのが、量子揺らぎを通常よりも抑制する仕組みだ。

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