450m先まで百発百中? 世界一高精度な銃登場に恐怖の声も

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掲載日 2014/01/23

450m先まで百発百中? 世界一高精度な銃登場に恐怖の声も

CES2014に出展された“スマート・ライフル”は、百発百中を謳う自動小銃。液晶ディスプレイつきのデジタル・スコープが標的を追尾、内蔵コンピュータが弾道を自動計算するため、500ヤード離れた的も正確に射抜ける。

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 自動小銃「AK-47」の設計者であるミハイル・カラシニコフ氏が昨年末に亡くなった。彼の名をとって「カラシニコフ」の名でも呼ばれるその銃は第二次世界大戦後間もない時期から生産されはじめ、構造がシンプルで大量生産に向き、過酷な戦場での粗雑な扱いにも耐えることから、旧共産圏を中心に全世界に普及した。後継版の「AK-74」とともに、現在でも自動小銃の代名詞となっている。

 逆にいえば、銃器の世界では第二次世界大戦直後の技術が、現在でも通用しているということだ。自動車やコンピュータがどれだけ飛躍的に進歩したかを考えれば、信じがたいまでに技術革新が遅れていた分野でもある。

CES2014の会場での展示とデモのようすを撮影した動画
 CES2014(世界最大級の国際家電見本市)に出展された“スマート・ライフル”は、銃器に現代の技術を取り入れたことで「百発百中」(never misses)を謳う銃だ。

 出展したのはテキサス州のTrackingPoint社。同社の新製品である500 Series AR Smart Rifleシリーズは、銃器に自動化の発想を取り入れたセミオート・ライフル。人間がやるのは、スコープに写る標的をマークすることだけで、その標的の動きを追尾し、弾道を計算することは、銃が勝手にやってくれる。ミサイルのように銃弾が自律飛行するわけではないが、世界で最も高精度な銃器と同社は謳う。

 液晶ディスプレイつきの照準器で標的をマークすると、標的の移動速度が時速10マイル(約16km)までならその動きを自動追尾し、気圧や風力などを元に弾道を内蔵コンピュータが自動計算してくれる。これで価格は9950ドル(約100万円)だ。

 射程500ヤード(約450メートル)以内であれば、熟練射撃者の5倍の正確さで射撃できると同社は述べている。

 さらに、動画撮影機能やWi-Fi機能も取り入れることで、狩猟の記録を撮影してFacebookやYouTubeにアップすることもできるそうだ。

 ただしTrackingPoint社は、誰にでも銃を売るわけではない。経歴のチェックに加えて、同社独自の基準で購入希望者を審査しているという。

 この記事への反応は、さすがに批判的なものが多かった。銃が殺傷の道具である以上、それは当然のことだろう。民間人が銃器を入手するすべのない日本で暮らしている身には実感が薄いが、銃社会のアメリカではより身近な問題であるだけに切実な問題ととらえる読者が多いようだ。アメリカをstateside(アメリカ本土の48州を指す言葉)と表現し、「あっちじゃ必需品か」と揶揄したカナダ人のコメントにそれがよく現れている。

 ただ、人間が銃器を全廃できない以上、銃器の高性能化が進むのは技術的必然でもある。標的への命中率が向上すれば、他の何かを誤って撃つ確率も必然的に下がる。銃という言葉から反射的に「ダメ、ゼッタイ」的な拒否反応をするのではなく、じっくりと深く考えるべき問題でもある。
  • 「これ、本気なのか? 狩猟家向け? 現実的になって真面目に考えないと」(米・ノースカロライナ州)
  • 「世界初のスマート・ライフルだって」(パキスタン/女性)
  • 「これで1万ドルしないとは。アメリカ48州じゃ必需品か?(笑)」(カナダ)
  • 「こんなの“スマート”とは言わないよ」(米・ミネソタ州)
  • 「行き着く先は人間が撃たない時代になる?」(日本)
  • 「これが金儲けの道具になるのか。うすら寒い心地がしてくるな」(米・ニューヨーク州)
  • 「初心者でもプロ並みに撃てる銃だとさ」(米・アリゾナ州)
  • 「『ターミネーター』の場面がこれまでになく現実世界に近づいたな」(米・カリフォルニア州)

※上記枠内はすべて編集部訳

(執筆者:待兼 音二郎)
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