生きた声と事実を組み合わせたデータ分析を

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掲載日 2013/12/11

ザ・キーマンインタビュー “生きた声”と“事実”を組み合わせられるデータ分析を

データ分析の重要性が増す中で、今後はよりいっそう多様なデータが分析対象となりうる。既に幅広いビジネス情報コンテンツ/データベースを提供しているジー・サーチでは、データ分析サービスにも注力しており、最近では日本マイクロソフトとの協業でソーシャルメディア分析サービスの提供を開始した。その内容とは?

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ジー・サーチ:入野 誠 氏、高部 有嘉登 氏、下西 英男 氏

コンテンツサービスグループ
ソリューション営業統括部 統括部長
兼 システム統括部 統括部長

下西 英男 氏

コンテンツサービスグループ
システム統括部 システム部 担当課長

入野 誠 氏

コンテンツサービスグループ
システム統括部 システム部

高部 有嘉登 氏

情報コンテンツの提供から分析サービスも含めた包括的な事業へ

Question

貴社では、長年にわたり、ビジネス情報コンテンツ/データベースの提供に取り組まれていますが、そうした事業とビッグデータ活用の関係性についてはどのような考えをお持ちでしょうか?

Answer

ジー・サーチ:下西 英男 氏

弊社では、新聞・雑誌記事、企業情報、学術論文、特許など、国内外の良質なデジタルコンテンツを、ビジネス情報として各分野のプロフェッショナルな方々へ提供することを基本としています。現在、扱っているデータはボリューム的にも非常に多くなっており、1つの新聞社の記事データベースを1ファイルとした場合、全体では1000ファイルにも及びます。従来はコンテンツを検索して、閲覧していただくという使い方が主体だったのですが、こうした情報はいわゆる“ビッグデータ”の1つとも位置づけられますから、今後は総合的な分析に活用できるよう、様々な取り組みを進めております。具体的には、大規模なコンテンツの中から必要な情報をより的確に収集する仕組みと、収集したデータを分析するサービスを提供するなど、お客様業務における情報活用プロセスの効率化を支援する領域へと事業を拡大していく方針です。

Question

ことビジネス情報という分野については、貴社では既に十分にデータを蓄積されている状況であり、今後は分析分野へと取り組みを広げたいというわけですよね?

Answer

いえ、まだカバーしていない、残されている領域もあると考えています。例えば、海外の情報に関しては、従来は学術論文や特許情報などを中心に扱ってきましたが、企業情報などもよりグローバルな視点で網羅していく必要があるかもしれませんし、国内の情報についても、裁判の判例データなど、弊社が踏み込めていない余地が多分にあります。ビッグデータ活用が広がっていく中で、これまではあまり注目してこなかったデータが意外な分析用途に役立つという可能性もあるでしょうから、前述のようなデータ分析への取り組みと並行して、データの量や分野を増やしていくことも不可欠だと思っています。

Question

日本国内の企業での情報/データの活用に関しては、どのような印象をもたれているでしょうか?

Answer

社会や企業、個人を取り巻くデータは驚異的なスピードで増加し続けており、同時に、情報を収集・蓄積した上で、それらを分析することが重要だという機運は高まっていると感じます。ただ、一部の大手企業や国・自治体はデータアナリストと呼ばれる専門家を抱え、ビッグデータ活用への取り組みを始めているものの、中堅・中小企業、あるいは更に小規模な企業では、具体的に何が実現できるのか、自分たちはどのように対応すればいいのかととまどっている状況ではないでしょうか。弊社の役割は、そうした中堅・中小企業、あるいは個人も含め、幅広い方々がビッグデータを活用できる仕組みを提供して、ビジネス活動や豊かな社会づくりを支援することだと考えています。

 そのためには、やはり、「分析力」を持った人材の育成が不可欠です。弊社では長年にわたり、ビジネスデータの提供・分析といった事業を展開する中で、関連する様々なスキルも蓄積しており、分析力を持った人材も抱えていると自負しています。ただ、多くの企業を支援していくためには、数はまだまだ少ない状況と言えます。また、弊社だけではなく、お客様の側でも分析力を持った人材は必要になってくるでしょうから、社内外を問わず、人材育成のための体制を整えていくことが今後の課題だと思っています。


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多様なデータベースとソーシャルメディアの情報を重ねて分析できるように

Question

先日、日本マイクロソフトとの協業として、クラウドベースのソーシャルメディア分析サービス提供を発表されましたが、その背景・経緯をお聞かせいただけますでしょうか?

Answer

ジー・サーチ:入野 誠 氏

先ほどお話ししたように、弊社では、デジタルコンテンツ提供をベースにビジネス分野における高品質な情報分析サービスを展開しており、更に市場・競合他社の動向把握、マーケティング効率化なども手がけています。もともと情報データベースの提供については、Webベースでの提供が主体ですから、そのノウハウを生かして、Webサイト/サービスの企画やデザイン、運用などのプロデュース業務も行っていました。当然ながら、Webマーケティング関連の業務もその一環であり、そうした立場から、ソーシャルメディア分析には大きな可能性があり、ニーズが高まっていると数年前から肌で感じていたわけです。そこで、弊社の多様なデータベースとソーシャルメディアの情報を重ねて分析できれば、多くの企業が現在抱えている分析ニーズに対応できるのではないかと考えました。

 また、その一方で、日本マイクロソフトでは「ビッグデータの民主化、全社員データ サイエンティスト化」のビジョンを掲げており、Microsoft OfficeやクラウドサービスWindows Azureを組み合わせて、幅広い方々がビッグデータを活用可能なソリューションを創出したいという意向を持たれていました。そうした両社の方向性が一致したことで、容易かつ低コストでのビックデータ分析が可能なサービス「ソーシャルメディア分析サービス GARNET(ガーネット)」の提供が実現できたわけです。

Question

具体的にはどのような流れで利用できるものなのでしょうか?

Answer

本サービスでは、TwitterやFacebookといったソーシャルメディアから発信されている様々な情報を蓄積・収集・分析できるだけではなく、弊社が保有する膨大なビジネス情報データベースやお客様保有データとの相互連携にも対応可能な点が特長となっています。これにより、例えばソーシャルメディアでのつぶやき件数と商品売上の相関関係の分析が可能になるだけでなく、各種調査データを分析パラメータに加えれば、より精度の高い分析が可能になります。

 基本的な仕組みとしては、利用開始時に分析したいキーワードを設定していただければ、自動的にTwitterやFacebookから関連するログデータが取得され、クラウド上のSQL Serverへ継続的に蓄積されます。これにより、長期的なデータをもとにした継続リスニングを行えるわけです。また、リアルタイムでの分析を行うためのアドホック検索機能も搭載し、キーワードを設定すれば即座にデータ収集が開始され、過去7日分のデータを取り込むことが可能です。データ収集・蓄積に手間がかからない仕組みを実現しつつ、1つのツール上でTwitterアカウントの概要分析や、指定したソーシャルリスニングキーワードによるTwitter分析から、指定したFacebookページの概要分析、指定したFacebookページの投稿単位の分析までを行えるようになっているため、運用作業の負荷が低く、複数の製品やブランドを横断的に評価する場合にも同じ定義の指標で検証が可能です。

図1 サービス提供イメージ
図1 サービス提供イメージ
出典:ジー・サーチ、2013年12月

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Excelが使えることは、分析初心者だけではなく、高度な専門家にもメリットがある

Question

今回のサービスではMicrosoft Excelから直接利用できるという点も特長になっており、これは日本マイクロソフトの意向も大きいでしょうが、分析サービスを提供する貴社としてはどのような意味を感じていますか?

Answer

ジー・サーチ: 高部 有嘉登 氏

サービスフロントとしてMicrosoft Excelを使うことで、より深い別視点からの分析を行いたいという高度な専門家にとっては、自由度の高い分析グラフを容易に生成可能というメリットがあると考えます。また、Microsoft Excelの扱いに慣れたユーザは非常に多いですから、分析の専門家でない方でもソーシャルメディアからの気付きを比較的手軽に得ることが可能となるでしょう。そうした方々のために、基本的なテンプレートも用意しています。また、Microsoft Excel上で生成し、オブジェクト化されたグラフは、Microsoft WordやMicrosoft PowerPointへも簡単に貼り付けることができますから、レポート作成業務の大幅な効率化にもつながるでしょう。

図2 Excelの基本テンプレートを用意
図2 Excelの基本テンプレートを用意
出典:ジー・サーチ、2013年12月

Question

主にどういった用途に使われることを想定されているのでしょうか?

Answer

流通、サービス、飲食などの業種を主要ターゲットと考えていますが、アイデア次第でどの業種でも活用可能ですし、実際にサービス発表後には予想以上に幅広い業種の方々からお問い合わせがありました。また、月額料金も比較的安価に抑えていますので、中堅・中小から大企業まで、幅広くご利用いただけると思います。例えば、サービス業などでは、自社で開設しているTwitterやFacebookで宣伝ツィートを行った際に、それに反応した時間別の口コミ状況や店舗稼働状況の比較を行えば、効果的な宣伝方法の分析に活用できるでしょう。また、口コミ情報を地域別で傾向分析することも可能ですから、流通チェーンの出店計画の参考として役立てていただけるかと思います。

 また、ソーシャルメディアに関しては、非常に多くの企業が期待感を持っていると同時に、皆が自由に発言していたり、まったく根拠のない情報も含まれるという性質上、そのままビジネスの判断に用いていいものかどうかという懸念を持たれている方も少なくないようです。ソーシャルメディアの膨大な“生きた声”に耳を傾けつつ、弊社が提供している、出所が明確なビジネス情報コンテンツ上に記されている“事実・事象”を組み合わせることにより、より説得力がある分析結果が得られることを確信しています。


●ありがとうございました。


取材協力

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1991年の創業以来、報道関係をはじめとするマスメディア・官公庁・地方自治体・一般企業から、知財・医療・医薬・調査・研究部門やコンサルタント・エコノミスト・大学教授といったプロフェッショナル向けに、国内外の信頼ある確かな情報を収集、提供するとともに、その情報活用プロセスを包括的に支援するソリューションを提供。2013年4月には科学技術文献情報提供サービス「JDreamIII」のサービスを開始し、新たに研究開発分野のプロフェッショナルを対象としたビジネスを展開している。


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