パスワードは“心臓”…不整脈の人は使えない? 新しい個人認証

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掲載日 2013/09/19

パスワードは“心臓”…不整脈の人は使えない? 新しい個人認証

スマホ、タブレットや自動車のロックを解除するのに心臓の鼓動を使用できるかもしれない。カナダの会社が開発したブレスレッドを装着した人は心臓の鼓動による個人認証機能をワイヤレスで使うことができる。

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 スマホやパソコンにパスワードを設定するのは内部にある個人情報を守るためである。最近はパスワードを設定する種類が増え、間違ったパスワードのためロックをなかなか解除できなかった経験を持つ人は少なくないだろう。

カナダBionym社が開発したリストバンドNymiの活用事例を描いた動画
 それならとパスワードをメモに残す方法があるのだが、それは忘れるリスクからは解放されるものの、パスワードが外部に漏えいする危険が増すことでもある。会社などに所属してパソコンの見える場所にパスワードを書いたメモを貼ったりすれば、厳密には社内情報管理規定をやぶる行為と見なされる。

 パスワードの替わりに認証できるものとしては指紋が筆頭だろう。iPhoneの最新機種のひとつには指紋でロックを解除する機能がついている。Googleは眉の動きから表情を認識する特許技術を申請したが、個人の表情の違いを認識してAndroid端末のロックが解除できる。また空港の安全チェックでは網膜による認証などが活用されている。

 カナダのBionym社が開発したリストバンドは、装着した個人の心臓の鼓動のパターンをモニターし、対象となるスマートフォン、タブレット、自動車、ゲーム機などに近づけてリストバンドの手を振るだけでロックを解除できる。更に買い物をしたときの決済にクレジットカードの替わりとして使用できることを想定している。

 コメントをみるとアイデアに対して「面白いコンセプト」(不明)、「世界はどこまで行くのか」(インド)など賞賛するものがある。更にリストバンドを着けた人の心臓の鼓動を常にモニターしていることから「おもしろい!電子カルテに移植しよう!」(不明)と電子カルテに応用すれば患者の脈拍を特別にとることなしに、状況が急変したときなど即座に状況を把握することが可能となることへ医療面から応用できるとのコメントがあった。

 一方、心臓の鼓動を認証機能として使うことに起因する不安として「心臓発作を起こしたらスマホの解錠できないってこと?」(不明)とのコメントがあった。仮に心臓の鼓動による認証機能を使っていた人が心臓発作により亡くなったとすると、その人が設定したロックは誰も解除できなくなる。

 また心臓の鼓動のパターンがさまざまな事情で変化した場合に個人認証に使えるのかとの疑問に関連して「一度セットしたあと不整脈にならないことを望む」(オランダ)、「パニック状態と高圧神経症候群(HPNS)について議論しよう」(ケニア)とのコメントがあった。

 少し違う視点からは「動画だとリストバンドをはずすまで室内で一回しか使ってなくない?」(ドイツ)がある。これは解錠と施錠との機能を区別することについての疑問だろう。動画ではリストバンドを着けたSteve(男性)が出かけてから家に戻るまでの間にリストバンドで認証する様子を未来に起こることとして描いている。

 動画の最後の場面で家のカギをリストバンドで開けてベッドルームに入って行くのだが、室内ではテレビのスイッチをいれるところのみの1回しか使っていない。つまりすでに施錠されている(スイッチオフだった)機器を解錠(スイッチオンに)する場面でリストバンドが使われているのだ。

 製品には簡単な手の動きを登録することにより施錠、解錠の両方ができると説明している。しかし、この段階では使用対象のアプリ次第としか説明されておらず、施錠、解錠の具体的な使用方法は示されていない。

 リストバンドをしていれば、心臓の鼓動パターンは常にモニターし続けられる。しかしワイヤレスの通信機能がハッキングにより乗っ取られたとしたら、その個人情報が漏えいすることにならないのか、と思うのは心配しすぎだろうか。
  • 「世界はどこまで行くのか」(インド)
  • 「面白いコンセプト」(不明)
  • 「おもしろい! 電子カルテに移植しよう!」(不明)
  • 「心臓発作を起こしたらスマホの解錠できないってこと?」(不明)
  • 「パニック状態と高圧神経症候群(HPNS)について議論しよう」(ケニア)
  • 「一度セットしたあと不整脈にならないことを望む」(オランダ)
  • 「動画だとリストバンドをはずすまで一回しか使ってなくない?」(ドイツ)

※上記枠内はすべて編集部訳

(執筆者:西山 昇)
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