「マトリックス」実現か? 脳に虚偽記憶を植えつける技術登場!

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掲載日 2013/08/29

「マトリックス」実現か? 脳に虚偽記憶を植えつける技術登場!

マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームが画期的な実験に成功した。記憶を保存するニューロンに刺激を与えることでA地点とB地点の記憶を混同させ、安全なはずのA地点でB地点の恐怖を思い出させたのだ。

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 異星人に拉致された記憶をありありと語る人がいる。また、何人もの兵士が実際にはなかった敵襲の記憶を異口同音に語ることもある。そういった虚偽記憶がいかに形成されるのかを解く糸口となりうる実験に、このほどマサチューセッツ工科大学の研究チームが成功した。

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 同研究チームは、記憶が個々のニューロン(神経単位)に保存されることをすでに突き止めていた。その事実を利用して、安全なA地点の記憶を保存するニューロンに、B地点での痛みをすり込ませることで、苦痛を伴うB地点から安全なA地点に戻したマウスに、ここは痛いことをされる場所だと勘違いさせ、恐怖に怯えさせることに成功したのだ。

 実験は3日間をかけて行われた。初日には、安全なA地点にマウスを入れてそこに慣れさせた。そうしてA地点を動き回った記憶が海馬のどの部分に形成されるのかを突き止めた上で、該当する脳細胞群が光に過敏になる操作を行った。

 翌日にはマウスをB地点に移し、足に電気ショックを与えながら、前日に特定した脳細胞群に光を照射した。

 3日目にはマウスをA地点に戻した。すると、そこはB地点にはまったく異なる環境であるにも関わらずに、マウスは前日のB地点での記憶をA地点でのものと思い込んだため、恐怖に身を硬直させたのだ。

 今回の実験対象はマウスで、しかも植えつけたのは痛みという単純な記憶に過ぎない。とはいえ、哺乳類の記憶のしくみは基本的に同じなので、人間の複雑な記憶であろうと原理的にはマウスのものと大差ないのだという。

 つまり、この原理を応用すれば脳に記憶をダウンロードする映画『マトリックス』のような世界も、やがては実現するかもしれない。ちなみに、今回の研究チームを率いるのは、1987年にノーベル生理学・医学賞を受賞したことで有名な利根川進氏である。

 この記事へのコメントで目立つのは、やはり賞賛よりも懸念の声である。つらい記憶を取り除くことでPSTDなどの治療に役立てることを期待する声が一部にあるいっぽうで、大半のコメントは悪用や乱用を警戒するものとなっている。

 その上で、お国柄がよく出ていると感じたのは、日本人とそれ以外の反応の違いだ。外国人には懸念を冗談めかして表現する人が多いのに対して、日本人にはストレートに嫌悪感や拒否感をあらわにする人が多かった。

 原子爆弾も、科学技術の飛躍的な進歩が大量殺戮に転用されたひとつの例だ。原爆の記憶が語りつがれる日本では、そういった事柄への警戒心が他国よりも一段と強いのだろうか。
  • 「冗談きついよね〜」(不明)
  • 「犯罪にしか使えない気がするんだけど」(日本)
  • 「給料を受け取った虚偽記憶を従業員に植えつけることはできんのかな。冗談だけどね」(米・ニューヨーク州)
  • 「虚偽記憶を植えつけられるまでもなく、記憶の混同なんてしょっちゅうだからなあ」(中国)
  • 「妙な期待をする人もいそうだけど、数学が得意になりたいなら、もっと数学を勉強するしかないって思うけどな」(サウジアラビア)
  • 「PTSDの治療などには期待したいけどね」(不明)
  • 「前世の記憶とか臓器提供者の記憶とかもこんなところから解明されたりして」(日本)

※上記枠内はすべて編集部訳

(執筆者:待兼 音二郎)
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