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IT担当者の必須知識が身につく 初級ネットワーク講座

社会基盤としての通信ネットワーク

2013/05/21


 ネットワーク技術に関する知識は、ITに携わるすべての人に求められる。今回から続く本講座で、ぜひその基礎知識を着実に身に着けてほしい。最初のテーマは「社会基盤としての通信ネットワーク」だ。
電気・ガス・水道などと同様に、今や“社会インフラ”となった通信ネットワーク。企業や個人を繋ぐ重要な通信ネットワークシステムを、ネットワーク技術によっていかに設計・構築していくべきなのか?そのために今、ネットワーク技術者に求められていることは何なのか?をご説明しよう。

通信ネットワーク

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今、ネットワーク技術者に求められていること

 電機量販店に行くと、1階では携帯電話が所狭しと並んでいるだろう。各社さまざまなデザインや機能があり、多くの携帯電話・スマートフォンにはWi-Fi・WiMAX・LTE・Bluetooth・テザリングなど無線による通信機能がある。これらの機能は有線を使わないのでとても便利だ。
 次にパソコン周辺機器コーナーに行ってみる。そこにはWi-Fiルータが並んでいて、まず目につくのは価格・出力・通信速度だろう。機能一覧に記された“IEEE802.11”は聞きなれた規格だが、それにアルファベット小文字のa、b、nなどが付加されている。

表1 画像(Wi-Fiルータの箱の裏側の仕様表)
表1 画像(Wi-Fiルータの箱の裏側の仕様表)
※1 表示の数値は、本製品と同等の構成を持った機器との通信を行ったときの理論上の最大値であり、 実際のデータ転送速度を示すものではない。

 よくよく見ると“VPNパススルー”という機能がある機種、ない機種もある。同じ出力・通信速度であればVPNパススルー機能の有無で価格差があるようだ。とかく、機能や性能だけに目が行きがちだが、皆さんはこの機能をご存知だろうか?そしてこの機能がいまのネットワーク環境で必要かどうか、それを判断できるだろうか?
 かつて、業務用・家庭用に限らず、無線LANの設定には高度の技術が必要だった。電波を利用しているという特質上、接続されているかどうかの判断が難しい。混信・遮蔽物・干渉などの要因で通信が不安定だったり、盗聴やなりすましなどの危険性もあった。しかし今では購入して電源を入れ、最低限の設定をするだけで容易にインターネットと安全に接続できる。
 そんな中ではあるが、ネットワーク技術者たるもの、ネットワーク機器導入にあたっては、機器の仕様にある機能を理解することは初歩中の初歩。その上で、その機能がネットワークシステムに必要であるか否か。また、コストパフォーマンスが他の機種と比べ、どの程度いいのか、悪いのか。そして、トラブル発生時に想定されるリスク、またリスク発生時の対処方法などまで考慮できてほしい。
 電気・ガス・水道などと同様に、今や“社会インフラ”となった通信ネットワーク。ひとたび使用不能となれば、個人・企業を問わず多大なる損失を与えるばかりか、生命まで脅かすほど重要なものとなっている。
 今、ネットワーク技術者に求められているのは、通信ネットワークシステムをネットワーク技術により「信頼性」「効率性」「安全性」を高く運用できるよう、設計・構築することだ。

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「信頼性」「効率性」「安全性」…3要素の設計・構築

 「信頼性」には、可用性、停止時間などの要素がある。「信頼性」を高くすることは、すなわち「稼働率」を高くすること。「稼働率」を高めるためには、「平均故障間隔」(MTBF)を長くし、「停止時間」(MTTR)を短くする、何といっても二重化(冗長構成)が重要だ。
 「平均故障間隔」(MTBF)は、ネットワークシステムにトラブルが発生しても止めることなく、運用し続けられる時間のことを指す。「平均故障間隔」を長くするためには、当然のことだが、故障しにくい機器を選択することが重要だが、もちろんトラブルも発生する。その時に備えて、ネットワークシステムを止めることなく予備系に切り替わるホットスタンバイ、運用したままトラブル発生個所の交換ができるホットスワッピングなどがあり、ホットスタンバイのための二重化設計や、切り替え手順の作成が必要だ。
 「停止時間」(MTTR)は、障害発生によってシステムが停止している時間を言う。修理などにかかる時間、部品交換の場合、部品取り寄せまでの時間なども含み、また同一機器であっても保守修理部門の対応が遅いと、長くなる。
 「効率性」には、経済性、性能(レスポンス)、拡張容易性、運用性、などの要素がある。ネットワークシステムにかかる予算は無尽蔵ではないので、限られた予算内で、要件に沿って、いかに最良のものが設計できるか、ここが技術者の腕の見せ所だ。また、トラブル発生時、予備系への切り替えが想定通りではないことも多く、訓練不足、マニュアルの不整備などに起因することが少なくない。
 「安全性」には、機密性、完全性、可用性などの要素がある。いわゆるネットワークセキュリティと言われているところで、ネットワークには、「盗聴」「なりすまし」「改竄」などの脅威がある。
 ネットワーク技術者には、これら脅威からネットワークシステムの機密性、完全性、可用性を維持する役割がある。日々刻々と変化・進化する脅威を把握し、脅威に対するネットワークシステムの脆弱性を認識し、適切なセキュリティ対策を施す。そのためには、ファイアウォールの機能、暗号化・認証プロトコル、安全性強化のための機能などの理解が必要だ。
 以下図1に挙げた“3要素”は、ともにトレードオフの関係で、あちらが立てば、こちらが立たず。「信頼性」を高めるために“二重化”をしようとすると、コストがかかり「効率性」(経済性)が悪くなり、「安全性」を高めようとファイアウォールの設定を厳しくすると、遅延が発生し「効率性」(性能)が悪くなるのだ。

図1 3要素の三角形
図1 3要素の三角形

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