顧客との絆を築くためのビッグデータ活用

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掲載日 2013/07/17

ザ・キーマンインタビュー 顧客との“絆”を築くためのビッグデータ活用

ビッグデータ活用の中でも、比較的身近で分かりやすいアプローチとして取り上げられるのがソーシャルメディアの分析だ。ソーシャルメディアからどのような知見が得られるのか。そして、それを実際のビジネスにどう活かすことができるのか。

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加藤 希尊 氏

プロダクトマーケティング
ブランドマネージャー
加藤 希尊 氏

マーケティングだけではなく、セールス/サービス領域でも広がるソーシャルメディア分析

Question

CRM(顧客管理)プラットフォームを中心に提供してきた貴社では、ビッグデータ分野に関しては、どのような取り組みを行っているのでしょうか?

Answer

セールスフォース・ドットコム:加藤 希尊 氏

弊社では営業支援・CRMを起点に、コールセンタ向けにCRMを提供する「Service Cloud」、更にはマーケティング領域でCRMを推進するための統合型ソリューション「Marketing Cloud」へとサービスを拡大しています。この「Marketing Cloud」には、ソーシャルリスニング・分析プラットフォーム「Radian6」の機能が統合されており、専門的な知識や技術を持たない方でも、ビッグデータ分析を行うことで社外のソーシャルデータから意味合いを見出し、企業の活性化に結びつけていくことが可能です。

 つまり、「自社のブランドが市場でどう認識されているかを知りたい」「実施したキャンペーンの効果を測りたい」「製品開発のヒントを得たい」といった、マーケティング活用を目的としたソーシャルメディア分析を提供しているわけですが、ただ、単純にマーケティングのみが対象になるのではありません。マーケティングとセールス、あるいは、マーケティングとサービスをまたがった部分で活用されるケースも多く、ソーシャルメディアの活用がマーケティング、セールス、サービスという3つの領域で広がっている状況だと言えるでしょう。

Question

既に「Marketing Cloud」でソーシャルリスニングを実践しているのは、どういった規模の企業なのでしょうか?

Answer

解析すべき対象のデータが存在するか、しないか、という観点で言えば、企業規模にかかわらず、その企業のブランドが市場に認知されているか、商品が話題に上っているかといったことが1番のポイントになってくるでしょう。ただ、そのような「マーケティング活用をしたくても、解析すべきビッグデータそのものが存在しない」場合でも、それで終わりではなく、まずはWebサイトやソーシャルメディアなどでキャンペーンを仕掛けて、データを増やしていくような展開が必要と言えます。ソーシャルメディア上で話題になっていなければ、話題作りから始めましょうということです。

 日本国内では現在、「Marketing Cloud」はソーシャルリスニングに絞った展開を行っていますが、ソーシャルマーケティングソリューション「Buddy Media」の機能を統合することで、ソーシャルコンテンツの統合管理もカバーしていきます。更に、実際のリリースは少し先になりますが、ソーシャルメディア上で展開する広告を最適化するための機能も提供する予定です。ソーシャルメディアでは年齢層や性別など、見ている方の属性で広告のターゲティングを細かく設定することが可能ですが、どういう人にどのような内容・表現の広告が有効だったかを分析していくことで、最終的により費用対効果の高い広告展開が可能になります。このように、ソーシャルリスニング、ソーシャルコンテンツ、ソーシャル広告という3つのフェーズを提供することで、ソーシャルメディアを活用した統合的なマーケティングを行えるという点を大きな特長としているわけです。


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ビッグデータ活用をCRMの延長ととられるべきか否か

Question

既にCRMに取り組んでいる貴社の顧客企業の場合は、ビッグデータ活用を行う動機としては、更に上にいくためにCRMに足し算したい、既存のデータと組み合わせたいという発想が多いと言えますでしょうか?

Answer

おっしゃるように、ソーシャルデータを既存の顧客データやサービス履歴などと結びつけたいというお客様は少なくありません。ただ、その一方で、これまで蓄積したデータとは別に、ソーシャルメディアという新しい要素をいかにマーケティングに活用できるかという観点で取り組まれる方も多くなっています。

Question

貴社の考え方としても、あくまでもCRMの延長として取り組みたいというユーザだけではなく、単にソーシャルメディア活用だけを行いたいユーザもサポートしていくということでしょうか?

Answer

もちろん、そうです。いずれの場合でも、前述のような、ソーシャルリスニングによるインサイトをアクションに変え、ソーシャルメディアマーケティングで顧客との長期的な関係を築いていくというストーリーは有効に働くと考えます。つまり、ソーシャルメディアの分析を行った上で、自社のFacebook、Twitter、あるいはYouTubeなどのアカウント上で展開しているコンテンツに対して、分析から得られた知見を反映し、更にそのコンテンツを広告で強化をしていくという流れです。

Question

そうした流れを半ば自動的に行えるような仕組みを提供されているということですか?

Answer

セールスフォース・ドットコム:加藤 希尊 氏

オートマティックに流れる部分もありますが、実はこうした流れを作り上げる際に、最も重要なのはあくまでも組織です。これは導入される企業の課題と言えますが、同時にサービスを提供する側の弊社としても、これから一緒になって解決していくべきだと感じています。マーケティングで分析したデータをセールスやサービスとつなげていくには、従来のような縦割り構造ではなかなか難しく、やはり横断的な組織が必要と言えるのです。グローバルで見れば、そうした状況においてはCMO(Chief Marketing Officer)の存在が重要になっており、予算も含めて包括的な管理を行っています。日本ではマーケティングの取り組み方がまだまだ成熟し切れておらず、例えば、外部に委託するというケースも少なくありませんが、現在、グローバルでは主流になりつつある、自社内にコールセンタやマーケティングのファンクションを持った上で、マーケティングの基盤をしっかり作っていくというような考え方へと移行することが望ましいのではないでしょうか。


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日本国内だけではなく、グローバルでのモニタリングにも有効

Question

先ほど、「Marketing Cloud」はCRMの延長としても、単独のソーシャルメディア活用にも有効だという話がありましたが、CRMと組み合わせることによるメリットもあるわけですよね?

Answer

セールスフォース・ドットコム:加藤 希尊 氏

特にセールスやサービスを目的とする場合には、ソーシャルメディアのマーケティング活用で見出した見込み客、もしくは顧客候補をCRMへ登録し、コールセンタなどでフォローアップするというシームレスなつながりを構築できる意味は非常に大きいと思います。そういう点で、逆にソーシャルリスニングツールとして興味を持って「Marketing Cloud」を導入し、その後、CRMの重要性に気づいて、これまで手をつけていなかったCRMにもきちんと取り組もうという企業も少なからず出てきています。

Question

CRMをベースに持っている部分が、ビッグデータ関連製品を提供する上でも強みになっているということでしょうか?

Answer

そこはやはり強みだと思います。ただ、それだけではなく、製品自体の能力にも自信を持っており、例えばソーシャルリスニングに関しては、カバーしているデータが非常に膨大であり、日本や米国はもちろん、22言語、242ヵ国を対象としています。そのため、例えば、グローバルでのモニタリングを実施したい、中国や韓国のソーシャルメディアの傾向を見たいというケースにも十分に対応可能です。また、「Marketing Cloud」はプラットフォームとして提供していますから、他社製品も含めた様々なツールを追加でき、しかも、クラウドという形態ゆえに、お客様の目的に応じて拡大していただけます。ソーシャルリスニングには興味があるものの、どこから取り組めばいいのか、それをどうビジネスに活かせばいいのか、と入り口で迷われている方も少なくないかと思いますが、弊社としては、ソーシャルリスニングを起点とした、入りやすい統合型マーケティングソリューションとして「Marketing Cloud」を提供していますし、今後もお客様視点を持った企業経営をサポートしていくというビジョンで様々な展開を行っていくつもりです。


●ありがとうございました。


取材協力

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1999年設立。より効果的な営業、カスタマーサービス、イノベーションの実現を支援すべく、独自のマルチテナントクラウドアーキテクチャによって、カスタマイズ性に優れた、低コストで使いやすいCRMプラットフォームなどを提供している。


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