パワハラ発見も?メールアーカイブの実力

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パワハラ発見も?メールアーカイブの実力

2013/09/30


 社内から「セクハラ/パワハラ被害」の密告が!調べてみると課長が複数の女子社員にプライベートな内容のメールを頻繁に送っていた/部長が強引に「飲みに行こう」と部下を誘っていた…そんなコンプライアンス違反を突き止められるかも知れない「メールアーカイブ」ツール。監査よりも「セクハラ/パワハラ検索」での利用頻度が多いとも言われている。法制度への対応や業務監査、情報漏洩対策の一環として普及しているメールアーカイブは、クラウド化によりコスト面でも運用管理面でも負担少なく利用できるようになり、中堅・中小企業でも導入しやすくなった。今回は、ウッカリ消去やPCクラッシュから情報消失を防ぐため、あるいは災害時に情報を守るためなど、ひと昔前とは目的も利用法もかなり変化した最新メールアーカイブ事情について、あらましとツールの選び方とを紹介していく。

メール

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 メールアーカイブは、社内間および社内と外部とのメールのやり取りを細大漏らさず捕捉し、削除や改竄ができない状態でデータを長期保管するとともに必要な時には検索、復元を可能にする情報保護の手法だ。基本的には図1のような構成でメールサーバからメールデータを受け取り、メールサーバとは別のストレージにインデックスを付加して保管する。管理者はアーカイブツールにアクセスして過去から現在までのメールを条件検索して監査などに必要なメール内容を参照することができる。

図1 メールアーカイブツールの基本的な構成
図1 メールアーカイブツールの基本的な構成
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トラブル事例とメールアーカイブの効用

 まずはメールアーカイブの効用を、トラブルへの対応という視点で見てみよう。以下にありがちな「8つのメールトラブル」とそれに対応する「アーカイブツールの働き」の例を掲げる。

【トラブル事例1】
メールの誤送信によって自社保有の顧客個人情報が流出していることが判明したが、流出範囲や内容がわからずすぐに対応できない。
→メールをアーカイブ保存していれば誤送信したメールはすぐに突き止めることができる。その内容から流出先と流出内容を特定し、本人への連絡や当局への報告、公表などの対応が迅速にとれる。

【トラブル事例2】
退職した営業担当者が顧客にメールで見積書を提示しているはずだが、当人が記録を残しておらず、営業の引き継ぎに支障が出た。
 
→アーカイブから退職した担当者の送受信メールが添付ファイルを含めてすべて参照できる。見積りデータを把握した上で、スムーズに営業活動が再開できる。

【トラブル事例3】
社内で「セクハラ」があるとの密告が。しかし事実が確認できず手をこまねいている間に女性社員の退職が相次いだ。
 
→セクハラやパワハラといったコンプライアンス違反については、アーカイブされたメールからのキーワード検索や日時、送信者などの条件検索により、誰が、いつ、どんな内容のメールを、いかなる頻度で送ったかなどの事実を特定できる。退職や訴訟に至る前に、本人と被害者が納得できる解決策、処分などが図れる。

【トラブル事例4】
アメリカ子会社が民事裁判に巻き込まれた。裁判所から国内本社との連絡メールのデータ提出を求められたら、迅速に対応して反論しないと不利な判決に至りそう。
 
→メールアーカイブならメールの削除や改竄ができない状態で保管できるので、抽出したデータを裁判の証拠として利用できる可能性が高い。

【トラブル事例5】
証券会社内部でインサイダー取引の噂。メールも対象に内部監査を実施したいが時間もコストもかけられない。 
→メールアーカイブツールを利用すれば内部監査は効率化可能。インサイダー取引の芽を摘む目的で部署ごとに定期的なメール監査を行っている証券会社もある。

【トラブル事例6】
突然PCがクラッシュして保存していた個人管理のメールデータがすべて消失。古いメールはメールサーバにも残っていないので業務に支障が。 
→メールアーカイブツールの中にはユーザ自身のメールボックスがそのまま保管されているかのように利用できるものがある。これなら自分のメールボックスの内容が過去に遡って参照できる。

【トラブル事例7】
顧客からのクレーム対応のメール履歴を操作ミスで消去。適切な対応ができなくなりクレーム対応業務のコストと負荷が急増。 
→メールアーカイブなら特定顧客との間の送受信メールを過去から現在まですべて参照可能。ウッカリ消去も簡単に復旧できる。

【トラブル事例8】
自社屋内でメールサーバを運用しているが、地震などの災害による利用停止や障害、過去データの喪失が心配。しかし拠点分散してサービス継続するDR(ディザスタリカバリ)体制を構築する予算はない。
 
→クラウド型のメールサービスと、多くはオプションになっているアーカイブサービスを利用すれば、低コストにDR対策が実現できる。またアーカイブはクラウド業者の責任で複数拠点に分散保管されているケースが多く、従来のオンプレミス構築・運用よりもセキュリティや可用性を高められる可能性が高い。

■メールアーカイブツールの目的とは?

 こうした事例・対応例のポイントをまとめると、メールアーカイブの5つの導入目的が見えてくる。

(1)

情報漏洩の原因を突き止める

(2)

コンプライアンス違反の経緯を明らかにする

(3)

証跡を確保して訴訟やトラブルの発生時に事実を証明する

(4)

PCのクラッシュなどによって喪失したメールをユーザ自身がすぐに回復できる

(5)

クラウドの利用によりディザスタリカバリ対策として有効に使える

 (1)〜(3)がこれまでメールアーカイブが利用されてきた3大目的と言えるだろう。これらの目的が重視される背景にはコンプライアンスに関する法律の整備があるが、これについては記事後半のコラムに記す。(4)は最新のアーカイブツールが標準で備える傾向にある機能、(5)はクラウドサービスの利用を前提にした新しい用途だ。

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