完全消去してる?データ消去ソリューション

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完全消去してる?データ消去ソリューション

2013/09/02


 企業で利用されているPCは、およそ数年ごとに更新されるのが一般的だ。その際、入れ替える古いPC内に保存されているデータはきちんと消去する必要があることはご存知のとおりだろう。単にデータをゴミ箱に捨てるだけでは危険だという認識は広まっており、さらにPCの初期化、いわゆるフォーマット化した場合でも、結局のところHDDにはデータが残っているために情報漏洩のリスクは解消されていない。そこで活躍するのが、様々なベンダやインテグレータが提供しているデータ消去ソリューションだ。今回は、そんなデータ消去のトレンドについて紹介しながら、データ消去方式の種類やそれぞれのメリット・デメリットなどについて解説していく。

データ 消去

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データ消去の基礎知識

■データ消去ソリューションとは?

 一般的にPC内のHDDにデータを保存するには、データ保存用の磁気ディスク、いわゆるプラッタ表面に塗布された磁性体の層である磁性層に対して、磁気ヘッドを使って磁気パターンを書き込むことになる。具体的に「書き込む」とは、磁気ヘッドから出る磁力線によって磁性層にある磁性粒子を磁化することで0と1として記録することを意味している。データ消去とは、このHDD内のプラッタに書き込まれている0と1の情報を、何らかの方法で読み出せないようにすることだ。具体的には、書き込まれているデータを別のデータで上書きをする方法や、強力な磁気を照射することでデータを消す方法、そしてHDDそのものを壊す物理破壊などの方法が存在している。
 2002年にJEITA(社団法人電子情報技術産業協会)が発表したHDD消去に関するガイドラインや2005年に全面施行した個人情報保護法が登場したことで、情報システム部門の方であればデータ消去の必要性は十分認識していることだろう。

■データ消去が必要なワケ

 ここで、データ消去が必要な理由を改めて説明しよう。データを消す行為は、日常的にはPC上のゴミ箱にデータを捨てたり、PCを初期化したりすることが一般的だ。しかし、実際には、プラッタ上には保存されているデータがそのまま残っており、本で例えるとあくまで“目次”部分が消去されたに過ぎない。それゆえ、一般的なデータ復旧ソフトを利用すれば、残されているデータが読み出せてしまう。特に機密情報や個人情報が保存されているPCであれば、大きな情報漏洩インシデントに発展する可能性も否定できない。それゆえ、データ消去のソリューションが重要となってくる。

図1 ゴミ箱、フォーマットのデータ消去の実態
図1 ゴミ箱、フォーマットのデータ消去の実態
本文(データ本体)は消えていないため、ハードディスクに記録されたデータを復元することができる
資料提供:ブランコ・ジャパン

コラム:廃棄PCからスペースシャトルの情報を発見!

 データ消去を行わなかったがゆえに起きた情報漏洩事件は、件数は多くはないものの、重大なセキュリティインシデントとなる可能性を秘めている。例えば小学校で使われていたパソコンをリース会社に返却したところ、産廃業者が屋外で保管していたことでパソコンそのものが盗まれ、生徒の写真や成績などを含めた3900件の個人情報が流出した事件がある。また、千葉県鴨川市にある林業事務所が使っていたパソコンの廃棄処分を業者に依頼したものの、なぜかリサイクルショップで転売されてしまい、数千人分の個人情報が流出したということもあった。海外では、NASAが機密データを削除しないままの状態で古いコンピュータを売却してしまい、そのうちの1台に輸出規制がかかっているスペースシャトルの機密データが含まれていたという事件もあった。NASA関連で言えば、IPアドレスが貼り付けられたPCがリサイクル施設から見つかり、このIPアドレスでNASAの内部ネットワークにアクセスできる状態だったという事件も。PCの廃棄処分についてもしっかり意識しないと、とんでもない事態になりかねないのだ。


■Windows XPのサポート切れで再注目されるデータ消去

 データ消去ソリューションが改めて注目されているのは、ここ数年の間に大量のコンピュータが新たなものに入れ替えられる可能性が高くなっているためだ。具体的には、2014年4月にWindows XPのサポートが終了するだけでなく、2015年にはWindows Server 2003もサポートが終了し、クライアントやサーバなど大量のコンピュータが入れ替えられる可能性がある。また、2011年に発生した東日本大震災以降、省エネ対策やワークスタイル変革にあわせてデスクトップ型からノート型への切り替えが進んでいることも、多くのPCが入れ替えられる1つの要因として考えられる。
 そんな状況のなか、データ消去ソフトウェアの売上げは堅調に推移しており、データ消去をサービスとして提供しているインテグレータの施設には、大量のPCが持ち込まれている状況だ。仕事で活用しているタブレットやスマートフォンに対するデータ消去のニーズも広がりつつあるなか、消去サービスを受け付けるセンターでは、すでに処理が終わるまでに数ヶ月待ちの状態だという。

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