凡ミスに効く薬「メール誤送信防止ツール」

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製品の基礎から選び方までをサポート! IT導入完全ガイド

凡ミスに効く薬「メール誤送信防止ツール」

2013/08/19


 「あ、送り先を間違えた!」「添付ファイルはこれじゃなかった!」……送信ボタンをクリックした瞬間にそんなミスに気付いた経験があるという人は多いだろう。日本ネットワークセキュリティ協会が2011年にアンケート調査した結果では、メール誤送信を経験した人の割合は2万2340人中2625人(11.8%)にのぼり、会社の中でもかなりの誤送信が起きていると想定すべきだ.。しかし、ユーザのリテラシ向上やセキュリティ意識向上のための啓発活動や研修などだけではなかなか予防が難しい。そこで役立つのが「メール誤送信防止ツール」だ。今回はその概要と選び方のポイントを、事例を含めて紹介しよう。

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メール誤送信防止ツールとその構成

 メール誤送信防止ツールとは、メールの「宛先」「本文」「添付ファイル」などの各要素をチェックして、送信してよいメールかどうかをあらかじめ設定したポリシーに照らして自動判定し、「保留」「送信元ユーザによる確認」「管理者など第三者による承認」「警告」といった誤送信防止対策を行うツールだ。メール誤送信防止ツールには、ソフトウェア、アプライアンス、クラウドサービスの3種がある。アプライアンスやクラウドサービスの場合にも基本的にはオンプレミス構築の際に利用するサーバ用ソフトウェア同一のものが使われている。

■ソフトウェアタイプ/アドオンタイプ

 専用サーバ(物理サーバまたは仮想サーバ)にインストールするタイプと、クライアントPCにインストールするタイプ、メーラーのアドオンとして利用するタイプとがある。

○クライアント導入タイプ/メーラーアドオンタイプ
 メーラーで送信操作を行うと、クライアントPC上に導入されたソフトウェアにてポリシーとの照合が行われ、問題があればユーザ画面にポリシー上の問題点の指摘や訂正すべき箇所がわかるポップアップウィンドウを表示する。ポップアップ上の指摘に基づいて内容を確認し、送信を中止するすることができる。

図1 クライアントに導入するソフトウェアタイプ/アドオンタイプの構成例
図1 クライアントに導入するソフトウェアタイプ/アドオンタイプの構成例
資料提供:エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア

○サーバ導入タイプ
 専用サーバに導入し、既存メールサーバの前段または後段に設置する。図2のように社内用メールサーバと社外向けメールサーバとの間に設置してもよい。メール運用のポリシーを管理者がサーバ上で一括あるいはユーザ個々及びグループ単位で一元的に管理できる。基本的には誤送信の可能性があるメールはサーバ側で保留され、その旨が送信者にメールで通知されるため、URLクリックによりサーバにアクセスして問題点を確認し、送信中止できる(図2上)。ツールによってはクライアント用のエージェントソフトが用意されているものがあり、エージェントを利用すればクライアント導入タイプと同様に、送信時にポップアップ表示をしてその場で確認することができる(図2下)。

図2 サーバ導入タイプ(上:ブラウザ利用/下:クライアントエージェント利用)
図2 サーバ導入タイプ(上:ブラウザ利用/下:クライアントエージェント利用)
※PCにCipherCraft/Mailのエージェントをインストールし、ダイアログで送信内容を確認する。
資料提供:エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア
■アプライアンスタイプ

 ハードウェアとソフトウェアが一体化されていて、導入や運用保守に手間がかからないのが特徴。上述のサーバ導入タイプと同様に構成できる。使い方もサーバ導入タイプと同様で、各製品各様の確認画面で問題点が指摘される(図3の場合はバルーン表示)ので、問題箇所を確認・修正して再送信または送信中止できる。
 なお、例で取り上げた画面そのものはサーバ導入タイプであってもアプライアンスタイプであっても変わらない。

図3 保留メール確認画面例
図3 保留メール確認画面例
資料提供:トランスウエア

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■クラウドサービス

 メール誤送信防止機能ををクラウド提供するSaaSが登場している。ユーザ単位またはドメイン単位での課金になるが、社内DNSサーバを書き換えてサービス業者のサーバにメールを振り向けるだけの簡単な設定で利用開始でき、ツールの運用管理は業者に任せることができるため運用管理はラクになる。
 なお、サーバ導入タイプやアプライアンスを利用する場合にはブリッジ構成をとって送信メールが必ず誤送信防止ツールを経由する構成にするが、機器故障時のことを考え、スタンバイ機(データは常に同期)を用意してフェイルオーバ可能なクラスタ構成にしておくことが望ましい。それができない場合には、一時的に誤送信防止機能を利用せずにメールをバイパスさせる構成をとることも考える必要がある。

コラム:8人に1人は免職の可能性も・・・メール誤送信の発生確率は?

 「2011年情報セキュリティインシデントに関する調査」に関するアンケート調査の中で、メールの誤送信に関する経験を尋ねたところ、2万2340人のうち2625人がメール誤送信を経験したことがあると回答している。これは11.8%もの人数に登り、およそ8人に1人の割合で誤送信を行っているということだ。これは、USBメモリや携帯電話紛失などによる他のインシデントの4〜5倍に当たる数字となっており、非常に発生確率の高い情報セキュリティインシデントと言える。メール誤送信は単なるうっかりでは済まされない事態を招くこともあり、なかには誤送信した本人が諭旨免職となった事案もあるほどだ(後述)。つまり、8人に1人は免職に繋がる可能性があり、たった一度のメール誤送信で人生を大きく狂わされる危険性をはらんでいることを忘れてはならない。


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