激増する情報の保護策?バックアップ最前線

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激増する情報の保護策?バックアップ最前線

2013/06/03


 仮想環境が広がりを見せるなか、企業の貴重な情報資産となるデータは爆発的に増えている。これらのデータを安全に保護するためにも、バックアップは欠かせない重要な業務の1つだ。しかし、バックアップ業務を行う人材をそう簡単に増やせない今の状況では、可能な限り簡便に、かつ災害対策も考慮しながら安全にデータ保護が行える環境を整えたい。そこで今回は、バックアップにおける現在のトレンドを振り返りながら、バックアップツールやバックアップアプライアンスの最新機能について紹介し、自社のデータ保護を考えるうえで役に立つ情報をお伝えしたい。

バックアップ

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 バックアップとは、データ保護を目的にしており、本番環境で稼働しているシステム内のデータをスケジュールに沿って複製(コピー)し、万一の障害に備えて世代ごとに管理しておくものだ。そうすることで、必要に応じてリカバリできるようになる。同じような仕組みとしてレプリケーションがあるが、レプリケーションは事業継続に重きが置かれており、本番系システムのデータを別の場所にリアルタイムに複製し、万一のときにはすぐに復旧できる環境を整えておく仕組みだ。どちらとも重要な仕組みだが、今回の特集ではバックアップツールや最近注目されているバックアップアプライアンスについてフォーカスしていく。

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バックアップ運用の今

 はじめに、バックアップ環境がどのように変化しているのか、今のトレンドについて見ていきたい。

■テープメディアの衰退

 バックアップは、取得したバックアップデータを可搬性のあるメディアに保存し、本番環境が稼働している場所とは異なる拠点に保管しておくことが基本的な考え方だ。メディアには以前からテープが利用されてきたが、テープの保管や輸送などのオペレーションにコストがかかるだけでなく、リストア時にメディアを探す手間がかかってしまい、復旧にかかる時間が長くなってしまうケースも少なくない。そこで最近は、ディスクを用いてバックアップ環境を構築する企業が圧倒的に増えており、それに伴ってバックアップ専用のアプライアンスが数多く発売されている。
 ただし、官公庁など古くからテープの運用を行っているところにはいまだに堅調なニーズがある。また、電子カルテや設計データなど長期保管が必要な場合は、アーカイブの目的でテープが利用されている。

■広がりつつあるアプライアンス

 バックアップの専用アプライアンスには、大きく分けて2つの種類が存在している。1つは、重複排除機能を持ったストレージアプライアンスで、ジョブ設定などバックアップツールが行うべき機能は備わっていない。そしてもう1つが、バックアップ機能が豊富に備わったバックアップアプライアンスだ。前者はテープメディアの置き換えとして利用され、バックアップツールと連携するための豊富なAPIが用意されている。後者は、バックアップツールの機能も含めてワンボックスで提供されており、1つの筐体だけでバックアップ環境を整えることができる。
 これらのアプライアンス製品が増えた背景の1つに、テープメディアの衰退もさることながら、本番環境と遠隔地それぞれに同じアプライアンス製品を置いておくだけで、手軽に災害対策が可能になるというポイントが挙げられる。なお、アプライアンス製品の中には、仮想環境のストレージが壊れた際に、一時的なリストア先として利用できる機能を持ったものがあるなど、バックアップ以外の用途にも活用できるように作られている。

図1 アプライアンスによるバックアップ運用
図1 アプライアンスによるバックアップ運用
資料提供:バラクーダネットワークスジャパン
■クラウドストレージとのAPI連携が加速

 クラウド事業者が提供しているクラウドストレージは、現在の単価がGBあたり0.08〜0.09ドル程度と、劇的に安価になっている。そこで、このクラウドストレージをテープメディアの代わりに利用できるよう、バックアップツール側でAPI連携できるものが増えている。
 ただし、直接クラウドストレージにバックアップすることはなく、いったん別のディスクに複製したのちクラウドストレージにアップする「Disk to Disk to Cloud(D to D to C)」が基本だ。本番データを直接バックアップしてしまうと、膨大な時間がかかるばかりか、例えば1TBのデータをリカバリしようとした場合、ネットワーク帯域が潤沢にあったとしても数日もの時間を要してしまうことになる。直近のデータは手元のディスクへ、アーカイブなどのデータはクラウドへというハイブリッドクラウドが最適な方法だ。ただし、現在はアーリーアダプタ(初期採用者)による利用にとどまっており、今後広がってくると考えられる。
 なお、クラウドストレージとの連携が進むバックアップ環境だが、バックアップアプライアンスを提供するベンダの中には、自社環境のクラウドストレージを1TBまでは無料で利用できるというサービスを提供しているケースもある。

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