不正打刻を撃退!最新“勤怠管理システム”

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不正打刻を撃退!最新“勤怠管理システム”

2013/03/25


 労働基準法違反のサービス残業が告発されて総額約30億円の未払い残業代の支払いに迫られた企業、あるいは割増賃金計算が不適切で数千万円〜数億円の未払い賃金が判明したケースなど、勤怠管理の不備や不正にまつわる事例は少なくない。果たしてあなたの会社は労働基準監督署の監査に堂々と応えられるだろうか。勤怠管理に不備があれば、資金計画に影響する思いがけない支出や社会的信用失墜、従業員のモチベーション低下など、不幸な作用が連鎖してしまう。そんなことが万が一にも起きないように法制度と労使協定を遵守し、適正な労務管理を行うために利用できるのが「勤怠管理ツール」だ。今回は多様化する雇用形態とワークスタイルに対応すべく進化し、またSaaSとしての導入も選択肢に入るようになった勤怠管理ツールの基本と最新動向、そしてツールの選び方を、主に中小・中堅企業の視点から解説していく。

勤怠管理

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勤怠管理システム/サービスの基礎知識

 出社と退社の際に従業員別に時刻を登録し、総務部門で月に一度集計する仕事…総務部門以外の方は「勤怠管理」をこのように考えてはいないだろうか。しかし管理現場の現実ははるかに複雑だ。一見シンプルな出退勤打刻の背後には、労働基準法(労基法)や労働安全衛生法(安衛法)をベースに労使協定で定められたさまざまな条件を従業員個別に計算する複雑な処理がある。その処理があってこそ、人件費適正化ばかりでなく、過重労働をなくし、従業員の健康を守り、さらには仕事へのモチベーションを上げていくための労務改善が可能になる。現在の勤怠管理ツールは、そんな積極的な役割を担うようになった。

■勤怠管理は何を解決するのか

 総務部門や労働組合以外ではあまり知られていない勤怠管理業務の課題を取り上げながら、勤怠管理ツールの利用意義を考えてみよう。基本的なポイントは7つある。

(1)

就業時間の確実な入手

(2)

長時間労働の制限と残業時間の細かな把握

(3)

休日出勤の割増賃金や振替休日の管理

(4)

年次有給休暇やその他の休暇の管理

(5)

適切な休暇時間管理

(6)

社畜、うつ病からの脱却?法律に基づく健康管理への対応

(7)

雇用形態と就労条件の多様化への対応

(1)就業時間の確実な入手
 労基法では「労働日ごとに始業・終業時刻の現認あるいはタイムカードなど客観的な記録を基礎として確認・記録し、3年間保存すること」が求められている。これに対応するために、一般的には会社の出入り口にタイムレコーダを置き、出退社の際に従業員がタイムカードに打刻する仕組みにする会社が多い。しかしタイムカードではカードに打刻した人が本当に本人なのかが確認できないため、現在ではICカードや磁気カード、生体情報(指紋・指静脈)で本人認証をしてからタイムレコーダが出退勤時間を記録し、勤怠管理システムに送る手法が使われることが多くなった。中にはより低コストな各種2次元コードやカラーコードによるタグ認証を利用するものもある。
 どのような方式をとる場合でも、タイムレコーダを使う限りは時刻の改ざんができないようになっており、記録は確実な証拠と見なされる。またタイムレコーダの機種により、ネットワーク上あるいは直接接続したPCの勤怠情報システムに記録情報が送信されたり、タイムレコーダ内で集計処理や印字が行えるものがある。

図1 カード利用のタイムレコーダの例
図1 カード利用のタイムレコーダの例
資料提供:アマノ
図2 ICカード(左)磁気カード(右)利用例
図2 ICカード(左)磁気カード(右)利用例
資料提供:アマノ
図3 生体情報を利用するタイムレコーダの例
図3 生体情報を利用するタイムレコーダの例
資料提供:アマノ

 しかし在宅勤務や出張中、直行・直帰の場合などはタイムレコーダが使えない。そうした場合にも出退勤情報を得るためには、モバイルPCや携帯電話、スマートフォンなどからの出退勤報告が必要になる。そのための機能も勤怠管理ツールに用意されるようになった(後述)。

(2)長時間労働の制限と残業時間の細かな把握
 出退勤の情報が得られたあとに肝心なのは、所定労働時間とそれ以外の残業時間を区別することだ。
 所定労働時間とは労使協定に基づく就業規則の内容を指しており各社それぞれだが、すべて労基法の条件(法定労働時間=1週間に40時間、1日8時間)に基づいている。残業時間の割増賃金は時間あたり最低25%だが、改正労基法では月に60時間を超える残業の場合は最低50%に増やして支払う(現在のところ中小企業には未適用)ことになる。45時間を過ぎたときにも割増率を増やすように努力する必要がある。
 この規定の目的は長時間労働を防ぐことにある。会社としては限度時間が迫ってきたら本人や上司に通告して残業をせずに済むようにしてもらえると好都合だ。勤怠管理ツールを利用すれば、例えばメールの自動送信、管理者の管理画面での警告(強調)表示、従業員が見るポータル画面への残業状況表示などで、通告を行う対象者の発見や自動的な通告・警告が行える。アラームの項目やしきい値が自由に設定・変更可能なツールでは、例えば残業が20時間、45時間、60時間に近づいたところで本人や上司に警告を行うことも可能だ。

図4 リアルタイムで問題の勤務状態を表示
図4 リアルタイムで問題の勤務状態を表示
資料提供:ヒューマンテクノロジーズ

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図5 残業時間超過のアラーム表示の例
図5 残業時間超過のアラーム表示の例
資料提供:アマノ

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 こうしたアラーム機能は残業時間だけでなく、遅刻・早退回数に関する警告や、後述する有給休暇の残日数などについても同じように使えるので、管理者が絶えず気を配っていなくても労務管理ができるようになる。

(3)休日出勤の割増賃金や振替休日の管理
 休日出勤にも限度回数が協定で決められているはずなので、やはり超過しそうなら事前の通告ができれば便利だ。また法定休日(週1回)の出勤では1時間につき35%の、法定休日以外の出勤では25%が最低限の割増賃金になる。さらに振替休日(あらかじめ入れ替えた休日)と休日出勤の代休をとる場合で扱いが異なる。だいぶ複雑になるが、これについてもツール上で個人別に自動判別して対応が可能だ(図6)。

図6 休日出勤、振替休日などの管理例
図6 休日出勤、振替休日などの管理例
資料提供:ヒューマンテクノロジーズ

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(4)年次有給休暇やその他の休暇の管理
 有給休暇は勤続期間に応じて日数が定められており、1人ひとりの条件に応じた有給休暇消化日数/残日数が把握できなければならない。法的には労働日数が所定より少ない場合などの例外もあり、現状把握や計算は思いのほか大変だ。しかも有給休暇残日数の翌年繰越しや、時間単位での有給休暇取得にも対応できなければならない。
 加えて産前・産後の休暇、生理休暇、育児・介護休業法に基づく休暇、介護休暇その他の休暇についてもそれぞれ条件と期間が定められているので、それに準じた管理が求められる。
 このような休日の制度を運用するには、基本的には従業員からの申請を上司や責任者が承認するプロセスが必要で、そのうえで実際の出勤や欠勤を把握することができなければならない。勤怠管理ツールには申請〜承認のワークフロー機能を備えているものがあり、申請〜承認履歴と実態を突き合わせて正確・公平な休日管理が行えるようになっている。

図7 申請〜届出のワークフローのイメージ
図7 申請〜届出のワークフローのイメージ
資料提供:アマノ

(5)適切な休暇時間管理
 安全に働くためには適切な休憩をはさむ必要もある。休憩時間の開始と終了時間の管理も場合によっては必要だ。タイムレコーダやそれを利用した勤怠管理ツールでは出退勤ばかりでなく休憩の開始や終了も管理できる。

(6)社畜、うつ病からの脱却?法律に基づく健康管理への対応
 労働安全衛生法では時間外・休日労働時間がひと月あたり100時間を超える場合に従業員から申し出があれば医師による面接指導を行うことが求められており、80時間以上の場合もそれに準じて対策を講じるように努めなければならない。また長時間労働は心理的負荷を強めて「うつ」などの精神症状につながることから、1ヵ月に160時間程度の時間外労働を行った場合や恒常的長時間労働が認められる場合などは労災認定されるようになった。社畜、鬱病などという言葉が様々な場所で取り上げられているが、このような健康にフォーカスした労務管理も必要になっていることは見逃せない。
 この場合も基本的には所定外の労働時間がどれだけあるのかの把握が容易にでき、またアラームなどによって長時間労働に気づけることが重要だ。勤怠管理ツールはこのニーズにもかなう。

(7)雇用形態と就労条件の多様化への対応
 さらに複雑化に拍車をかけているのが雇用形態と就労条件の多様化だ。雇用形態だけでも次のような種類がある。

正社員

短時間正社員

契約社員(アルバイト)

パートタイマー

在宅ワーカー

派遣社員

業務委託契約業者

 正社員でも複数の勤務時間がありうるし、直行直帰や出張などの際にもきちんと出退勤情報が把握できなければならない。非正規雇用の社員はもっと多様な勤務時間になることが多いし、出勤する拠点も1つとは限らない。派遣社員や業務委託契約業者についても、自社施設で働く限りは自社の勤怠管理も必要とされる。
 勤怠管理ツールはさまざまな雇用形態や就労条件の登録が可能で、各雇用形態に応じて所定の労働条件の範囲内か否かなどの管理を行なってくれる。就労条件は常に変更されるものなので、グループ単位でしきい値を一括変更できるところも利点だ。

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