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SaaSモデルは更に拡大!CRM最新動向

2012/07/19


 顧客満足度を向上させるために、「CRM」を導入している企業は少なくない。しかし、キーマンズネットユーザアンケートでは、「CRMは導入しても使われていない」、「利用はしても成果が出せるほど活用できていない」といった課題の声も聞かれる。ビジネスの最優先課題とも言えるCRMについて、企業のマーケティング戦略、営業戦略に生かすためには、システム部門ではどういった点に注意しながら製品を選べばいいのか、最新状況を概観しながらCRM市場の今後を解説する。

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アナリストプロフィール

甲元 宏明

シニア・アナリスト 甲元 宏明(Hiroaki Kohmoto)

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アナリストファイル #055

 大阪大学大学院工学研究科を修了後、三菱マテリアルにおいて、モデリング/アジャイル開発によるSCM構築、CRM・ECなどのシステム開発、各種ネットワーク系プロジェクト、グループ全体のIT戦略立案を主導。2007年より現職。 現在は、クラウド・コンピューティング、ITアーキテクチャ、開発言語/方法論、ネットワーク、CRMなどを担当し、製品選定、再構築、導入などのプロジェクトを数多く手がけるとともに、ユーザ企業のITアーキテクチャ設計や、ITベンダの事業戦略などのコンサルティングにも取り組んでいる。



1

CRM市場の現状

  CRM(Customer Relationship Management)は、顧客と企業との関係をマネジメントするという活動領域であるため、その対象とする業務は広範囲にわたる。CRMの基本は、詳細な顧客データベースを基に、商品の売買から保守サービス、問い合わせやクレームへの対応など、個々の顧客とのすべてのやり取りを一貫して管理することにより実現することにある。顧客のニーズにきめ細かく対応することで、顧客の利便性と満足度を高め、顧客を常連客として囲い込んで収益率の極大化を図ることを目的としている。
  ITRにおけるCRMの対象領域は下記の4つである。

■コンタクトセンタ

 コンタクトセンタを支援する製品で、次の3分野が含まれる。

WFM(Workforce Management)

オペレータ稼働状況分析や最適配置計画を支援する製品。

モニタリング評価

オペレータ業務および対応品質を評価する製品。

コンタクトセンタ支援

コンタクトセンタの業務全般を支援する製品で、マルチチャネル(電話、メール、Faxなど)での問い合わせ管理や対応状況管理などの機能が含まれる。

  PBX、CTI、IVR(Interactive Voice Response)、ACD(Automatic Call Distribution)などの音声系単独製品や、関連するミドルウェアは原則除外している。  

■SFA/SFE(Sales Force Automation/Sales Force Effectiveness)

 営業活動を支援する製品で、顧客情報管理、案件管理、コンタクト履歴管理、営業活動管理、業績管理、販売チャネル管理などの機能が含まれる。受注管理は除外している。

■マーケティング

 マーケティング活動を支援する製品で、次の3分野が含まれる。

メール送信

メール一斉配信を行う製品。

メール処理

メールの受信から返信までの一連の業務を支援する製品。

マーケティング管理

マーケティング活動全般を支援する製品で、マーケティング・プランニング、見込客管理、カタログ管理、パーソナライゼーション、キャンペーン管理、イベント管理などの機能が含まれる。

■フィールドサービス

 フィールドサービス業務を支援する製品。スケジュール/活動管理、活動可視化、部品発注管理、SLA管理・契約管理などの機能が含まれる。  

1-1

SaaSモデルが牽引!2015年度で約300億円の市場に

  CRMは特に目新しいテーマではないが、着実にその市場規模を拡大している(図1)。

図1 CRM市場:市場規模推移及び予測:提供形態別(出荷金額)
図1 CRM市場:市場規模推移及び予測:提供形態別(出荷金額)
出典:ITR「ITR Market View: CRM市場2012」(2012年2月)

 市場全体としてはCAGR(Compound Annual Growth Rate:年平均成長率)(2010〜2015年度)で9.6%という比較的高い伸びを達成し、2015年度で約300億円の市場になるとITRでは予測している。

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