訴訟リスクを未然に防ぐ!「IT資産管理」

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訴訟リスクを未然に防ぐ!「IT資産管理」

2012/09/18


 「IT資産管理ツール」は、クライアント環境の資産管理、運用管理に始まり、セキュリティ管理、情報漏洩防止対策、コンプライアンス強化対策、さらに最近は業務効率アップのための要素も統合した総合的なツールに成長してきた。サイバー攻撃や情報詐取を狙うスパイウェアなどの脅威がかつてないほど増大し、ポリシー外の端末運用が及ぼす情報漏洩リスクが経営を揺るがすほどに深刻化している現在では、各種セキュリティ対策ツールばかりでなく、IT資産管理ツールを利用した端末の一元集中管理が欠かせない。今回は、リスク対策としてますます重要度を増すソフトウェア資産管理を中心に、クラウドサービスとしても利用可能になり、スマートフォンやメディアタブレットの管理機能も備えるようになった最新IT資産管理ツールの動向を、基本機能の解説とともに紹介していく。

資産管理

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IT資産管理ツールとは?

■IT資産管理ツールの基本機能と情報収集のイメージ

 IT資産管理ツールは、PCをはじめとするクライアント端末のハードウェアとソフトウェアの全体像をつかみ、状態を監視・管理するためのツールだ。どの製品でもおよそ次のような基本的機能を備えている。

クライアント端末ハードウェアとソフトウェア、周辺機器のインベントリ情報収集(端末管理用の台帳作成)

クライアント端末のソフトウェアやドライバ等の構成状態の管理

ファイル配布、自動インストール

リモート操作

 IT資産管理ツールが各端末から情報を集めるイメージを図1に示す。基本的にはネットワークに接続された端末から情報を自動収集し、管理用サーバに一元集中化して管理するものだ。別拠点のネットワークの端末、スタンドアロンの端末でも、管理用サーバに情報を常時、または定期的に集める体制さえできれば管理対象になる。

図1 IT資産管理ツールのイメージ(インベントリ収集)
図1 IT資産管理ツールのイメージ(インベントリ収集)
左:管理対象端末の一覧表示 右:インベントリ情報の表示(この場合はハードウェアインベントリ)
資料提供:クオリティソフト

 基本機能で実現するIT資産管理ツールの効用の1つはTCOを削減することだ。現状を知ることで無駄なハードウェアやソフトウェアを判別し、保有資産の適正化ができる。またリモート操作機能やファイル配布・自動インストール機能によりユーザサポートとユーザ側の環境確認や標準化/適正化の手間も少なくでき、全体の所有コストが下がる。もちろん財務上の資産棚卸しの一環としてのハードウェア台帳、ソフトウェア台帳作成を助ける役目も果たす。しかしそればかりではなく、基本機能に様々なセキュリティ関連機能が着々と付加されており、現在ではセキュリティ管理ツールとしての役割も果たすようになった。

■IT資産管理ツールに付加されている各種機能

 基本機能に加えて実現されたのは、次のような機能だ(製品によって違いがある)。

【基本機能以外の各種機能例】

PC周辺機器(USBメモリなど)の利用制御

ソフトウェアの起動制限

アプリケーションのインストール制限

アプリケーションの稼働監視

アプリケーション操作ログ管理

アプリケーションID監査

ソフトウェアのライセンス管理

ソフトウェアの利用情報管理

不正端末の検疫/ネットワーク遮断

操作プロセス(ファイル操作など)のログ管理

管理用エージェントの未導入PCの検知とネットワーク接続遮断

運用ポリシーを外れた構成のPCをネットワーク接続遮断

SNMP機器(ネットワーク機器やプリンタなど)の統合管理

Webアクセス監視

PCの省電力設定

 これらはすべて「クライアント端末の運用ポリシー遵守」を徹底するのが目的だ。インターネットや内部からの脅威に対抗し、適切にシステム全体を運用していくためには、クライアント端末のセキュリティや各種設定を可能なだけ標準化し、全体に弱点がないようにしていく必要がある。統合的な集中管理が必要な理由はそこだ。IT資産管理ツールでは、クライアント端末のセキュリティレベル、あるいはポリシーへの準拠情報を一覧表示し、問題がある箇所を明示してくれる(図2)。その端末の情報を表示して、適切な対処を行うことができる。

図2 ポリシーの遵守状況を簡単に把握
図2 ポリシーの遵守状況を簡単に把握
資料提供:クオリティソフト

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■IT資産管理ツールの構成例

 IT資産管理ツールは、管理用のサーバと、管理対象にインストールする「エージェント」モジュールとのセットで運用するのが一般的だ。中にはエージェントを必要とせず、サーバが直接PCなど管理対象の情報を吸い上げる製品もある。ユーザが送信プログラムを実行(自動実行も可能)したり(プル型)、管理者が任意のタイミングで情報収集(プッシュ型)したりできる。
 エージェントを利用するタイプのツールで、1000台程度のPCを管理する場合の構成例を図3に示す。この例の製品の場合、1台のサーバで500台の端末までは管理できる。またサーバを管理対象にすることもできる。
 この例では統合管理用のコンソールでシステム設定やポリシー設定を行い、管理情報を様々な役割の管理者が専用のWebコンソールで利用できるところにも注目したい。複数の違う立場の管理者が同一ツールで管理を行えるわけだ。

図3 資産管理ツールの構成例
図3 資産管理ツールの構成例
資料提供:エムオーテックス

 なお、基本的に情報収集は管理対象機器が電源ONでネットワーク接続していることが前提になるが、インテルのvProテクノロジに対応した製品なら、vPro搭載PCの電源がOFF状態でもDMI(Desktop Management Interface/PCや周辺機器管理のための標準インターフェース)に対応したハードウェア情報をPC電源をONにすることなく、読み出すことができる。

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