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Windows 8登場目前、Windows 7移行の図り方

2012/06/21


  Windows XPのサポートが2014年4月8日に完全に終了する。しかし、まだまだXPは企業システムで現役続行中だ。サポート切れまでだんだん猶予がなくなる一方で、最新のWindows 8の提供が間近に迫っている。Windows VistaやWindows 7への移行を終えていない企業は、これからの移行計画をどう考えればよいだろうか。XPからWindows 8への移行は現実的なのか、Windows 7への移行をこそ考えるべきなのか。今回は、さし迫るサポート終了と新OS登場により、OS移行計画に不安を覚える方のために、企業のクライアントOSとしてのWindows OSの移行の考え方を紹介する。

Windows

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アナリストプロフィール

針生 恵理

リサーチ部門 ITインフラストラクチャ&セキュリティ シニア アナリスト 針生 恵理(Eri Hariu)

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アナリストファイル #40

ガートナー ジャパンにおいて、クライアント・コンピューティング全般にわたる技術動向、市場動向分析と提言を行っている。1998年入社。
ガートナー ジャパン入社以前は、大手メーカーでメインフレーム、オフィス・システムの設計・構築業務に従事。その後、大手半導体メーカーでソフトウェアの市場調査、分析を実施。



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進んでいないWindows 7への移行

 Windows VistaやWindows 7など、新しいOSの登場に併せて、必ず話題にのぼるのがOS移行のしかるべき時期とコスト効果だ。Vistaは2007年、Windows 7は2009年に登場した。今年の秋にはWindows 8が提供される予定である。ところが、2012年半ばのこの時期にきても、Windows XPが企業システムのクライアントOSとして主力のままの企業が少なくない。現在、多くの企業では、Windows 7への移行プロジェクトが推進されているが、その現状は図1に見るように、決して速いペースとは言えない。そこで、XPから新しいバージョンのWindows OSへの移行を中心に、そのスケジュール、移行メリット、そしてコストについて、改めて考えてみたい。

図1 Windows 7:いつ移行するか(日本) 
図1 Windows 7:いつ移行するか(日本) 
ITデマンド調査2010年11月、2011年11月
出典:ガートナー
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新バージョンへの移行が進まない3つの理由

 XPからVistaやWindows 7への移行が速いペースで進んでいない理由は明確である。アプリケーションが新しいOSに対応できていないか、検証に時間がかかっているからである。その原因として、主に3つのポイントが挙げられる。

■独自アプリケーションの多さがネック

 1つは、日本では自社専用に使いやすいアプリケーションを求める傾向が強いことにある。自社用にカスタマイズしたアプリケーションと自社開発アプリケーションが企業システムに占める割合を調べると、グローバルでは約3割なのに対し、日本ではおよそ6割という高い比率を示す。こうした、企業個々にカスタマイズされたアプリケーションは、たとえ元になっているアプリケーションが新OSに対応したとしても、簡単には移行できない場合もあり、移行を難しくしている。

■UACの対応も問題

 2つ目は、Vistaから追加されたUAC(ユーザアカウント制御)機能である。UACを使うユーザは実際には管理者権限で自分のPCにログインしている場合でも、管理者ではなく標準ユーザとして動作できる。UACを利用すると必要に応じて権限を昇格でき、IT部門が設定した定義に従って、ユーザの権限をコントロールできる。一方で、ユーザの権限の設定や認証の方法などのプランニングが必要になる。また、アプリケーション移行時に、旧アプリケーションのインストールができない場合もあり、移行の障害になる場合もある。既存アプリケーションを新しいUACにどう合わせていくか、ユーザ権限をどう設定するかも企業にとって大きな課題となる。

■Webアプリケーションの改修も課題

 更に、Webアプリケーションの改修にも時間がかかる。Windows XPの標準ブラウザはIE6、Windows 7ではIE8となっている。IE6は、Webの標準に準拠しておらず、多くの企業はIE6に特化したアプリケーションを所有している。これを、IE8に対応させる必要がある。ガートナー グローバルの調査によると、企業の社内開発アプリケーションの40%は正常に動作しないと考えられる。日本では、より細部の表示にこだわる傾向があるので、もっと高い比率になるだろう。実際にIE8での利用を前提にした改修で数千の画面を改変する必要があるケースもあり、「思っていたより工数がかかる」と感じている企業が多いようだ。

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