震災体験を活かす!“サービス継続力”向上法

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震災体験を活かす!災害時の“サービス継続力”向上策

2012/05/21


 災害時における「BCP」(Business Continuity Planの略。災害などの非常時に、最低限の企業活動を継続したり、目標時間内に事業を再開したりするための計画を指す)の重要性は、東日本大震災で明らかになった。だが、セキュリティ対策やBCPといった分野は、売り上げに直結しないため、予算投資先として優先順位が低くなっている企業も少なくないだろう。
 しかし、顧客の利益を最大限守るため、こうした分野に積極的に取り組む企業もある。
今回取り上げるのは、クラウド型の「安否確認サービス」を導入したシステム運営・構築会社。少ない投資で災害時における従業員の安否確認を省力化し、事業の継続性をより高めることで、提供サービスの品質を保ち、顧客の信頼獲得を目指しているのだ。

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導入企業プロフィール

株式会社オー・エス・ピー
従業員数/34人
売上高/非公開
事業内容/情報システムの構築・運用支援
企業サイトへ

導入製品・ソリューション

安否確認サービス
サイボウズスタートアップス株式会社
企業サイトへ


課題 導入システム 効果

東日本大震災の際に全従業員の安否が確認できるまで3日間以上かかり、BCP(事業継続計画)に不安が生じた

従業員の安否確認を自動的に行う「安否確認サービス」を導入

手作業の場合に比べ、安否確認の手間が3〜5割ほど削減できると見込まれている


1

「BCPは万全!」のはずが“従業員の安否確認”に思いのほか時間がかかる事態に…

■“顧客のシステム”を継続して運用するのが使命!
図1 入退室管理用の生体認証システム
図1 入退室管理用の生体認証システム
セキュリティ対策などに万全の準備を施そうというのが、オー・エス・ピーの基本的な考え方。安全強化のためにさまざまな取り組みを行っている。

 株式会社オー・エス・ピーは、企業の基幹システムを構築・運用するIT企業だ。東京本社だけでなく、沖縄・米国カリフォルニア州・インドチェンナイ市にも子会社を展開。時差を利用した夜間時間帯の体制強化や、オフショア活用によるコスト削減により、安定したシステム運用サービスをリーズナブルな価格で提供している。
 同社では運用中のシステム・情報を最大限に守るため、普段からセキュリティ対策・BCPには万全を期していた。
2006年には、社内で情報セキュリティマネジメントシステムを構築し、ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格)を取得。顧客のデータを守り事業を継続するための準備に、積極的に取り組んできた企業だと言える。
 そんな同社が「安否確認サービス」を導入したきっかけが、2011年3月11日の東日本大震災だった。震災により、BCPに大きな不安を抱かせる事態が発生してしまったのだ。

担当者のナマ声:東日本大震災で“揺らいだ”自信…電話やメールはなかなか通じず

 「当社は従来から、セキュリティ対策には力を入れてきました。3年ほど前にBCPを構築し、災害時にも十分対応できると自信を持っていたのです。ところが、東日本大震災によって、その自信は揺らいでしまいました。
 震災が起きたのは金曜日の午後。すぐにネットなどで情報収集したところ、過去に経験のないほど大規模な地震が起きたとわかりました。そこで、まずはお客様のシステムがきちんと稼働しているか確認。続いて、沖縄の子会社に連絡し、システムの管理を沖縄主導で行うよう手配しました。そして地震発生から2時間くらい経った頃から、従業員の安否確認を始めたのです。皆が安全であると確かめることも重要でしたし、翌週の月曜日に出社できる人間を確保することも大事でした。どんなときも、我々はお客様のシステムを運用しなければなりませんから。」

 「従業員の中には、お客様の元に出向いてシステム構築などに当たっている人もいます。ですから、当時社内にいたメンバーは全社員の半数ほどでした。そこで電話などを使って社外にいた人たちと連絡を取り始めたのですが、これが難航したのです。何しろ、震災当日は電話もメールもほとんど通じない状態。結局、その日のうちに連絡が取れたのは、30数名の従業員のうち、20人あまりだったと思います。
 出張に出ていたり、休暇を取っていた従業員全員と連絡が取れたのは、翌週月曜日でした。こうして、“安否確認に、時間と手間がかかりすぎる”という課題が浮かび上がってきたのです。」

(オー・エス・ピー 経営企画室ディレクター 村井源紀氏)

震災当時を振り返る村井氏
震災当時を振り返る村井氏
「全従業員の安全が確認できたのは、震災から3日もたった翌週月曜日でした。また、震災後の混乱状態の中で電話やメールで連絡を取るのは、あまりに手間がかかりすぎるとも感じましたね」(村井氏)

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◎災害発生時の非常事態を考慮し、シンプルな機能&簡単操作で安否確認を実現。
表計算ソフトなどで管理しているデータを、中堅・中小企業向けの統合グループウェア 「サイボウズ Office 10」上で、データベースとして活用できる機能。

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