業務改善でROI改善!ワークフローツール

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製品の基礎から選び方までをサポート! IT導入完全ガイド

業務改善でROI改善!ワークフローツール

2012/06/04


 人間にしかできないビジネスプロセスを、誤りなく、迅速に、しかも証跡となる記録を確保しながら、合理化・効率化してくれるのが「ワークフロー」ツール。ビジネス効率の改善とともにコンプライアンスやセキュリティ、そしてITガバナンス強化の要ともなり、業務プロセス間を無駄なくつなぐことでBPMも実現することが可能だ。そんなワークフローツールは、今ではモバイル端末からも簡単に利用できるようになり、利用価値がさらに増している。今回は、ワークフローツールの基礎から最新機能まで紹介し、最適なROIを生む導入のポイントを考えていく。

ワークフロー

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「ワークフローツール」とは?

 ワークフローとは、業務のいくつものプロセスを条件に従った順番で処理していく流れのことを言う。例えば「基幹系システムのワークフロー」と言えば、業務ごとの自動処理プロセスを連携させる仕組みのことを指す。しかし、ただ単に「ワークフロー」と言えば、部下が上司に承認を仰ぎ、上司はさらに上位の管理者や別部門の管理者に承認を依頼し、最終的には経営者などの決裁責任者が決裁をするといった、人間系の「申請」「承認」の流れのことを指すことが多い。
 ERPなどの業務パッケージを使用している場合なら、自動的に業務処理プロセスを連携させるワークフローはもちろん、標準的な人間系のワークフロー機能も多くの場合備えている。しかし、そこに自社で使いやすいワークフローを組み込んだり、業務システム同士の連携の際に人間の判断を差しはさんだりしたい場合には、機能が不足していることが多い。
 そこで活躍するのが「ワークフローツール」だ。これはワークフローを設計して運用することに特化した汎用的なツールである。人間系の業務フローを効率化するとともに、業務システムの自動処理プロセスフローとを総合して、より効率的なビジネスの「自動化」を果たすことができる。  

■「申請」「承認」の流れの無駄を省く役割

 人間系の「申請」「承認」フローには、経費精算、直行直帰申請、作業申請、発注申請など、部門に限らず共通のフローもあれば、売上報告、プロジェクト申請、案件申請・管理などの部門固有のフローもある。IT部門なら、ライセンス発行申請やアカウント申請、アクセス権変更申請などをイメージするとわかりやすいだろう。
 典型例としてシンプルな経費精算の場合を考えてみよう。たいていは、(1)現場スタッフが経費申請書を上司に提出し、(2)上司が承認、(3)経理部門でも内容をチェック、(4)会計システムに登録して精算処理を行う、という流れになるだろう。図1はこのようなフローが、紙の伝票を使った場合と、ワークフローツールを使った場合とでどう変わるかを示したものだ。

図1 経費精算ワークフローの一例
図1 経費精算ワークフローの一例
資料提供:エイトレッド

 紙の伝票を使う場合の問題点はいくつもすぐにお気づきのことだろう。例えば再利用しにくい紙の伝票が使われていること、複数の承認者・他部門のスタッフなどの手元に伝票を移動させなければならないこと、同じ情報なのに伝票記載とシステム入力の二度手間がかかること、既存の資料に照らし合わせれば簡単にわかるようなデータであっても人間による確認の手間がかかること、などなどだ。
 ワークフローツールを適用すれば、申請はPCなどの端末画面で行え、記載(入力)内容に単純な間違いや不足があれば、その時点で適正な内容に修正するよう、ツールから促される。入力した申請内容は、決められた承認ルートに従って、適切な承認権限者の端末に表示される。いくつかの段階で承認を終えた申請は、会計部門に送られ、そこで確認が必要なものだけがチェックされて、会計システムへとデータが渡ることになる。一連の流れがペーパーレス化するとともに極めてシンプルになり、さまざまな無駄が省けることが明らかだ。
 では次に、実際にどのようにワークフローを効率化できるのか、代表的な機能をサンプル画面を見ながら説明しよう。

■申請フォームの作成と申請【フォーム設計機能】

 人間系のワークフローは「起票」から始まる。必要な各種申請フォームをあらかじめ用意しておき、ユーザが自分のポータル画面からすぐに選べるように格納しておく。ユーザはその中から目的の申請フォームを選び、必要事項を入力して、承認者にボタン1つで承認を依頼できる。
 承認者は申請内容を確認・承認して次の承認ルートに流したり、ユーザに意見をつけて差し戻したり、単純に却下したりすることができ、その経緯や結果は記録として保管され、ユーザ本人や関連する社員などが常に参照できるようになる。
 申請〜承認のプロセスでは、必要な項目の記入漏れや間違いなどを正すのに無駄な時間が費やされることが多い。ユーザがフォームに入力する形をとると、漏れや間違いはその時点でツールが指摘し、訂正・追加することができるので、後工程での面倒が避けられる。
 多くのワークフローツールでフォーム設計用のモジュールが標準またはオプションで付属しているので、図2のようなビジュアルな画面で簡単にフォームを作成することができる。

図2 フォーム設計中の画面例
図2 フォーム設計中の画面例
資料提供:エイトレッド

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 こうして作成したフォームは、ユーザのポータル画面から簡単に必要なものが探し出せるように格納される。また申請に関連する資料ドキュメントをワークフローツール上で共有できるものがあり、承認者は必要に応じてドキュメントを参照し、判断に役立てることができる。

■フローの分岐と申請・承認のしかたの多様性【ワークフロー設計機能】
図3 ワークフロー設計中の画面例
図3 ワークフロー設計中の画面例
資料提供:NTTデータイントラマート

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 フォームの設計と不可分なのが、承認フローの設計だ。部署マスタ、職務マスタ、役職マスタ、社員属性のマスタ、場合によっては経費負担部門マスタなど、さまざまなマスタ情報を統合しておき、それらの情報を適宜用いながら、承認ルートを作成していく。多くはグラフィカルにアイコン(部品=申請者や承認者など)をはめ込んで線でつなぎ、アイコンに対して承認条件、差し戻し条件、条件に応じた自動承認などのアクションを登録する。ワークフロー設計の画面の一例を図3に示す。

 もちろん流れは一方向に、1階層で進むとは限らない。ときには条件により分岐したり、承認者が複数になる場合がある。複数の承認者がそれぞれ承認すればよいケースばかりでもなく、全員の合議がいる場合だってある。さまざまな承認のしかたが定義できるツールほど、複雑なフローが記述でき、現実の業務にフィットするフローを柔軟に作り上げられることになる。図4には代表的なフローのパターン例を挙げる。

図4 承認フローの典型的なパターン例
図4 承認フローの典型的なパターン例
資料提供:パナソニック電工ネットソリューションズ
■さまざまな設定で滞らないフローを作る【条件設定機能】

 例えば承認者の出張などのようなケースがあってもワークフローが滞ることがないように、さまざまな条件設定をフロー定義の際に行っておく必要がある。
 申請の場合なら、「代理申請」や「代筆」、「申請取り戻し」などの設定ができ、承認の場合なら、「差し戻し」や別の承認者への「転送」、複数申請の「一括承認」などの機能が用意されている。さらには承認者への「督促」機能、本来の承認者が都合で他の人に代わっもらうときの「承認者変更」や「承認経路追加」などの機能や、承認を待てる期限を設定し、指定日時のあとは自動承認、自動経路変更、自動却下などのアクションを設定できる機能もあらかじめ用意されていることがある。

■ワークフロー運用、進捗を監視する【ワークフロー管理機能】

 申請がワークフロー上でどのような状況になっているか、つまりどこかで滞っていないかは画面上で関係者が簡単に確認することができる。また承認を求められている申請画面で一覧できるようになっており、必要があれば申請フォームに紐付いた関連資料や文書をすぐに参照できるように、ドキュメント共有が可能になっている場合も多い。
 申請者や承認者相互間のコミュニケーションのためのコメント機能や、メールや掲示板などとのリンクも考慮されており、グループウェア的な機能をツール内に備えるものもあり、グループウェアのポータル画面上にワークフローツールの機能を組み込む形で連携が可能なものもある。

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