どう使う?デジタルサイネージ配信のススメ

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製品の基礎から選び方までをサポート! IT導入完全ガイド

どう使う?デジタルサイネージ配信のススメ

2012/04/16


 街角で見かけるマルチディスプレイによる広告をはじめ、企業の受付に設置された大画面ディスプレイに表示されるプレゼン映像、病院の待合に表示される診察及び会計順の案内など、これらは全部「デジタルサイネージ」と呼ばれるものだ。かつては単なる広告・宣伝媒体として捉えられ、IT部門の関心の外になることも多かった。しかし今では、ディスプレイの低コスト化とネットワークの広帯域化、コンテンツの作成・配信ソリューションの合理性や効率性の向上などが進み、工場やオフィスフロアでの業務システムの一部としても活用できるようになってきた。そこで今回は、IT部門が知っておくべきデジタルサイネージの仕組みとコンテンツ作成・配信/配布ソリューションについてまとめ、上手な利用法と製品選びのポイントを紹介していく。

デジタルサイネージ

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デジタルサイネージシステムの基本

 ITシステムには「必要な情報を必要なときに取りにいく」という、いわばプル型が多い。それに対してデジタルサイネージは「知らせたい情報を適時に知らせる」プッシュ型の情報伝達メディアだ。IT部門が日頃使い慣れたコンピュータシステムとは若干勝手が違う。配信ソリューションの紹介の前に、デジタルサイネージシステムについて概要を見ておこう。
 デジタルサイネージシステムの基本的な構成要素はおおよそ4つとなっている。液晶及びLEDディスプレイなどに代表される「ディスプレイ」とPCやセットトップボックスなどで行う「サイネージの端末側制御装置」、そして「コンテンツ作成ソフト」、最後にコンテンツの配信を行う「コンテンツ管理・配信ソフト」だ。

■ディスプレイについて

 室内でも屋外でも大型液晶ディスプレイ(図1)が使われることが多くなったが、場所によってはプロジェクタと大型スクリーンが使われることもある。また屋外では、どの方向から見ても視認性に優れた大型LEDディスプレイが利用されるケースがある。
 1台の装置で1コンテンツを表示するだけでなく、1台の画面に複数のコンテンツを同時表示するマルチスクリーン技術や、複数のディスプレイ装置を並べて1つの大きな画面に見せるマルチディスプレイ技術も使われている。

図1 大型液晶画面によるデジタルサイネージの例
図1 大型液晶画面によるデジタルサイネージの例
資料提供:NECディスプレイソリューションズ

 現在ではフルHD映像を表示できる1920x1080ドット以上の解像度のディスプレイが広く用いられている。現在の液晶ディスプレイは70インチのワイド画面(横155.0cm×縦87.2cm程度)の大型機種が珍しくなくなり、大きなものでは108インチワイド画面(横238.2cm×縦134.0cm程度)も利用できるようになった。アスペクト比は従来からの4:3とワイドの16:9のほか、4:1などの特殊なタイプも選べる。
 なお、マルチディスプレイでひとつながりの映像・画像を表示する場合には、ディスプレイのベゼル(枠)幅が問題になる。ベゼル幅は年々狭くなっており、今では最小で1.8mm幅の機種まで登場している。従来よりも遠目での境目がわかりにくく、その分視覚効果の高いサイネージが実現しやすくなった。

■サイネージの端末側制御装置について

 制御装置は、PCそのものである場合もあれば、ディスプレイに対応する専用アダプタ(メディアプレーヤ)であることもある。専用アダプタにはセットトップボックス(STB)と呼ばれる単体の装置(図2と、ディスプレイに内蔵するタイプ(図3)とがある。ディスプレイと制御装置を一体化した、サイネージ専用製品も販売されている(図4)。

図2 セットトップボックス(クラウド型映像配信専用型)の例
図2 セットトップボックス(クラウド型映像配信専用型)の例
資料提供:オックスプランニング
図3 ディスプレイ内蔵型の制御装置の例
図3 ディスプレイ内蔵型の制御装置の例
資料提供:NECディスプレイソリューションズ
図4 デジタルサイネージ専用製品の例
図4 デジタルサイネージ専用製品の例
資料提供:NECディスプレイソリューションズ

■コンテンツの作成ソフトと管理・配信ソフトについて

 サイネージのコンテンツの要素となるのは、静止画、フラッシュなどの動画やビデオ映像、文字、音声といった、PCで一般的に利用されるメディアだ。それぞれに作成・編集ソフトは数多くあるので、適切なものを利用するとよい。そのコンテンツをサイネージとして改めて適切に配置したり、文字などを追加したりするのが作成ソフト(オーサリングツール)の基本的な役割だ。
 管理・配信ソフトは、コンテンツの表示順を決め、その上映時間を設定するのが主な役割だ。PCで作成したスケジュールデータとコンテンツは、スタンドアロンの端末ならUSBメモリやSDカードなどのリムーバブル記憶媒体にコピーし、制御装置にセットして使用する。複数の端末にネットワーク経由で配信する場合は、リアルタイムに配信するのではなく、制御装置側の記憶メディアにスケジュールデータとコンテンツをいったん記録し、そこから再生する形をとる。コンテンツは比較的大きなデータになりがちなので、ネットワークの帯域を占有する割合をなるべく少なくするためと、HD動画などスムーズに再生するためである。なお、オーサリングツールと、コンテンツ管理・配信ソフトは一体化されている場合もある。

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