企業におけるIT戦略面での優先事項(2011年)

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導入率から使い勝手まで! IT担当者300人に聞きました

企業におけるIT戦略面での優先事項(2011年)

2012/03/27


 キーマンズネットでは、2011年12月13日(火)〜 12月20日(火)にかけて「企業におけるIT戦略(2011年)」に関するアンケートを実施した(有効回答数:338)。回答者の顔ぶれは、情報システム部門が全体の50.0%、一般部門が50.0%という構成比であった。
 今回、お聞きしたのは「IT戦略面での優先事項」「IT予算の増減と投資分野」「注目のテクノロジー」など、企業における今年度(2011年度)と来年度(2012年度)のIT戦略を把握するための質問。その結果、今年度(2011年度)はITコストや業務コストなど「コスト削減」やそれにともなう「ビジネスプロセスの改善」への優先度が高く、来年度(2012年度)からは海外展開を視野に入れた「新規顧客の獲得」に取り組む企業が増えている傾向にあることなどが分かった。

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IT戦略面での優先事項は「ITコストの削減」が1位、震災や円高などによる影響大

 最初に、「今年度(2011年度)、IT戦略面で優先した事項は何か」及び「来年度(2012年度)、IT戦略面で優先する事項は何か」をそれぞれ尋ねた(図1)。その結果、今年度(2011年度)の1位は「ITコストの削減」で59.6%、2位は「情報活用の拡大」で35.9%、3位は「ITサービスの品質向上」で34.1%、4位は「既存システムの統合性強化」で29.9%、5位は「IT資産のバックアップ体制強化」21.9%と続いた。
 「ITコストの削減」を1位と回答した方々からは、「震災の影響」「業績の低迷により、経営陣からより一層、ITにかかるコストの削減を求められた」「経営効率を上げるために、社内コストの削減を行った」といった意見が寄せられており、震災や円高影響による不景気が続く国内企業で、ITコストの削減を重要課題としている企業が多い。
 「情報活用の拡大」を1位と回答した方々からは、「事業継続に必要で、活用できないと機会損失や競争力の低下、社員意識の低下につながる」「横方向の情報のつながりを強化し無駄な業務を排除した」といった意見が寄せられており、蓄積された情報の共有・有効活用で、無駄な業務コストを削減し、競争力を高めて景気悪化に立ち向かうことを優先事項としている傾向が見られた。
 「ITサービスの品質向上」を1位と回答した方々からは、「システム環境を改善(使いやすく)することにより、営業活動の強化を狙う」「事業戦略として開発、技術の品質向上を第1目標に掲げ、QMS最適化、生産性向上に取り組み競合他社との差別化を図っている」といった意見が寄せられていた。景況の厳しい中であるからこそITサービスの品質を高めることで、対外的には顧客満足度を向上させ、社内的には営業部門の強化に結びつけることで、業績向上の可能性を見出そうとしている企業が多いようだ。
 また、来年度(2012年度)のIT戦略面で優先する事項は、今年度(2011年度)と上位3位までの順位は変わらず、4位は「ITガバナンスの改善」で23.8%、5位は「既存システムの統合性強化」で21.4%であった。
 「ITコストの削減」を1位と回答した方々からは、「引き続き厳しくコスト削減が求められている」「受注減により予算削減が確実だから」といった意見が寄せられており、来年度もITコストの削減を余儀なくされている企業も多いようだ。
 また、7位の「グローバルビジネスへの対応」は、100名以下の中小企業が3.2%であったのに対し、1001名以上の大企業では12.4%と、従業員規模が大きくなるほどその割合が高くなる傾向にあった。フリーコメントでは大企業を中心に「世界市場を視野に動く必要があるため」「事業グローバル化にともなうIT戦略実行」といった、海外向けにビジネス展開をしていくためのIT戦略を実行し始めている企業も多く存在していた。

図1 IT戦略面での優先事項(今年度/来年度)

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2

ビジネス面での優先事項、来期は「新規市場(海外含む)への業務拡大」傾向に

 次に、「今年度(2011年度)のビジネス面で優先した事項は何か」及び「来年度(2012年度)のビジネス面で優先する事項は何か」をそれぞれ尋ねた。まず、今年度(2011年度)のビジネス面で優先した事項の1位は「業務コストの削減(ex:社員の業務効率の改善)」で64.0%、2位は「ビジネスプロセスの改善」で37.2%、3位は「新規顧客の獲得と維持」で31.8%、4位は29.5%と同率で「既存顧客との関係性強化」と「有事の際の事業継続体制強化」、6位は「新製品や新サービスの開発」で22.9%と続いた。
  1位の「業務コストの削減」に関しては「従来のビジネスの柱となっていた分野が成長性の鈍化や円高による海外メーカーとの競争の激化により、利益が出なくなったため」「震災、洪水影響などで売上減対策としての費用削減が必要」といった意見が寄せられており、震災や円高影響による不景気の影響でITコストのみならず、企業全体としてもコストを削減しなければならない状況にあるようだ。
  2位の「ビジネスプロセスの改善」の理由としては「特定分野の既存顧客に対して、新規事業として未知の分野への挑戦が必要で、そのために既存スタッフの業務効率を上げ、新事業挑戦への時間・能力(処理)を創出するため」「環境の変化に適応するためには業務改善が必要であった」などの意見が寄せられており、環境が変化していく中で、ビジネスプロセスの改善を行うことで、コストの削減はもちろん、新規顧客の獲得など新たな分野での事業拡大を目指す動きがあるようだ。
 また今年度(2011年度)の特徴として、5位には「有事の際の事業継続体制強化」がランクインしている点だ。「東日本大震災により、BCPの常用性が顕在化し、その対策が第1優先となった」「震災によるBCP対策強化が指示されている」などの意見もあり、東日本大震災を教訓に、企業におけるBCP(事業継続計画)への優先度が否応なしに高まってきていると言える。
 一方、来年度(2012年度)のビジネス面で優先した事項の1位は「業務コストの削減(ex:社員の業務効率の改善)」で54.6%、2位は「新規顧客の獲得と維持」で38.8%、3位は「ビジネスプロセスの改善」で34.3%、4位は「既存顧客との関係性強化」で32.5%、5位は「新規市場(海外含む)への業務拡大」で23.9%と続いた。
 今年度と比較して着目すべきは、「新規市場(海外含む)への業務拡大」が5位にランクインしている点だ。12.9%の割合で「来年度(2012年度)のビジネス面で優先する事項」で「最も重視」と回答されており、フリーコメントでは「グローバルエリアでのビジネス展開に重点を置き、コスト削減、品質向上という相反する事項の課題解決を目指した」や「生き残りをかけた海外進出」、「海外と国内の売上比率が逆転する予定だから」などの意見も寄せられていた。これにより、社内でのコスト削減や業務効率の改善を行いつつ、捻出したコストや人員を使って、新規市場(海外含む)への業務拡大など、より直接的に売上向上につながる体制作りを目指している企業が増えていると考えられる。

図2 ビジネス面での優先事項(今年度/来年度)

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3

最も重視する注目のテクノロジーはクラウド、モバイルテクノロジーと続く結果に

 次に、「今年度(2011年度)、注目したテクノロジーは何か」及び「来年度(2012年度)、注目するテクノロジーは何か」をそれぞれ尋ねた(図3)。今年度(2011年度)の注目のテクノロジーでは、1位「クラウドコンピューティング」で62.2%、2位は42.6%と同率で「セキュリティ技術」と「モバイルテクノロジー(スマートフォン、タブレット端末)など」となった。
 これを「最も重視」と回答している割合で見ると、「モバイルテクノロジー」に関しては15.5%と、クラウドコンピューティングに次いで割合が高かった。
 フリーコメントでは、「経営判断のスピードの向上を実現するため、モバイル端末を利用した新しい業務体制を検討したいため」「震災を受け、BCP/BCMの見直しを実施することと関係してモバイルテクノロジーの調査を実施した」「PCとは違うモバイルデバイス活用による迅速な業務の期待」などの声が上がっており、一般ユーザでも利用が広がるスマートフォンやタブレット端末の優れた性能や可搬性を企業でも活用して、業務効率の向上やBCP対策に役立てようとする動きもあるようだ。
 また、来年度(2012年度)の注目のテクノロジーの1位は「クラウドコンピューティング」で63.3%、2位は「モバイルテクノロジー(スマートフォン、タブレット端末など)」で50.3%、3位は「セキュリティ技術」で36.7%と続いた。来年度に関しても「クラウドコンピューティング」に注目している企業の割合が高い。
 フリーコメントを見ると「セキュリティを考慮しつつ、クラウドを検討し、運用コストの削減を目指したい」「クラウドに情報を集めてモバイルで参照するシステムによりセキュリティを保ちながらユーザビリティを高めて、更に運用コストを下げられないかを検討」などの意見が寄せられており、運用コスト削減のためにクラウド利用の検討を行っている企業が多い。
 関連して4位には「ITマネジメント(運用管理)」がランクインしている。「サーバの統合後は運用の統合を実施し、運用管理負担の軽減を図る」「ITマネジメントの改善により、ビジネスプロセスが大きく改善できることが明確であるため」など、求められるコスト削減や業務効率の向上に寄与する「ITマネジメント(運用管理)」の見直しに、来期以降注目している様子が見て取れる。

図3 注目のテクノロジー(今年度/来年度)

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図3 注目のテクノロジー(今年度/来年度)

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