顔の見えるウェブサイトが収益構造を変える!

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「顔の見えるウェブサイト」で収益構造の大改革に成功!

2011/10/17


 自社のウェブサイトを開設することは、今や企業にとって当たり前のことだ。しかし、画一的で魅力に乏しく、企業の強みが伝わらないサイトは、意外なほど多い。そんな「とりあえず作ってみました」というレベルのサイトでは、企業活動にとって決してプラスにはならないのだ。
 今回取り上げたのは、2000年という早い段階から自社サイトを開設していた企業だ。サイト経由の問い合わせ、受注が増えたことで、当時抱えていた10億円以上の負債のうち、かなりの部分を返済することに成功。さらに、従来は思いもよらなかった分野で顧客開拓に成功し、事業構造を転換することができた。その原動力となったのは、「愛があり、メンバーの顔が見えるサイトづくり」。自社サイトに悩む企業にとって、学べる点がたくさんあるはずだ。

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導入企業プロフィール

日本電鍍工業株式会社
従業員数:69名
売上高:非公開
事業内容:各製品へのメッキ加工
企業サイトへ

導入製品・ソリューション

自社サイトの開設・刷新
日本電鍍工業の自社制作
企業サイトへ


課題 導入システム 効果

収益の柱だった腕時計のメッキ事業が縮小し、売り上げが大きくダウン。他分野での顧客開拓が急務だった。

自社のウェブサイトを開設。その後も、従業員のブログを追加するなど、何度もリニューアルを行った。

腕時計メーカー以外との取引が拡大し、顧客数は約200社から800社に急増。売り上げも回復軌道に乗った。


1

知名度の低い中、新規顧客を開拓する必要に迫られた

■主要顧客だった時計メーカーからの受注が減り、倒産寸前に…

 日本電鍍(でんと)工業は、埼玉県さいたま市でメッキ加工を中心とした事業を展開している企業。メッキを施す対象は、時計、電気・電子部品、医療器具、アクセサリー、管楽器など幅広い。とりわけ、メッキを厚く施す「厚メッキ」の技術は飛び抜けており、業界でも高く評価されている。
 現在でこそ、業績好調な同社。しかし、1990年代に入ってからは、とても厳しい状況に追い込まれていたという。時計の外装部品にメッキ加工する企業として創業された同社は、大手時計メーカーからの受注が全売上高の9割ほどを占めていた。ところが1980年代後半になると、時計メーカー各社が生産拠点の海外移転を進行。時計関連の受注は大きく減った。一方、当時の経営層は時計以外の分野での顧客開拓を怠ってしまっていた。その結果、業績はあっという間に悪化。いつ倒産してもおかしくないほどだった。
 伊藤麻美氏が同社の代表取締役に就任したのは、2000年のことだ。実は、伊藤氏の亡父は同社の創業者で、早い段階から時計以外にも収益の柱を作ろうと模索していた。ところが、1991年、志半ばで亡くなってしまった。その後の経営陣によって傾いた会社を立て直すことが、伊藤氏に課せられた課題だった。

担当者のナマ声:フリーのDJから一転!会社再建のため顧客開拓も結果は出ず…

 大学卒業後は、フリーのDJとして働いていました。そして、30歳の時に次の夢に向かおうと考え、アメリカに渡って宝飾の勉強をしていたんです。会社が大変なことになっていると聞かされたのは、ちょうどそんなときでしたね。もう、寝耳に水でした。
 メッキ業界のことは全く知りませんでしたし、経営の知識もほとんどありませんでした。でも、父が作り上げた会社を何もせずにつぶすのは悔しい。また、従業員とその家族の生活を、どうにかして守らなければならないとも思いました。そこで、とにかく全力を挙げ、会社を建て直そうと決意したんです。そのためには、とにかく新規顧客を開拓して売り上げを増やすしかないと思いました。
 ただ、それまでは時計メーカーとのやりとりがほとんど。新規開拓といっても、どんな業界に営業すればいいのか、私自身も従業員も全くわからなかったんです。いろいろな企業に飛び込み営業したり、展示会に出向いてメッキと関係のありそうな企業に名刺を配ったり試行錯誤しました。でも、企業の知名度が低かったため、思うような結果は出ませんでしたね。
(代表取締役・伊藤麻美氏)

代表取締役・伊藤麻美氏
代表取締役・伊藤麻美氏
ラジオDJ・アナウンサーから、全く畑違いのメッキ会社代表取締役に転身。伊藤さんの経歴は、経営者としてはきわめて異色だ。

■「ウェブサイトの開設」でアピールを図った
図1 サイト画面
図1 サイト画面
日本電鍍工業の現在のサイト。ここまで来るには、様々な試行錯誤があったという。

+拡大

 伊藤氏はラジオのDJとして働いていた頃に、インターネット経由で海外アーティストの情報を集めた経験があった。そのため、ウェブサイトの情報発信力は良く知っていた。また2000年当時は、自社サイトを開設している中小企業はごく少数派。きちんとしたサイトを作れば、目立てるし、会社の信頼度も高められると考えた。
 伊藤氏は、ウェブ制作会社に見積もりを依頼。しかし、100万円以上の予算が必要だと言われてしまい、外注は断念した。そこで、今度は社内のメンバーに、「ワードやエクセルなども学びながら、ウェブづくりについて勉強してみませんか?」と声を掛けてみたという。すると、6〜7人の女性従業員がボランティアとして名乗りを上げた。彼女たちが、同社の「ウェブサイト制作チーム」になったのだ。

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