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導入率から使い勝手まで! IT担当者300人に聞きました

中小企業のIT導入状況(2011年)

2011/12/27


 キーマンズネットでは、2011年10月4日〜 10月12日にかけて「中小企業のIT導入状況」に関するアンケートを実施した(有効回答数:447)。回答者の顔ぶれは、情報システム部門が全体の55.0%、一般部門が45.0%という構成比であった。
 今回、お聞きしたのは「情報システム部門の有無」「満足度」「重要ポイント」など、中小企業におけるIT導入状況を把握するための質問。100名以下の中小企業を中心に、「情報システム部門」の減少やIT投資予算の縮小傾向などが見て取れる結果と/なった。
 なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

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1

1年で10%減…中小企業における“情シス削減”傾向が明らかに!?

 最初に、「社内に情報システム部門はあるか/ないか」を尋ねてみたところ、1位は「情報システム部門あり」で53.2%、2位は「情報システム部門なし、個人担当者が兼務」で24.3%、3位は「情報システム部門なし、別部門が兼務」で15.9%、4位が「情報システム部門なし、役員が兼務」で6.6%と続いた(図1-1)。従業員規模別で見ると101〜1000名以下の企業では「情報システム部門あり」の割合が71.9%と高いのに対し、100名以下の企業では29.6%にとどまっており、従業員規模が少なくなるにつれて、専任の情報システム部門を持つ企業が減少する傾向にあることが分かる。またこの結果を2010年10月のアンケート「中小企業のIT導入状況」(図1-2)と比較したところ、100名以下の中小企業では「情報システム部門あり」が10.1ポイント減少し、「情報システム部門なし、個人担当者が兼務」している割合が8.8ポイント増加していた。東日本大震災などの影響もあり不況が続く景況下で、情報システム部門の減少と、その代わりに特定の担当者が他業務と兼務しながら情報システム業務を行っている実態が見えてきた。

図1 情報システム部門の有無(2011年10月)と情報システム部門の有無(2010年10月)

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図1 情報システム部門の有無(2011年10月)と情報システム部門の有無(2010年10月)

 次に「今年度新たにIT製品やサービスの導入、システム構築にかけた予算はいくらか」を尋ねた(図2-1)。101名〜1000名以下企業では、1位が「1000万円以上」で32.9%、2位が「500万円〜1000万円未満」で16.7%、3位が「50万円未満」で13.9%であったのに対し、100名以下企業では、1位が「50万円未満」で50.9%、2位が「50万円〜100万円未満」で18.4%、3位が「100万円〜300万円未満」で15.4%と続いた。この結果を2010年10月のアンケート(図2-2)と比較したところ、100名以下の中小企業では「50万円未満」と回答する割合が7.5ポイント増加して50.7%になっていたり、「50万円〜100万円未満」が2位に上がっていたりと、従業員規模の大きい企業に比べてよりIT投資予算が抑えられている傾向にあることが分かる。別途、「今年度の業績は昨年度と比べて増加見込みか、減少見込みか」について尋ねたアンケートでは、100名以下企業の「昨年度より減少見込み」と回答する割合が全体平均より1.7ポイントほど高くなっており、中小企業では特に業績の増減によってIT投資額に影響が出やすいようだ。また、業績減少の理由としては、「震災・台風の影響が大きかった」「円高による受注減」などが挙がっていた。

図2 今年度のIT投資予算(2011年10月)と今年度のIT投資予算(2010年10月)

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図2 今年度のIT投資予算(2011年10月)と今年度のIT投資予算(2010年10月)
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2

IT導入によって解決したかった課題、「災害対策・節電対策」が新たにランクイン

 次に、「現在利用しているIT製品、社内システムに対して満足しているかどうか」を尋ねてみたところ、図3-1のような結果となった。「満足している」は全体の11.1%にとどまり、「悪くない、特に問題はない状況である」が31.6%、「やや不便さを感じる」が31.2%、「現状に課題感を持っている」が26.2%であった。まとめると、現状に概ね満足している割合が42.7%、現状に不満や課題感を持つ割合が57.4%となり、全体の6割近くが現状に何らかの不満を持っていることが分かった。従業員規模別で見ると、企業規模が大きくなるほど不満の割合が高くなっており、具体的な不満内容としては、「オフコンでの自社システムで運用中だが、ハードが古い、システムの陳腐化、担当者不足、後継者の不安などの課題がある」「新旧の設備の混在が激しく、互換性で問題が生じてきている」「情報共有ができていない。個々の受け持つ社内ドキュメントがどこにあるか分からない」などのコメントが寄せられた。

図3-1 満足度

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図3-1 満足度

 続いて、「直近で導入・構築したIT製品やサービス、システム」について尋ねてみたところ、図3-2のような結果となった。1位は「パソコン」で71.9%、2位は「プリンタ、スキャナや複合機など」で33.7%、3位は「携帯電話・PHS・スマートフォン」で22.1%、4位は「セキュリティ関連のソフトやサービス」20.5%、5位は「ネットワークの増強やバックアップ用回線」14.0%と続いた。2010年10月のアンケートでは4位だった「携帯電話・PHS・スマートフォン」が3位にランクを上げており、モバイル端末の業務活用が中小企業でも広がってきている様子が、昨年に引き続き見て取れる。
 また「IT製品やサービス、システムの導入・構築によって解決したかった課題」についても調べたところ、上位5項目は2010年10月のアンケート結果と変わらなかったものの、6位に「地震や電力不足に備えた災害対策・節電対策」がランクインしていた(図3-3)。今年度は導入する製品やシステムの検討にあたり、例えばバックアップ体制の強化や在宅勤務体制の整備など、少なからず東日本大震災の影響を意識した検討が行われていたようだ。

図3-2 導入システム/図3-3 IT導入で解決したかった課題

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図3-2 導入システム/図3-3 IT導入で解決したかった課題
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3

製品選定時の重視ポイント、「保守/サポートの料金」、「保守体制」が上位に

 続いて、「IT製品やサービスの導入、システム構築を行う際の委託先や購入先(メーカーやSIer、出入り業者など)の選定において重視することは何か」について尋ねてみた。その結果を図4-1に示す。1位は「保守/サポートの料金」で67.7%、2位は「保守体制」で52.8%、3位は「自社業務との適合性」で51.5%、4位は「製品・サービスの販売価格」で43.5%、5位は「営業担当やSEの提案力」で26.7%と続いた。この結果を2010年10月と比較すると、「自社業務との適合性」が1位から3位に、「製品・サービスの販売価格」が3位から4位にランクを落とす代わりに、「保守/サポートの料金」が2位から1位に、「保守体制」が4位から2位に順位を上げている。今年度の特徴として、地震や台風、円高など、予測不可能な「外部的要因」が企業の業績に大きく影響した年でもあり、不測の事態に備えるためのより強力な保守・サポート体制を望む企業が増えている傾向にあるのかもしれない。
 関連して「IT製品やサービスの導入、システム構築にあたり、それらを評価する際に何を重要視するか」についても尋ねた結果、1位は「導入・運用コスト」で85.8%、2位は「システムの安定性」で58.2%、3位は「基本・付加機能」で35.2%、4位は「導入・運用にかかる負荷・手間」で34.0%、5位は「導入前後のサポート体制」で28.8%と続き、こちらは前回のアンケート時と順位は変わらない結果となった(図4-2)。

図4 製品選定時の重視ポイントと製品評価時の重視ポイント

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図4 製品選定時の重視ポイントと製品評価時の重視ポイント

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