「スマートフォン」の企業導入は怖くない

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製品の基礎をきちんと理解! IT製品解体新書

「スマートフォン」の企業導入は怖くない

2011/08/16


 もはや改めて言うまでもなく、携帯電話市場はスマートフォン「iPhone」登場と台頭によりその様相を一変させた。さらに、「Android」搭載スマートフォンを各携帯電話キャリアが投入することによって、スマートフォンの存在感はより大きくなっていった。ここでは、そんなスマートフォンの最新事情とともに、スマートフォンに対応した端末管理ツールやセキュリティ対策の最新情報についても解説していく。なお、スマートフォンの選定に関しては「IT製品選び方ガイド」を参照してほしい。

スマートフォン

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スマートフォンを解体しよう!

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スマートフォンとは?

 「スマートフォン」とは、ユーザがソフトウェアを自由にインストールして利用することを可能とした携帯電話端末の総称である。携帯電話端末なので、通話することはもちろん、データ通信機能が搭載されているため携帯電話網や無線LANを使った、インターネット接続も可能である。また、タッチパネルや小型カメラなどの高性能なハードウェアも搭載し、各種アプリケーションとともに活用できる。

 ただこの定義であれば、従来から提供されてきた高機能な携帯電話「フィーチャーフォン」のほとんどもその範疇に入る。ではフィーチャーフォンと異なる要素はなにか。それは「OSの明確化」である。ベンダは、各スマートフォンに搭載される“OS名”を製品名に盛り込んだり、スペックシートや製品カタログ上で明確にしたりして、搭載するOSで製品を他製品と差別化している。OSが明確になることで、その端末で“何ができるか”、“どんなアプリを利用できるか”という概要も明らかになる。ユーザにとっては、どのような基本機能を持った端末なのかがすぐに理解できる。
 これはパソコンの製品ラインナップに「Windows」や「MacOS」、「Linux」などのOSが搭載されていて製品展開されているのと同様である。各OSにはそれぞれ特徴があり、パソコンにとっては搭載OSこそが1つの製品特徴となる。
 パソコンでは、例え違うベンダの異なるハードウェアでも、OSによって基本的な操作はほぼ統一される。ハードウェアスペックこそそれほど違わないパソコンでも、搭載されたOSがWindows 7とMacOS Xとでは操作が大きく異なり、導入できるアプリケーションもまったく別物である。逆に、同じWindows 7が搭載されているパソコンが複数台あったとして、それぞれでハードウェアスペックに大きな差はあったとしても、操作体系は同じだし、使えるアプリもほぼ同じである。
 スマートフォンは、まさにパソコンと同様の特徴があるデバイスであるということだ。
 スマートフォンに搭載されたOSは、端末の基本的な操作や機能を統一化し、製品の方向性を決める。Android OSを搭載したスマートフォンと、iOSを搭載したiPhoneでは、ハードウェアのスペックが同等でも、製品としてはまったく別物だ。使えるアプリもまったく別となる。逆に、ハードウェアの仕様は異なっても、Android OSを搭載した端末なら、その操作感はほぼ同じもの、導入できるアプリも同じものである。
 一方でフィーチャーフォンではOSは明示されない。もちろんフィーチャーフォンにだってOSは搭載されている。しかし、フィーチャーフォンにとっては、OSの違いが製品の方向性を決めるのではない。各端末のハードウェアスペックや搭載された機能自体がフィーチャーフォンの製品特徴となるからだ。
 現在、日本で購入・利用できるスマートフォンに採用されているOSは以下のとおりである。なお、各OSのバージョンは7月末日現在のものである。

■Appleが提供するiPhoneの専用OS「iOS」

 Appleが提供するスマートフォン向けOS。「iPhone」に搭載され、操作には主にタッチパネルを使う。現在のスマートフォンで主流となっている、マルチタッチ操作やソフトウェアキーボードによる文字入力というスタイルを定番化させたOSと言えるだろう。最新バージョンは4.3。iOSはAndroid OSとは異なり、複数のベンダの提供する機器に搭載されず、Appleの提供する特定のハードウェアのみに搭載される。また、国内ではソフトバンクモバイルがiPhoneを単独で提供するキャリアである。

■Googleがオープンソースで提供する汎用OS「Android」

 Googleが提供するオープンソースOS。ベースはLinuxとされている。複数のベンダが提供するスマートフォンに採用されていて、各端末に合わせて細かいカスタマイズが施されることが多い。そのため同一バージョンであっても機能的に異なることもある。最新バージョンは2.3だが、製品によって搭載バージョンが異なる。現時点で国内で入手できるスマートフォンに搭載されているのはバージョン1.6、2.1、2.2、2.3である。なおバージョン3.0はタブレット端末向けであり、バージョン4以降はスマートフォン向けとタブレット向けOSが統合されるとされている。

図1 iOSの画面例
図1 iOSの画面例
マルチタッチ操作を念頭に設計されているiOSは直感的な操作が可能であることが特徴。
図2 Androidデスクトップ画面
図2 Androidデスクトップ画面
搭載端末の仕様が微細に異なることと、ベンダによって搭載時にカスタマイズが可能であるため、同一バージョンであってもまったく画面構成が異なる場合が多い。

■RIMが提供するBlackberry専用のOS「Blackberry OS」

 カナダRIM(Research In Motion)社が提供する端末「BlackBerry」シリーズに搭載される。最新バージョンは7.0だが、日本語に対応し国内で利用できるのはバージョン6.0が最新となる。「BES(BlackBerry Enterprise Server)」と呼ばれるシステムに組み込まれることで強固なセキュリティや管理機能を利用できる。

図3 Blackberryデスクトップ画面例
図3 Blackberryデスクトップ画面例
国内BlackBerry Bold 9780に搭載されているOS6.0のホーム画面。タッチパネルを搭載せず、トラックパッドで操作する。
■Windows Phone 7

 マイクロソフトが提供するOS。同社はこれまでスマートフォン向けにWindows Mobileを提供してきたが、それとは基本設計の異なる新スマートフォン向けOSとして投入された(コラム参照)。現バージョンは日本語に対応せず、国内でのWindows Phone 7搭載スマートフォンの発売は見送られていたが、2011年9月に投入が予定されている「Windows Phone 7.5」にて初めて日本語に対応する予定で、同時に国内でも対応端末がauから提供開始される予定。

 現時点では、これらのOSが日本国内で利用できるスマートフォンに搭載されているOSということとなるが、この中でもiOSを搭載したiPhoneとAndroidを搭載した各種Android端末が、スマートフォン市場にてシェア争いを展開しているのが現状である。

Windows MobileとWindows Phone

 マイクロソフトが提供しているスマートフォンOSが「Windows Mobile」だ。iPhoneが登場する以前から、国内ではすでに「W-ZERO3(端末ベンダ:シャープ/提供キャリア:ウィルコム)」のような製品に搭載されてきた。出自がPDA向け組み込みOS「Windows CE」であり、バージョンアップを重ねてスマートフォンOSとして進化した。最新・最終バージョンは6.5である。より携帯電話向けのOSに路線を変更するということで、マイクロソフトは新機軸の「Windows Phone 7」の提供を開始している。カーネルの設計が異なるため以前のWindows MobileとWindows Phone 7との互換性は薄い。これまでのWindows Mobileの持っていた組み込みOSとしての資産は、「Windows Embedded」に引き継がれることとなる。なお日本国内ではWindows Phone 7搭載スマートフォンは未発売で、各キャリアからの提供は2011年第4四半期に予定されている。そのため、本特集ではWindows Phone 7搭載端末については扱っていない。

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