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掲載日 2011/04/19
システム部門の羅針盤 「報爆発時代」を生き抜くデータ活用術 後編

SAS Institute Japan株式会社●高橋昌樹氏・池本洋信氏 日本オラクル株式会社●鈴木千尋氏・枇榔貴子氏 日本テラデータ株式会社●金井啓一氏・山本泰史氏

“情報爆発”で企業が抱える課題はどう変わってきたのか?

最初に、“情報爆発”という言葉が登場し始めた7〜8年前と現在を比べた場合の、企業における課題の変遷について伺った。

【中西】 ソーシャルメディアの台頭や新たなデバイスの登場で情報活用のあり方に再び注目が集まっています。以前と比べて感じる変化はありますか?

【SAS:池本】 インターネットを自社の製品を宣伝するための、単なるツールとして利用していた数年前までは、情報活用といえばWebサイトへのアクセスログをいかに有効活用するかというものでした。現在でもその傾向は受け継がれていますが、今は企業が発信した情報というよりも“お客様の声”としての情報が重要視されているという変化があります。商品に対する評価や自社の商品がどう市場で捉えられているのかを正しく見極めようという動きに変わったことで、取り扱う情報量は格段に増えていると言えるでしょう。

【SAS:高橋】 データ量の増加もそうですが、今ではその中身も変化しています。文章などの非構造化データをいかに蓄積するか、さらにどう理解していくのかというところが、以前に比べて難易度が上がっている部分です。また、ソーシャルメディアに関しては、以前に比べて即時性やインタラクティブ性という特性が加わったことで、大量に集まってくる情報を瞬時に処理し、それを行動につなげていかないといけなくなっています。

【テラデータ:金井】 今はストレージそのものが安価に入手できるようになり、大量のデータが蓄積できるようになりました。ただ、今一番問題になっているのは、すでに構築されたDWH(Data WareHouse)が部門ごとに作られてしまっており、データの整合性が取られていないことです。コード体系1つとってみても、同じ商品なのに製造部門と販売部門で異なるコード体系が使われてしまっているなどはよくある話です。サプライヤーや取引先も含めて活用できる形にデータがマネジメントできていないことが大きな問題だと考えています。

座談会風景

【テラデータ:山本】 マーケティング活用の観点では、4つの変化があります。「誰に対して」、「何を」、「いつ」、「どのチャネルを通じて」案内するか、についてです。「誰に対して」という点ではセグメンテーションの切り口にRFM(Recency、Frequency、Monetary)だけでなく、嗜好性やライフスタイルが追加されてきています。「何を」という点ではポイントや割引案内だけでなく、案内商品やサービスを個別化するという変化があります。また「いつ」という観点での変化は、案内タイミングを企業側が決定するのではなく、顧客行動の変化をイベントとして捉え、イベント主導型で案内タイミングを個別化する取り組みです。最後に「どのチャネルを通じて」ですが、モバイルやSNS含めマルチチャネル化し、顧客や案内に応じて適切なチャネルを選択するというトレンドが挙げられます。

【オラクル:鈴木】 CRM的な話でいえば、数年前だとCRM=SFAのような考え方が強かった印象がありますが、今はWebだけではなくて販売店や代理店の管理も含めて、お客様情報といっしょにお金と物の流れを追うようなCRMが増えています。また、ERPの受注予測などとの連携も行われており、チャネルが増えれば増えるほどデータが増え、バックエンドと繋がればその分蓄積するデータが増えていきます。データのトランザクションや蓄えるべきお客様の関連データなど、大幅に情報が増加している状況です。さらに、ソーシャルメディアというチャネルが増えたことで、CRMに情報が大量に流れ込むと予測されており、我々の製品リリースもソーシャルを意識したロードマップとなっています。

【オラクル:枇榔】 DWHのブームが始まった90年代半ば頃は、まず情報を蓄積していこうという流れでした。そこから、ストレージやメモリなどの進化が進み、欲しい情報が安価かつ容易に蓄積できるようになると、今度はその蓄積されたデータを分析しようという動きになり、今はそのメリットを多くの方が感じるようになってきたと思います。最近では、ソーシャルネットワークの台頭や、情報をリアルタイムに把握したいというニーズに対応できるインフラやソフトウェアの登場で、これをどうやって活用していくかという時代になっていると言えます。ただ、BIやDWHは当初から「Think Big、Start Small」のはずでしたが、日本では “小さく始めて大きく育てる”という誤訳になって今に至っています。企業としてどうしたいのか(Think Big)ということが前提で、できるところからデータを集めて分析を始めてみる(Start Small)ことを、情報爆発時代の今こそ再認識すべきだと考えています。

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