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「UMLツール」有償版導入の4つの視点

2011/02/28


 従来のソフトウェア開発では、その設計書が文章で表現されていたことから、整理されていない部分やあいまいな部分が含まれていたり、無駄な情報が混入していたりするケースが少なくない。そこで、標準化された図形表記により、設計書を表現するモデリング方法が考え出された。それがUMLであり、その環境を提供するのがUMLツールである。そこで、今回はソフトウェア開発の効率化に多大な影響を及ぼすUMLツール選びで重要視すべきポイントを詳しく紹介する。

UMLツール

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1

UMLツールの選び方

■製品選択の4つの視点

 UMLを使うには、必ずしも本稿で取り上げているUML専用ツールを導入しなくてもよい。実際のところ、UMLユーザの多くは、マイクロソフトのExcelやVisioなどのOfficeツールや汎用ツールを使ってダイアグラムを記述している。例えば、Visioは、フローチャート、組織図、オフィスレイアウトなどの図面を作成することを目的としたアプリケーションソフトだが、UML機能として、ユースケース図やシーケンス図、クラス図などのテンプレートと各々に必要なマスタシェイプが用意されている。また、Visual Studio .NETでは、Visio と組み合わせることにより、Visio で作図したUMLから、Visual C++、Visual Basic、Visual C# のソースコードを自動で生成する機能や、ソースコードからUML を自動で生成するリバースエンジニアリング機能などを利用することができる。
 また、ダイアグラムを描くだけなら、フリーウェアのUMLツールも利用できる。UMLで本格的なMDAを実践したい場合には、市販の専用ツールが必要になるが、設計の一部をUMLでカバーしたいといったニーズには、こうしたツールが重宝する。ベンダの中には、無償版と有償版のUMLツールを提供しているところもあり、この場合、有償版を補完する形で無償版も合わせて導入すれば、導入コストの削減を図ることができる。
 こうした状況を理解した上で、有償版の専用ツールの導入に踏み切る場合には、以下のポイントを参考にしながら製品選択の検討を重ねていくとよい。

(1)

製品コンセプトの違いを確認(業務系と組み込み系)

(2)

ダイアグラム作図機能の使いやすさ

(3)

UML以外のダイアグラムサポート状況

(4)

特定分野への対応

要件1

製品コンセプトの違いを確認(業務系と組み込み系)

 現在市販されているUMLの専用ツールには、業務系システムの設計開発を得意とする製品群と、組み込み系システムの設計開発を得意する製品群、あるいはヒューマンコミュニケーションを得意とする製品群、さらにはMDAの実現を得意とする製品群など、製品コンセプトが異なるタイプのツールが各ベンダから提供されている。
 そこで、自分たちが開発するソフトウェアが業務系アプリケーションなのか、ハードウェアと一緒に開発を進めていく組み込み系アプリケーションなのか、あるいは両方に対応したいのかで、比較検討する製品を取捨選択する必要がある。

■業務系の場合はBPMN対応!

 具体的には、業務系ならBPMNをサポートしている製品を選択しよう。BPMN(Business Process Modeling Notation)とは、ビジネスプロセスをモデル化して可視表現するための表記法のこと。開発に携わる人間だけでなく、ビジネスアナリストやビジネスプロセスの管理者など全てのビジネスユーザが理解できる表記法としてOMGで標準化されている。

図1 BPMN対応の例
図1 BPMN対応の例
「IBM Rational Software Architect」では、BPMNを使用したビジネス・モデリング機能がサポートされている。
資料提供:日本IBM

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■組み込み系ならSysML対応!

 また、組み込み系なら、SysMLをサポートしている製品を選択しよう。SysMLとは、ソフトウェアだけでなく、ハードウェア、情報、人、手続、設備、要件などを含むシステム全体を記述するためのモデリング言語で、UML同様、OMGで標準化されている。参考までにUMLとSysMLのダイアグラムの違いを図2に、SysMLに対応した製品例を図3に紹介しておく。

図2 UMLとSysMLのダイアグラムの違い
図2 UMLとSysMLのダイアグラムの違い
SysMLは「UMLのダイアグラムを単に再利用したもの」「UMLのダイアグラムを再利用し、表記法を拡張したもの」「新規にダイアグラム自体を追加したもの」から構成されている。
資料提供:テクノロジックアート

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図3 SysML対応の例
図3 SysML対応の例
「パターンウィーバーSysML」の場合、要件図、ステートマシン図、パッケージ図、ユースケース図、シーケンス図、アクティビティ図、ブロック定義図、内部ブロック図、パラメトリック図に対応できる。
資料提供:テクノロジックアート

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 また、図4に示す製品の場合には、SysML対応のUMLツールで開発したモデルから、必要な情報がすべて含まれている完全なソースコードを生成できる。つまり、モデルから生成されるソースコードに実装情報を追加する必要がなく、そのままビルドして動作させることが可能だ。組み込みソフトウェアが動作するターゲット環境は、性能やコストなどのさまざまな市場要求に対応するために、プロセッサ、オペレーティングシステム、開発ツールの種類が極めて多岐にわたっている。そこで、この製品では、ターゲットの違いを吸収するライブラリやOS、開発環境などに合わせた設定情報が豊富に提供されている。

図4 組み込み系システムに対応したコードの自動生成
図4 組み込み系システムに対応したコードの自動生成
「IBM Rational Rhapsody」は、ソースコードの自動生成とターゲットの違いを吸収する機能により、モデルはターゲットに依存しない抽象度の高い状態に保つことが可能。従って、モデルの汎用性、再利用性を確保したり、モデルをターゲットに合わせて調整する工数を削減したりすることができる。
資料提供:日本IBM
■稼働形態は「アプリケーションタイプ」と「アドインタイプ」

 このほか、UMLツールの稼働形態には2種類あるので必要に応じて選択しよう。1つは単独で動くアプリケーションタイプ、もう1つはJava開発環境として広く普及しているEclipse上などで動作するアドインタイプだ。UMLのダイアグラムを描きたいだけ、あるいは既存のプログラム開発環境と連動させる必要がない場合はアプリケーションタイプで構わないが、Eclipse上でMDAを実践したいならアドインタイプが重宝する。例えば、EclipseのJavaプロジェクトに対してUMLツールから直接ソースコードを出力することができるようになる。

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