人の行動を見張れ!新時代の「入退室管理」

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人の行動を見張れ!新時代の「入退室管理」

2011/01/17


 情報システムのセキュリティにはわずかな隙間も許さないほど綿密に対策していても、その一方でとんでもなく大きな「穴」がなおざりにされていないだろうか。会社や部屋の「出入口」だ。情報漏洩事件の多くは紙やUSBメモリなどの外部記憶媒体から生じている。情報を持ち出す犯人の多くは社内の人間。社内の貴重なリソースを流出させないために、社屋や各フロア、各部屋への物理的な人の出入りを管理する視点が今後は不可欠だ。今回は、そのための第一歩となる入退室管理システムを「解体」し、これからの時代に必要な行動監視・管理について考える。製品を選ぶ際のポイントについては、「IT製品選び方ガイド」で紹介しているので、そちらも参考にしていただきたい。

入退室管理システム

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入退室管理システムを解体しよう!

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入退室管理システムの仕組み

 入退室管理システムは、
 入室権限がない人の入室を自動的に阻む。
 オフィス内のゾーニングに対応した入室制限をする。
 入退室情報を記録し管理可能にすることで人の行動を把握する。
 という目的で導入されるシステムだ。

 扉の前でカードリーダに自分のカードをかざすと扉が開く。中に入ると扉は自動的に閉まり、入室者情報と入室時刻情報とが電子的に記録される。これが現在の典型的な入退室管理システムのイメージだ(図1)。

図1 入退室管理システムの基本的な構成イメージ
図1 入退室管理システムの基本的な構成イメージ
資料提供:アマノ

 扉から中に入ろうとするとき、システムでは次のような仕事が行われている。

本人認証:扉を開けて室内に入れる(あるいは出る)権限がある人かそうでないかを判断する。

扉の開閉:自動ドア、電気錠、フラップ式ゲートなど各種のドア開閉装置や施錠機構により、入室可能な人だけを通し、そうでない人の侵入は防ぐ。

入退室の記録:室内に誰が入り、誰が出ていったかを、その時刻とともに記録する。

入退室情報の管理・分析:入退室情報の記録をレポート化したり、検索したりできるようにする。

 では、それぞれの仕事に使われる機器やソフトウェアについて見ていこう。

■本人認証装置:ICカードとカードリーダ

 現在最もよく使われているのはICカードだ。これには大きく分けて接触型と非接触型のカードがあり、それぞれに対応するカードリーダがなければならない。
 非接触型は駅改札などでも利用されているSuicaなどをイメージしていただくとよい。カードにはICチップとアンテナが組み込まれており、リーダからの電波によって情報の読み書きを行い、カードリーダにカードを「かざす」だけで認証が行える。この方式は利便性が高く、入退室管理では現在最も普及が進んでいる。
 接触型は、クレジットカードや銀行のキャッシュカードなどに利用されている、ICモジュールの端子が外に見えているタイプのカードだ。カードリーダに差し込んで、直接ICモジュールの端子を介して情報の読み書きを行う。非接触型に比べて安価で処理が速いのが長所で、例えばサーバ室への入室や機密情報を取り扱うPCへのログインなどに使われることが多い。また、接触型、非接触型両方の要素を合わせ持つカードも作られている。
 非接触型にもいくつかの種類があり、主な規格は図2に示すとおりだ。従来は価格差が大きかったが現在は差が縮まっており、高価格と思われていたFeliCaの採用事例が増えている。
 ICカードには写真や所属、氏名などを印刷できるので、社員証として利用している企業も多い。入退室やPC等へのログイン、就業情報の登録など、多用途に使用可能だ。

図2 ICカードの種類と特徴
図2 ICカードの種類と特徴
資料提供:日立製作所
図3 ICカードリーダの例
図3 ICカードリーダの例
資料提供:三菱電機

 なお、テンキーで暗証番号を入力する認証方式もよく利用されている。それだけでは本人認証機能を作り込むのが難しいが、ICカードとともにテンキーによる入力を併用すると、仮にカードが盗用された場合でも、ICカードとペアになっている暗証番号がわからなければ入室することができず、セキュリティレベルが上がる。
 本人認証用のカードとしてはそのほかにも磁気カードやバーコードカードなども利用することができるが、カードに保持できる情報量が少ないことや偽造が比較的容易にできることから、現在ではあまり使われていない。
 なお、本人認証をより確実に行いたい場合には、人間の生体情報をもとにしたバイオメトリクス認証が利用できる。また、RFIDタグを利用した本人認証も利用されるようになってきた。これらに関しては、後ほど紹介しよう。

■扉の開閉装置

 本人認証により、入室の権限が認められた人に対して扉が開く。扉の開け閉めの方式にはさまざまなバリエーションがある。
 よく会社の出入口に設置されているのがフラッパーゲートだ。これは駅の改札と同じように、認証装置で認証を行うとそのときだけ開き、すぐに閉じる。非接触型のICカードを利用する場合なら、大勢が同一時間帯に利用しても滞りなく、てきぱきと処理できる。これに類似したゲート機構のバリエーションは多く、さまざまな用途に使えるように多くのモデルが作られており、総称して「セキュリティゲート」と呼ばれている。
 オフィスの各部屋にはドアの開け閉めのコントロールが必要だ。スライド式の自動ドアである場合もあれば、単に錠の開け閉めだけを行う電気錠方式を使う場合もある。必ずしもドアを新しくあつらえる必要はなく、既存のドアへのモジュール追加で済むことも珍しくない。
 なお、扉はその部屋の用途によってさまざまな開閉条件を設定することができる。これについて詳しくは「IT製品選び方ガイド」で紹介している。

■入退室の記録と管理・分析ソフトウェア

 各扉の入退室の情報(入退室ログ)は管理用のサーバに集約されて保管される。保管されている情報は、時間帯別、扉別、入退室者の部署別や個人別などのリストとして表示したり、各種の視点から検索したり、レポート出力したりすることができる。例えば図4は、誰がどこにいるのかを「在席情報」として表示した例だ。社員が外出しているか否か、オフィス内のどこにいるのかがひと目でわかる。また、特定の会議室などに在席しているメンバーを表示したり、退社時間を過ぎてもフロアから退出していない社員などを特定することもできる。

図4 在席状態の表示例
図4 在席状態の表示例
資料提供:アマノ

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■怪しい入退室操作に関するアラート

 さらに管理ツールは、異常な入退室を発見してアラートを発する機能を持つ。例えば入室側と退室側の両方に本人認証装置がある場合、入室操作や退室操作が連続して行われることはあり得ない。また入室記録がないのに退出操作が行われることもない。このようなケースは異常な入退室だとして管理者にアラートがあげられる(アンチパスバック機能)。管理ツール画面に異常を示すだけの場合もあれば、管理者にメールなどで知らせる方法もとられる。

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