4つの視点で考える「BIスイート」の選び方

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4つの視点で考える「BIスイート」の選び方

2010/12/20


 企業のITシステムに日々蓄積されていく各種データを一元管理しながら、さまざまな分析・表示方法を提供することで、経営者や社員が適切な意思決定を行うのに役立つ道具がBIツールである。BIツールは大企業から普及し始めたが、今では中堅・中小企業向けの製品ラインナップも充実してきており、BIツールを使いこなすことは、第一線で活躍するビジネスマンの必須条件になりつつある。そこで、今回はBIツールを導入するときに考慮すべき選択ポイントについて分かりやすく解説する。また、BIツールの基礎や導入メリット、導入の失敗を防ぐアドバイスについてはIT製品解体新書で紹介しているのでご参照いただきたい。

BIツール

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1

BIツールの選び方

 BI環境を社内に導入するには、いくつかの方法がある。1つ目はETLツールやOLAPツールなどを個別に導入する方法、2つ目はBIを開始するためのツール群が一通り揃っているBIスイートと呼ばれる製品を導入する方法、そして3つ目はSaaSなどのBIサービスを利用する方法だ。
 1つ目の方法は、各分野で最も気に入ったツールを導入することができるが、各ツールの相互接続性や連携機能をユーザ自身で確認する必要がある。また、ツールごとに操作感が異なったり、サポート窓口が煩雑になったりすることから、ユーザ側に高い技術力と管理能力が求められる。
 これに対し、2つ目の方法は、1つのベンダですべての機能をまかなえるので、ユーザ側の負担は大幅に緩和される。その代わり、そのベンダに大きく依存することになるので、製品選択は慎重に行わなければならない。
 3つ目の方法は、安価なサービス料金でビジネス分析が可能になる。また、システム構築作業が不要なので、サービスによっては翌日からBIを利用可能だ。ただし、SaaS型BIの場合、分析で必要になるデータをアップロードする手間がかかる。

 本稿では、このうち2つ目の方法であるBIスイート製品の選び方について、次の4つの視点から解説を進めていく。

製品選択の4つの視点

1:

必要な機能の取捨選択

2:

各ユーザのITリテラシに見合った操作性

3:

導入コストと運用コスト

4:

コンサルティングなどのサポート体制

要件1

必要な機能の取捨選択

 各社のBIツールには実に豊富な機能やオプションが搭載されており、すべての機能の有無を確認することはあまり現実的ではない。そこで、まず社内の各部門やユーザレベルで必要になる機能を洗い出してから、その機能がサポートされているかどうかを確認しよう。このとき、その機能がオプションなのか標準搭載なのかについても確認すること。なぜなら、一口にBIツールといっても各社で製品体系および機能体系が大幅に異なり、それによってスモールスタートがしやすいかどうかの判断が違ってくるからだ。

 また、各ツールの注目機能についてもベンダからヒアリングを行い、現場で実際に利用するユーザからの意見を参考にしながら、その機能が自社ニーズを満たしているか判断したい。このとき、BIツールのすべての層のユーザから一通り意見を聞くこと。なぜなら、同じ企業内でもユーザレベルによってニーズが異なるからだ。例えば、一般社員なら検索機能やレポーティング機能に対する関心が高くなり、企画担当者などのパワーユーザの場合にはOLAP分析やデータマイニング機能に対する関心が高くなる。また、経営層なら経営分析、KPI表示機能といった具合だ。以下に、各社の注目機能をいくつか紹介しておこう。

 経営層や企画担当者などが便利に使える注目機能として、自由にパーソナライズできるダッシュボードがある(図1)。従来は開発時にチャートの種類や見せ方を決めて設計し、固定されたチャートが表示されるだけのダッシュボードが多く使われてきたが、「図1」のダッシュボードの場合には「ユーザレベルで自由に棒チャートや円チャートへ切り替える」、「担当エリアだけ絞る」、「地域レベルで大きく見る」、「店舗単位の状況をみる」、「明細まで堀下げて原因を追究していく」など、必要なデータを必要な位置に自由に配置できる。

図1 Dr.Sum EA MotionBoard
図1 Dr.Sum EA MotionBoard
自分が使う必要な情報やファイルを、好きな配置で個人領域(ボード)に集めたり、データ分析を個人領域で展開し、その結果をメンバと共有したりすることも可能。
資料提供:ウイングアーク テクノロジーズ

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 また、「図2」に示す製品では、標準メニューから容易に地図を埋め込むことができ、地理的特性を用いた、次のような新たなビジネスプロセスを開拓できる。

所在地ごとの資産や人材の管理

サービス、セールス・テリトリの最適化

ネットワーク、インフラ設備、公共設備などの配置の確信度向上

リソース情報を地図に位置づけ、物流計画、緊急時への備えを行うなど

 一方、一般社員を含む幅広いユーザが便利に使える注目機能として、例えば「図3」に示すスケジューリング機能がある。この機能を利用すると、レポーティングに関わる業務負荷を大幅に削減することが可能で、分析から仕事を始められるようになる。

図2 地図情報との連携
図2 地図情報との連携
Oracle Business Intelligenceでは、地図情報と連携することで、表形式ではわからない隠れた傾向分析が可能になる。
資料提供:伊藤忠テクノソリューションズ

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図3 スケジューリング機能
図3 スケジューリング機能
この機能はレポートの配信時間を短縮するのにも役立つ。
資料提供:SAPジャパン

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 また、「図4」に示す製品の場合には、iPhoneやiPadなどのモバイル環境から情報の取得が可能で、条件変更やドリルダウンなどのインタラクティブな操作もできる。特別な開発は不要で、既存のレポートやダッシュボードをそのまま参照できる。

図4 Cognos Mobile
図4 Cognos Mobile
帰社する必要を減少させ、コスト削減と活動時間の拡張効果をもたらす。
資料提供:日本IBM

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