中堅・中小企業向けERPこれからの選定眼

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中堅・中小企業向けERPこれからの選定眼

2010/11/29


 会計を中心に様々な業務を標準化して効率アップを図ると同時に統合管理を実現し、経営資源を最大限に有効活用するのがERPの使命。古くからパッケージの導入によって実現されてきたが、初期投資の大きさと運用(カスタマイズや機能追加など)の高コスト性などから、規模の比較的小さな企業への導入は進まなかった。しかし中堅・中小企業向けのパッケージや、SaaSをはじめとしたクラウドサービスが提供されるようになり、初期投資の面では障壁がなくなりつつある。ここでは、主に中堅・中小規模の企業でのERP導入について、ベンダ選定や導入の際の検討ポイントについて紹介する。なお、ERPの基礎知識を「IT製品解体新書」で紹介しているので、そちらもご参照いただきたい。

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ERPの選び方

 ERPを選ぶ時、既存の財務会計システムや主な業務システムで利用しているパッケージのベンダあるいは構築を担当したSIer、取引のあるコンサル業者などをまったく無視して事を運ぶケースはほとんどないだろう。自社の業務に多少なりとも通じている相手に相談を持ちかけるのは自然な流れだ。また多くの場合は食指の動く提案をしてくれるに違いない。
 しかしベンダやSIer、あるいは導入コンサル業者に言われるがままに「お奨め」パッケージやサービスを導入することは得策でない。ERP導入あるいはリプレースは十年に一度といわれる大仕事だ。走り出してしまってからの後戻りややり直しは重大なコスト超過を招き、場合によってはベンダやSIerなどとの間に契約上のトラブルも引き起こしかねない。慎重に、しかし集中して短期間に、複数の製品やサービスを調査し、最適なシステムを自ら選ぶのが理想だ。そのためにはユーザ企業自身がERPを知り、選び方のポイントを意識して候補選定や比較にあたることが欠かせない。

ポイント1

パッケージかサービスか、開発かの選択

 ERP実現にはパッケージの適用、SaaSなどのサービスの利用、自社開発という3種類の方式がある。どれが自社に最適なのかは最初に決めておくべきだ。これら方式の最大の違いは、どれだけ業務プロセスにぴったりとフィットさせられるかだと言ってよいだろう。

●ぴったりフィットのERPを作ろうと思えば自社開発

自社開発では実現したい業務プロセスあるいは従来とまったく同じ業務プロセスを開発すればよいので、かゆいところに手が届くERPシステムが出来上がる。しかしその場合の開発コストは以下に紹介するパッケージやサービスの導入に比べて非常に大きく、開発期間も長期化する。

●コストと導入期間を大幅に短縮するパッケージ適用

パッケージの場合は、元々多数の企業のベストプラクティスである業務プロセスが内包されていて、特定の業種向けのテンプレートなどが使えるので、財務会計をはじめとした、企業別にそれほど違いのない定型業務はコストと開発期間を大きく低減して実現できる。しかしその業務プロセスはいわば最大公約数的なものなので、企業独自の業務プロセスを実現したいと思えば追加開発=カスタマイズを行う必要がある。
特に中堅・中小企業の場合には生産や販売などの業務プロセスに、企業の競争力の源泉となるようなプロセスが含まれている場合が多いと言われる。そうしたプロセスを業界の「ベストプラクティス」で標準化してしまうと、競争力を削いでしまう結果につながりかねない。だからと言ってカスタマイズで無理に業務プロセスを作り出せば、自社開発と同等のコストや期間がかかる場合も出てくる。導入の際には適用範囲を十分検討し、メリットが見込める範囲でカスタマイズを適用する必要がある。

●初期コストと運用管理負荷を低減し、月額料金にするならSaaS

一方、SaaSなどのサービス利用の場合は、一般的にはカスタマイズの余地が更に少なくなる。その代わり、導入・構築コストは大きく低減し、費用が月額料金になるためシステム利用に関するキャッシュフローが見えやすくなる。運用管理の手間とコストもかからない。初期費用を極めて低く抑え、社内の運用管理技術者の負担なしにERPが実現できるのが大きな強みだ。またインターネットでのサービス提供が前提なので、拠点が国内や海外に分散している場合や、グループ企業、海外法人との連結会計が必要な場合などにも好適だ。
サービスを利用する場合は、システムを自社所有して導入・構築・運用するコストと、月額費用の累計とを比較することが奨められる。SaaSベンダによると、3〜5年の利用でパッケージ導入との損益分岐点がやって来るという。
現在では「IT製品解体新書」に紹介したような、サービス事業者のプライベートクラウド上で自社用にカスタマイズしたERPパッケージを月額費用で利用する形のサービスも出てきている。この場合は導入コストなどは発生するものの、システムの運用管理負荷とコストがかからないところが大きなメリットになる。サービス業者の試算例を図1に示す。特定の条件下ではあるが、システム所有の場合と比べ、4年間の累積TCOとしてハードウェアコストが約1/4、ソフトウェアコストが約1/2、人件費が約1/3に低減できるということだ。

図1 プライベートクラウドを利用したERPサービスのTCO削減の試算
図1 プライベートクラウドを利用したERPサービスのTCO削減の試算
資料提供:電通国際情報サービス

 パッケージ導入とサービス利用のどちらが自社に適切なのかは、目的がいかに短期間に達成できるかという面から考えるとわかりやすい。ベンダが用意した「ベストプラクティス」をそのまま適用して目的の短期達成が可能ならSaaSで済むだろう。しかし既存の業務プロセスやフローの踏襲や、既存システムとの連携が目的達成に不可欠だとしたら、パッケージをカスタマイズして適用することが最善の選択になるケースが多いと予想できる。無論パッケージのバージョンアップ時にカスタマイズ部分の検証が必要になる点には注意が必要だが、他社との業務の違いや既存環境との整合が競争力を生むとすれば、そこにこそ投資を図るべきだ。

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