「データセンタ型クラウドサービス」選択眼

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「データセンタ型クラウドサービス」選択眼

2010/10/12


 クラウドサービスとは、企業のITインフラ基盤となるコンピューティングリソース(サーバ、ストレージ、ネットワーク)を、必要な時に必要なだけ利用できるサービスのこと。ITの拡張性、柔軟性、可用性は、ビジネスを支える上でますます重要になってきているが、データセンタのクラウドサービスを利用することで、企業は経営資源をコア領域に集中させることができるようになる。
 そこで今回のIT製品選び方ガイドでは、データセンタ型クラウドサービスを利用するときに、気をつけなくてはならない選択ポイントを“5つ”にまとめて解説していく。
 また「IT製品解体新書:データセンタ型クラウドサービス」では、その基礎知識や導入メリット、最新事情を詳しく紹介するとともに、便利な最新注目メニューも取り上げているので、ぜひご参照いただきたい。 

データセンタ型クラウド

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データセンタ型クラウドサービスの選び方

■サービス選択の5つの視点

 クラウドサービスはいろいろな事業者が手掛けており、それぞれの事業者が持つ得意分野によってサービスの特性にも違いがある。従って、データセンタ型クラウドサービスが自社ニーズに最も相応しい選択肢かどうか、まずそこから判断する必要がある。
 データセンタ型クラウドサービス以外では、パブリッククラウドが一般的に普及しており、その代表にGoogleやAmazonなどがある。
 具体的には、GoogleではGoogle AppsというSaaSと、Google App EngineというPaaSを提供している。Google Appsでは、Googleが独自に開発したメールシステム(Gmail)、スケジュール管理、オフィスソフトなどのWebアプリケーションが提供されており、Gmailの場合、99.9 %の稼働率(SLA)が保証されている。また、Google App Engineを使用すれば、Google のインフラ上でユーザが独自に作成したWeb アプリケーションを実行することができ、トラフィックやデータストレージの増大に合わせてスケーリングを行うことも可能だ。
 一方、Amazonでは、Amazon Web Services(AWS)というIaaSを提供しており、仮想サーバを提供するAmazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)、ストレージを提供するAmazon Simple Storage Service (Amazon S3)、データベース機能を提供するAmazon Relational Database Service (Amazon RDS)、コンテンツ配信機能を提供するAmazon CloudFrontなど、豊富なラインナップを揃えている。
 これらのサービス事業者は、データセンタビジネスを手掛けてきた事業者とは異なり、データセンタについてはほぼブラックボックスになっている。従って、クラウド環境を支えている設備をユーザが直接確認することはできない。また、ホスティングやハウジング、あるいはプライベートクラウドとの組合せによるハイブリッドクラウドといった使い方も難しくなる。さらに、クラウドサービスを支えている事業者のデータセンタが国内に存在しない場合、通信遅延も1つの懸念材料になる。ただし、これらの事業者は世界規模でクラウドサービスを展開していることから、スケールメリットを活かすことができ、コスト面では圧倒的に有利だ。また、信頼性やSLAについても満足できるレベルが維持されている。
 つまり、パブリッククラウドを中心に検討したい場合には、データセンタ型クラウドサービス以外の選択肢も視野に入れておく必要がある。こうした点を考慮しながら、次のような視点からデータセンタ型クラウドサービス選びを進めていくとよい。

【ポイント1】.

サービスメニューの確認

【ポイント2】.

コスト評価

【ポイント3】.

サービス品質やセキュリティ機能の確認

【ポイント4】.

クラウドサービスの実績

【ポイント5】.

データセンタとしての安全性と信頼性

【ポイント:1】

サービスメニューの確認   〜何をサービスするか、どのようにサービスするか〜

 IT製品解体新書で解説したように、一口にクラウドサービスといっても、そのサービス形態にはいろいろなタイプがある。IaaS、PaaS、SaaSといった、“何をサービスするか”という違いや、パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドといった“どのようにサービスするか”という違いがあり、データセンタ事業者によってその提供範囲が微妙に異なっている。SaaSに力を入れている事業者やIaaSを中心にサービスを充実させている事業者などが存在するので、まず事業者ごとに自社ニーズに合ったサービス形態をカバーしているかどうか、確認する必要がある。

■SaaS、PaaSの場合

 アプリケーション、アプリケーション基盤(データベースや開発環境など)、インフラ基盤(サーバ、ストレージ、ネットワークなど)のすべての要素をサービス事業者から提供してもらいたい場合にはSaaSを選択することになる。また、アプリケーションだけを自社で用意し、アプリケーション基盤とインフラ基盤をサービス事業者から提供してもらいたい場合にはPaaSを選択することになる。
 SaaSとPaaSを選択したい場合には、提供されているアプリケーションやミドルウェアのラインナップがデータセンタ事業者によってかなり異なるので、使いたいソフトウェアがはっきりしていれば、ラインナップを調べるだけで、その選択肢はかなり絞り込まれてくるはずだ。
 例えば、図1に示すPaaS型サービスの場合、ファイアウォール、ロードバランサから、Webサーバ、データベースサーバまで、システム構築に必要な要素が仮想アプライアンスとして標準提供されており、専用ポータル画面を使って自由にカスタマイズすることができる。

図1 PaaSの専用ポータル画面例
図1 PaaSの専用ポータル画面例
KDDIのクラウドサーバサービスでは、インターネット経由の専用ポータル画面上でドラッグ&ドロップの簡単な操作によって、アイコン化された各仮想アプライアンスの設置や接続を行い、アプリケーションの稼働基盤をオンラインで構成できる。
資料提供:KDDI
■IaaSの場合

 アプリケーションとアプリケーション基盤を自社で用意し、インフラ基盤をサービス事業者から提供してもらいたい場合にはIaaSを選択することになる。この場合、サービス事業者によって提供されるハードウェア(サーバやストレージ)とネットワーク環境が異なるので、そのインフラ基盤の基本性能を確認する必要がある。例えば、あるサービス事業者のIaaSの場合、サーバの性能要件にあわせて3つのメニューから選択でき、OSはWindows、Linuxのいずれかを選択可能だ。また、サーバの管理者権限が与えられ、リモートからサーバをリブートすることが可能なコンソールアクセス機能も利用できる。

コラム:ハウジングサービスとIaaSとの違い

 データセンタ事業者が従来から手掛けてきたハウジングサービスとIaaSとの違いを図2に示す。IaaSの場合には、ハウジングサービスの場合に必要となるインフラの構築作業、緊急時のデータセンタへの駆けつけ、物理的な作業などの運用負荷をゼロにすることができる。また、自動化(プロビジョニング)や標準化によるスケールメリットなど、クラウドの技術や考え方を適用することでTCOという観点からも、ハウジングサービスとの間に大きな差が生まれることになる。

図2 ハウジングサービスとIaaSの違い
図2 ハウジングサービスとIaaSの違い
ハウジングサービスではユーザが自分でインフラを運用するが、IaaSならインフラの運用をデータセンタ事業者に一任することができる。
資料提供:KVH

 ここで注意しておきたいのは、すべての企業システムがクラウドサービスに向いているわけではなく、クラウド環境を使わずに重要なデータを確実に管理したいというニーズにも対応する必要があるということだ。この場合は、ハイブリッドでクラウドサービスを利用できるサービス事業者を選択したい。(図3参照)

図3 ハイブリッドでクラウドサービスを利用
図3 ハイブリッドでクラウドサービスを利用
クラウド、ホスティング、ハウジングなどを総合的に提供できるサービス事業者を選択することで、データセンタを適材適所で活用できる。
資料提供:NTTデータ

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