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導入率から使い勝手まで! IT担当者300人に聞きました

シンクライアントの導入状況

2010/07/20


 キーマンズネットでは、2010年5月18日〜 5月25日にかけて、会員登録しているユーザ企業のIT担当者に対し「シンクライアントの導入状況」に関するアンケート調査を実施した(有効回答数:545。回答者のうち、64.2%が情報システム部門、35.8%が一般部門)。今回のアンケートでは、シンクライアントの導入状況と導入目的、製品選定の際に重視したポイント、採用したシンクライアントの方式、実際の利用シーンなどを聞いた。集計結果から、シンクライアント導入企業の割合は、全体の2割にも満たないことが明らかになった。また導入済み企業では「レスポンスの速さ」を不満理由に挙げており、導入に際しては、ネットワーク基盤の充実も同時に検討すべき課題であることが分かった。

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1

導入済み企業はまだ全体の14.7%、ただし企業規模によっては差が顕著

 シンクライアントの導入状況について聞いたところ、図1のような結果が得られた。既に導入済みの企業が全体(N=545)の14.7%となり、全体としてあまり導入が進んでいないという状況が見えてきた。

図1 シンクライアントの導入状況

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図1 シンクライアントの導入状況

 しかし従業員規模別に見てみると、少し実情は異なってくる。1001名以上の企業では導入済みが21.9%なのに対し、100名以下の企業では7.2%に留まり、約3倍の開きがある。また従業員規模が大きいほど、導入時期は未定としているものの「必要性を感じている」と回答する企業の割合は増え、1001名以上では50.0%を占めている。この理由としては、パソコンを使うエンドユーザの数が増えれば増えるほど、情報システム部門の管理コストも増加し、情報漏洩などセキュリティ上のリスクも大きくなることが考えられる。まさに大企業の抱える悩みだろう。
 また導入範囲について聞いたところ、導入済み企業では、「部分導入(徐々に全社予定)」及び「部分導入(高セキュリティ部門のみ)」が31.3%と同数だったが、導入予定企業では「徐々に全社予定」の部分導入が53.2%と半数以上にのぼった。これはもはや、シンクライアントが高セキュリティ部門だけではなく、コスト削減や情報漏洩対策という全社レベルの課題に対する解決策として認識されるようになってきたものと考えられる。その上で、効果を測りながら全社展開するスモールスタートが選択されているということだろう。

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2

導入予定企業では「ライセンス管理の統一化」も大きな導入目的の1つ

 シンクライアントの導入目的について聞いたところ、図2のような結果が得られた(複数回答)。

図2 シンクライアントの導入目的

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図2 シンクライアントの導入目的

 導入済み企業では、1位が「情報漏洩対策・セキュリティ強化」で65.4%、2位が「運用管理工数・コスト削減」で39.7%と、シンクライアントの一般的な導入メリットと合致しており、3位には「限られた用途での使用」(23.1%)が入った。これに対して導入予定企業では、1位の「情報漏洩対策・セキュリティ強化」(68.8%)と2位の「運用管理工数・コスト削減」(45.8%)の順位は変わらないが、3位に「ライセンス管理の統一化」(31.3%)が入っている。この理由として挙げられるのは、ソフトウェアを違法コピーして使っているユーザ企業が、ソフトウェアベンダから訴えられる事件が頻発するようになってきたことだ。特に全社レベルでの管理ポリシーがないままソフトウェアを使っているような場合には、自社もまた、訴訟の対象になる可能性があり、ソフトウェアライセンスの管理性を高めるソリューションとして、シンクライアントの仕組みが有効に機能する、と考えられているということだろう。

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3

選定時の重視点は「安定性」。導入済み企業の47.5%が「不満がある」

 シンクライアントを導入する際に重視するポイントについて、重視の度合いに応じて1位、2位、3位を選んでもらった。導入済み企業、導入予定企業ともに1位が「安定性」(導入済み企業61.3%、導入予定企業56.3%)、2位が「レスポンスの速さ」(同40.0%、47.9%)となった。

図3 導入済み企業におけるシンクライアントの重視ポイント

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図3 導入済み企業におけるシンクライアントの重視ポイント

 またシンクライアントの満足度に関して、導入済み企業の47.5%が「不満がある」と答えており、寄せられたフリーコメントからは、「レスポンスの速さ」が不満の理由としても高い割合を占めていることが分かった。例えば、従業員規模5001名以上の一般部門ユーザからは「レスポンスが遅い時がある」「一般PCに比べてパフォーマンスが劣る・ネットワークの回線依存」といった声が、従業員規模1001〜5000名の情報システム部門からは「クライアント台数増加によるパフォーマンス不足」という声が挙がってきている。
 これらから、安定性とレスポンスを期待してシンクライアントシステムを導入しても、それを支えるネットワーク回線の帯域が十分に確保されていなければ、エンドユーザには逆にストレスを与える結果を招いてしまうということが読み取れる。システム基盤の整備にまで配慮したシステムの導入が求められることになる。

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