増える作業負荷に…賢いバックアップ選択術

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増える作業負荷に…賢いバックアップ選択術

2010/08/16


 企業データの増加に伴い、バックアップ対象は増え続け、市場にはバックアップに関するツールが数多く存在している。バックアップ機能だけを見ると、OSなどの基本機能の一部としても提供されているが、ITシステム構成が複雑になってきている現在、バックアップ作業を一元化して統合管理したい場合や、現在のバックアップ作業にかかる時間をもっと短縮したい場合には、やはり専用のバックアップツールが不可欠となるだろう。
 そこで、今回のIT製品選び方ガイドでは、増え続ける担当者のバックアップ作業負荷を軽減するために、各種サービスも視野に入れた、バックアップツールの製品選びに欠かせないポイントを“4つ”に絞って紹介する。
 「IT製品解体新書:バックアップツール特集」では、バックアップツールの基礎知識と導入メリットをおさらいしながら、運用や機能面での最新動向を紹介しているので、ぜひ併せてご参照いただきたい。

バックアップツール

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1

バックアップツールの選び方

■バックアップ運用設計における“手順”とは?

 一口に「バックアップを取る」といっても、そのシステム構成や業務内容によって、いつ、何を、どこへバックアップすればよいか、そのバックアップ運用内容は大きく異なるものだ。そこで、バックアップツールの選定に入る前に、自社ニーズに合ったバックアップ運用の詳細を詰めておく必要がある。
 バックアップ運用設計は、おおよそ以下のような手順で行う。

1:バックアップ要件ヒヤリング

バックアップ対象のOS、アプリケーション、データベースの確認

バックアップ対象のデータ容量

現在使用しているバックアップ機能(OSやデータベースが備えているバックアップ機能)

使用するバックアップ媒体(ハードディスクやテープライブラリなど)

バックアップの保存世代数(バックアップを行ったデータを何世代残しておくか)

オンラインバックアップの必要性

ディザスタリカバリ対策の必要性

バックアップデータの信頼性は確保されているか(コンピュータウイルス対策など)

リストア要件(RTO、RPO)の確認(データ復旧時間の許容範囲など)

現時点でのバックアップ運用における課題

2:バックアップ設計

最適構成の検討

価格の検討

バックアップスケジュール設計

運用手順書の作成

3:バックアップの効果検証テスト

バックアップの効果検証テスト

■バックアップツール製品選択に欠かせない“4つのポイント”とは!?

 前項で挙げたバックアップ運用設計に精通した技術者を確保できない場合には、ベンダやSIerなどが提供しているバックアップコンサルティングサービスを利用するとよい。コンサルティングサービスを受けることで、バックアップとリカバリの成功率が向上し、新しい技術 (仮想化、データ重複排除など) の活用が促進され、ストレージ利用の最適化を図ることができる。
 そして、求めるバックアップ運用の全体像が見えてきたところで、以下のポイントに沿って検討を重ねていくとよい。

【Point.1】

:バックアップ対象のOSやアプリケーションの対応状況

【Point.2】

:バックアップの高速化技術

【Point.3】

:バックアップの統合管理のしやすさ

【Point.4】

:セキュリティ機能の充実度

コラム:クラウド型の「バックアップサービス」も選択肢の1つ

 自社にバックアップサーバを導入せずに、バックアップ運用をすべてアウトソーシングするという選択肢も用意されている。データセンタ事業者各社は、ユーザの情報資産をデータセンタ内の設備を利用してバックアップするクラウド型「バックアップサービス」を提供している。こうしたサービスを利用すると、バックアップ構築にかかる初期コストを抑えることができ、バックアップ運用に関わる管理者の負担を大幅に低減できる(図1)。
 一般的なバックアップサービスでは、ユーザサイトとデータセンタ間で転送されるデータはブロック単位の更新差分データだけなので、ネットワーク帯域を必要最小限に抑えることができる。データセンタのストレージ環境は冗長構成されており、設備のメンテナンスや保守作業のときもサービスが継続され、高信頼・高可用なノンストップサービスを受けることができる。

図1 クラウド型バックアップサービスの例
図1 クラウド型バックアップサービスの例
このサービスでは、EMCの重複排除技術であるAvamarを採用しており、ブロック単位で重複除外を行うため、バックアップするデータ量や消費するリソースを、既存システムに比べ大幅に圧縮でき、低帯域回線でもサービスを利用することが可能。
資料提供:EMCジャパン

Point:1

細かい仕様に小さな差が!?バックアップ対象のOSやアプリケーションの対応状況を確認!

 各社のバックアップツールのラインナップを見ると、どこのベンダでも豊富な製品群を揃えていて、一見しただけではその違いが分かりにくい。しかし、よく調べてみると、ベース製品に含まれている機能と、オプション扱いになる機能区分やライセンス料金体系が異なっていたり、バックアップツールだけでなく、レプリケーションツールも合わせて提供されていたり、サポートするOSやアプリケーションの種類が多岐に渡っていたりするという違いが見えてくる。
 従って、将来必要になりそうなエージェントやオプション機能も含めて、自社ニーズを満たしてくれるベンダを選択しよう。
 たとえば、「仮想OS用エージェントを利用したい」といった場合を挙げると、以下の点をチェックすると良い。

「複数の仮想マシンのバックアップを、どの程度簡単に実現することができるか?」
「仮想マシンごとにバックアップしたいが、ファイル単位でもリストアできるか?」
「VMwareとHyper-Vに対応していて、どちらのバックアップ環境も同じように操作できるか?」
「VMwareの場合、VCB方式だけでなくvStorage API方式にも対応しているか?」
「最新の仮想環境(最新バージョン)に対応しているか?」

 このほか、NDMPベースのネットワークの高速性を活かしたバックアップ構成を取りたい場合にはNASバックアップをサポートしている製品を、Windowsでアプリケーションやサービスを停止することなくオープン中のファイルもバックアップしたい場合にはVSS(ボリューム シャドウ コピー サービス )機能をサポートしている製品を、システムバックアップからWindows Server 2003/2008 上にActive Directory のオブジェクトを個別にリストアしたい場合には、これをサポートしている製品をそれぞれ選択しよう。

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