仕事で使う!モバイルブロードバンド選定術

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仕事で使う!モバイルブロードバンド選定術

2010/07/26


 現在、国内にはモバイルブロードバンドサービス(次世代モバイルデータ通信サービス)を提供するいくつかのキャリアがあり、それぞれで採用するサービスには通信スペックや利用料金などに若干の違いがある。ここでは、ビジネスでモバイルブロードバンドサービスを利用する場合にそれらの違いの中から自社に適したサービスを選ぶことについて考察してみよう。なお、モバイルブロードバンドサービスについての基礎知識や最新動向については「IT製品解体新書」を参考にしてほしい。

モバイルブロードバンド

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「モバイルブロードバンド」の選び方

 モバイルブロードバンドを利用するシチュエーションは多々あるが、ビジネスでの利用を念頭に置くと、ノートPCを社外に持ち出して屋外もしくは店舗などで通信を行うというケースにほぼ限定されると言っていいだろう。ここではこのように「ノートPCを社外で使い、無線通信を行う」状況においてのモバイルブロードバンドサービスの選び方の「5つのポイント」を解説していくこととしよう。

ポイント1

通信エリアをチェック!カバー率の数字だけが重要なのではない

 もっとも重要なポイントは、利用するモバイルブロードバンドサービスの通信エリアである。そのサービスがどれだけの通信エリアを誇っているかは、各通信キャリアが提示する「人口カバー率」の数字で明らかとなる。
 ただし、携帯電話系モバイルブロードバンドサービスは、基本的に携帯電話網と同じ基地局を使ってデータ通信を行っているが、キャリアによってはモバイルブロードバンド通信に対応する基地局と対応していない基地局を明確に公表していないため、必ずしも携帯電話網の人口カバー率がそのまま該当するとは限らないことに注意したい。
 各携帯電話キャリアの携帯電話網の人口カバー率は以下のとおりだ。

携帯電話網の人口カバー率

NTTドコモ:100%

KDDI(au):99.9%

ソフトバンクモバイル:99.9%

イー・モバイル:96%超(一部ドコモのローミングを含む)

 一方で、3.5Gのモバイルブロードバンド通信に関して公表されている人口カバー率は以下のとおり。

3.5Gの人口カバー率

NTTドコモ(FOMAハイスピード):100%

KDDI(au)(PacketWINシングル):99.9%

ソフトバンクモバイル(3Gハイスピード):不明

イー・モバイル(EMモバイルブロードバンド):90%超

 また、WiMAX系モバイルブロードバンドサービスであるUQ WiMAXは、2010年4月時点で約50%とし、2010年度終了時には76%を予定している。

 この数値だけを見ると、UQ WiMAXの人口カバー率の低さが目を引いてしまいがちであるが、ここで気になるのは「人口カバー率」という定義。「人口カバー率」とは総務省が定めた指針で「サービスが利用可能である市町村の人口の合計÷国内総人口」で算出される。必ずしも人が住んでいるところすべてでサービスを利用できるというものではない。

 冒頭で定義したように、ビジネスシーンでモバイルブロードバンドサービスを利用する際は、持ち出したノートPCでデータ通信を行うようなシチュエーションである。極端に言えば、山頂や海上といったエリアを必ずしもカバーしていなくても、自分が行動する都市部でのデータ通信が可能であれば、その人口カバー率の数値は問題ないといえるのだ。

 つまり、実際にモバイルブロードバンドを選定する際は、カバーエリアを明確に把握することが選択の際の大きなポイントとなる。カバーエリアに関しては、各キャリアが製品カタログやWebページなどで公開していることが多いので、自分がモバイルブロードバンドサービスを利用する可能性のある行動範囲と照らし合わせて確認するといいだろう。

図1 WiMAXのカバーエリア(例)
図1 WiMAXのカバーエリア(例)
UQ WiMAXのサービスエリアマップ。全国の政令指定都市および県庁所在地、地方主要都市をカバーしている。
資料提供:UQ コミュニケーションズ

+拡大

■通信規格によって屋内利用に差が出る

 各モバイルブロードバンドサービスが採用している通信規格によって、屋内での電波の到達状況が異なることも知っておきたい。

 電波の特性として、高周波数になるほど電波到達の直進性が強まり、障害物を回り込んで電波を到達させることが難しくなる。現状のモバイルブロードバンドサービスの中で最も高周波数帯を使っているのはUQ WiMAX(2.5GHz)である。そのため、WiMAXは建物の構造によっては、奥まった屋内でのデータ受信状況が悪化することがあるので、留意しておきたい。
 なお、同サービスを提供しているUQコミュニケーションズによれば、アンテナの増強などを講じてそういった弱点を解消しているというから、今後はそういう問題は少なくなっていくと予想される。
 また、地下鉄や地下街など、通常は電波の到達しにくい場所に関しては、各キャリアが独自のアンテナや基地局を配置することで電波到達を実現していることが多い。これも各キャリアのサイトなどに明示されているので参考にしてほしい。

 また、国内出張の多いエンドユーザにとっては、新幹線でノートPCを取り出し、座席を移動中の仕事の場とすることが少なくないだろう。このとき、新幹線内でモバイルブロードバンドサービスを利用できるかどうかのポイントは大きいだろう。例えば、NTTドコモの「FOMAハイスピード」はトンネルも含んだ東海道新幹線全線で利用可能となっている。

コラム:サービスと通信制限

 「IT製品解体新書」でも触れたとおり、モバイルブロードバンドサービスの料金体系の多くは定額制となっている。そのため、ヘビーユーザによる帯域占有が問題とされ、最近では使い放題といえどもほとんどのキャリアでは、規定時間内の使用パケットの量によって通信速度が制限されるようになった。
 例えば、イー・モバイルは24時間で通信量が300万パケットを超えたユーザに対し、その日の21時から翌日2時までの通信速度制限を行う(2010年8月24日より)。ビジネスユーザがモバイル環境でそこまで大きなデータをやりとりすることは多くないかもしれないが、300万パケットというとそのデータサイズは約366MB。あり得ない数字ではない。
 また、サービスによっては、YouTubeやニコニコ動画、P2Pアプリなどのデータ通信自体を利用不可にしているものもある。例えば、NTTドコモ「FOMAハイスピード」の「定額データプラン」では、ストリーミング動画(プログレッシブダウンロード型動画の一部を除く)、ファイル交換、VoIPアプリ、オンラインゲームなどの通信が不可とされている。
 しかし、これらの制限は見方を変えれば企業ユーザにとっては効果的な場合もある。例えば、就業時間に必要以上のネットワーク通信やこれらのアプリケーションの利用を禁止している企業であれば、わざわざ通信を制限するようなシステムを導入せずともキャリア側で自動的に制限してくれるのである。実際に導入する際は“通信制限”に関する注意書きなども確認しておくと良いだろう。

図2 通信制限(NTTドコモ例)
図2 通信制限(NTTドコモ例)
http://www.nttdocomo.co.jp/service/data/foma/flat_rate/function/#p02より引用

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