サーバ統合時代のUPSを選ぶ6つのポイント

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サーバ統合時代のUPSを選ぶ6つのポイント

2010/06/21


 様々な電源障害からIT機器を守るUPSは、既に多くの企業で導入済みとなっている。現在は、サーバの統合化が進み、システム全体の電源をバックアップするニーズが高まってきている。今回はそうした状況を踏まえた上で、UPS製品を選択していく際の留意事項について解説していく。また「IT製品解体新書」では、UPSの基本機能や、仮想化されたサーバ環境との連携、UPSの省エネ対策などについて解説しているので、併せてご参照いただければ幸いだ。

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UPS選び方のポイント

ポイント1

始めに決めるべきは運用ポリシー

 現在のユーザ企業がUPSの導入を検討する大きなきっかけになっているのが「サーバの統合化」だ。この時のUPS導入は、新規というよりもリプレイスが中心となる。もちろんUPS本体やバッテリの寿命、あるいはリース切れのタイミングなどもリプレイスの動機にはなる。しかし現在のトレンドとしては、UPS自体の都合というよりも、システム全体の環境変化に引きずられてUPSの利用形態が変わり、それに合わせて最適なUPSを選び直す、という流れになってきている。
 例えば今までサーバ1台に対してUPSも1台、1対1でつなげていたが、サーバがブレードサーバに切り替わり、さらにそうしたブレードがいくつも積み重なるようになってくると、小型のUPSでは量がかさみ、コスト的にも、スペース的にもカバー仕切れなくなる。そこで大容量のUPSを1台設置し、それで複数のブレードサーバをカバーするというような利用形態になってきている。こうした新しい使い方を採らなければならない時、第一に考慮すべきは、サーバも含めたシステムの一部としてのUPSをどのようなポリシーで運用するのか、決めることだ。分かりやすいように単純化した例で考えてみよう。
 冗長化された2つの電源コードを持つサーバが2台あり、これを2台のUPSでバックアップするとする。この時、何を優先するかで各々のつなぎ方は全く異なったものになる。例えば、停電時でも絶対にシステムは止めたくない、何があっても稼働を維持するという場合には安全なシャットダウンではなく、サーバに給電し続けることが最優先課題だ。この時には、図1左のようにサーバとUPSをたすきがけで接続する構成が考えられる。停電時には2台のサーバ各々に対して、2台のUPSから電力が供給され、UPS1台の場合に比べて、より長い給電時間を確保することができる。サーバの稼働時間をもっと取りたいなら、バッテリ容量を増やしておくという事前対応も視野に入ってくるだろう。一方、停電時にまずデータの安全を確保するためシャットダウンを優先する例としては、図1右のような構成だ。UPS1は設備全体をバックアップする大型のUPS、UPS2がシャットダウン時間を考慮して選ばれたサーバと同じラックにあるUPSというケースが例として考えられる。

図1 運用ポリシーの違いが、接続形態の違いとなって現れてくる
図1 運用ポリシーの違いが、接続形態の違いとなって現れてくる
資料提供:富士電機システムズ株式会社

 また、運用ポリシーが影響を与えるのはシステム構成だけではない。停電時にどういうオペレーションを行うかを明確にしておかなければ、UPS管理ソフトウェアを使いこなすことはできないだろう。
 さらにネットワーク機器やIP電話のバックアップの問題も挙げられる。仮にサーバだけをUPSで完全に守ったとしても、ルータやスイッチなどの電源が落ちてしまえば、企業システムとしては全く機能しないことになる。あるいは十分に検討することなく、IP電話の制御を行うSIPサーバまで、単なる1台のサーバとしてシャットダウンの対象にしてしまえば、非常時こそ活きていて欲しい電話が使えないということになってしまう。
 この他にも大量のブレードサーバが収容されているサーバルームやデータセンタなら、空調設備の無停電化にも配慮しなければならない。例えサーバがバックアップされても、エアコンが止まってしまえば、サーバ自身の出す熱によって室内は高温になり、CPUが機能しなくなる。
 実運用後に後悔しないためにも、運用ポリシーは十分に詰めておく必要がある。

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