使われる「文書管理システム」を選ぶには?

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使われる「文書管理システム」を選ぶには?

2010/05/10


 文書管理システムを導入する際にユーザ企業が重視するポイントとして、エンドユーザの使い勝手、運用管理のしやすさ、導入コスト、の3つが大きいようだ。そこで今回の選び方ガイドでは、主にこの3つの視点から製品導入時に検討すべきポイントを見ていくことにする。また取材を通して浮かび上がってきたのは、製品導入以前に、文書に関わる業務フローを整理しておくことの重要性だ。この点についても、詳しく見ていきたい。
 なお、「IT製品解体新書」では、文書管理システムの主な機能や課題、活用にあたってのポイントについて解説しているので、あわせて参照いただきたい。

文書管理システム

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文書管理システム製品導入時のポイント

Point1

業務フローの整理を行う

■導入対象となるユーザ部門の目的を把握する

 今回あるベンダで興味深い話を聞くことができた。それは、“漠然と文書管理をしたいといってくる情報システム部門は、何をすべきかまだ分かっていない”ということだ。文書管理という課題はあるものの、対象となるユーザ部門が何に困っていて、何を解決したいのか、あるいは何を実現したいのか、という目的を十分に認識できていないのだ。第一に取り組むべき事項は、ユーザ部門の意向によく耳を傾けることだろう。文書管理の仕組みをシステムとして成立させる以前に、現場の課題を紐解いてあげることが先決だ。
 具体的なヒアリング項目としては、

どの現場が、何の業務に使うのか

対象となる文書はどれぐらいあるのか

各文書は誰が作成し、どんな承認フローを経て、システムに登録されるのか

あるいは誰に配布され、何年間保存すべきなのか

閲覧可能な範囲をどのように設定するか

 といった点が挙げられる。課題の抽出に当たっては、必要に応じて、現場業務に理解のあるベンダなどに相談すればいい。業種別あるいは業務別に、よくある確認事項をテンプレートとして提供しているところもある。せっかく導入したシステムを、文書の“ゴミ箱”にしないためにも、使う側の目的と実情を十二分に把握しておく必要があるだろう。

■導入すべき部署に優先順位を付ける

 現場の「使いやすさ」とシステムの「管理のしやすさ」。両者はトレードオフの関係だといえる。この時、情報システム部門が、ガバナンスを利かせたいという思いだけを前面に出してしまえば、結局は使われないシステムができあがってしまう。何千人使えることとか、どれぐらいのデータ量が必要とか、処理速度はどれぐらいで、というシステム要件から話を始める情報システム部門は、往々にして管理優先の傾向があるようだ。
 それでは実際に、現場との折り合いをどうやってつければいいのか。賢い情報システム部門は、文書管理システムを導入するユーザ部門に優先順位をつけるという。文書の電子化を真っ先に進めなければならない業務、あるいは管理すべき文書が溢れ返っている部署という視点に立ち、現場と十分なコミュニケーションを図った上で、ブラウザから登録できることとか、全文検索ができることといった必要要件を満たす製品を選定する。そしてエンドユーザの使い勝手や自分たちの運用負荷などをチェックし、その部門にしか合わないものなのか、全社展開できるものなのかを見極めるのだ。理想的には、2〜3の部門をピックアップし、それぞれに異なった製品を提供して、比較検討できることが望ましい。しかしこれにはお金がかかるし、運用の手間も別々にかかる。自社の事情に合った形で、スモールスタートを切ればいいだろう。

■情報システム部門の役割は、社内への“情報プロバイダ”

 この項目は上記2つを総括するテーマだ。システム要件に主眼を置き、どの現場が、何の目的で文書管理システムを使いたいのかを把握し切れていない情報システム部門は、単に“器としてのシステム”を入れようとしているということだ。
 文書管理システムの管理対象は、いうまでもなく文書、つまりは情報である。共有され、活用されて、初めて企業活動の役に立つ。その仕組みをコントロールする情報システム部門は、いわば全社に対する“情報プロバイダ”としての役割を担うことになる。システム部門ではなく、情報部門。こうした立場を取ることができれば、ユーザ部門の目的を把握し、製品導入の優先順位を付けることも、よりスムーズに進めることができるだろう。

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