唯一無二が信頼の証!バイオメトリクス特集

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製品の基礎をきちんと理解! IT製品解体新書

唯一無二が信頼の証!バイオメトリクス特集

2009/07/13


 銀行のATMに指紋認証や静脈認証が採用されるなど、近年一般にも広く認知されるようになってきた「バイオメトリクス認証」。強固かつ利便性が高い次世代のITセキュリティ基盤として期待する企業も増えているが、一方ではコストや管理の複雑さ、費用対効果の不明確さが課題となり、導入を控えている企業も多い。今回は、バイオメトリクスの基本知識とともに、メリットとデメリットの双方を解説することで導入を検討するユーザに公平な判断材料を提供していく。また、「選び方ガイド」では、利用シーンに応じた製品の選び方を解説しているので、そちらもぜひご参照いただきたい。

バイオメトリクス

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バイオメトリクスを解体しよう!

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バイオメトリクスとは

 「バイオメトリクス」は、「生体認証」と訳される言葉で、顔の形や指紋、行動の癖など、1人ひとり異なる人体の特徴(生体情報)を解析し、データ化、照合することで各個人の識別を可能とする技術を指す。指紋は「拇印」などとして古くから個人識別にも利用されてきたが、IT化によって個人識別が自動化されたことで目での照合に比べて迅速に照合できるようになり、また特殊な技術を習得せずとも指紋情報と個人を照合できるようになった。
 具体的な活用シーンとしては、機密情報が保管された部屋への入退室管理や、重要システムのアクセス制御など、高いセキュリティが求められる場所での認証に利用されるケースがまず思い浮かぶだろう。また最近では、指紋認証デバイスを標準搭載した企業向けのモバイルPCや携帯電話が登場するなど、ビジネスシーンへ浸透しつつあることが伺える。以下で、現在最も普及している「指紋認証」、国内での注目度が高まっている「静脈認証」、また海外での普及が進む「虹彩認証」を中心に、代表的なバイオメトリクス技術をいくつか紹介する。

図1 一般的なバイオメトリクス技術の種類
図1 一般的なバイオメトリクス技術の種類
資料提供:情報処理推進機構
■指紋認証

 指紋認証は、センサに指を押し当て指先にある指紋(浅い皮膚の溝)を基に、事前に登録された指紋の特徴と照合を行い、個人を識別する。指紋の照合は犯罪捜査などに利用されてきた歴史があり、最も古くから研究されてきたバイオメトリクス認証技術といえる。そのため製品に対する信頼性と認知度が高く、またバイオメトリクス製品の中では比較的安価に手に入れることができる。

図2 指紋の特徴点抽出
図2 指紋の特徴点抽出

 ただし、指紋が皮膚表面にあるため、怪我をした場合や年月を経て指紋が薄くなった場合、登録時と気温/湿度が異なり皮膚状態が極端に変化している場合などには、認証できないこともある。手荒れの避けられない薬品を扱う業種や、手袋が必須である職場では運用方法を充分に検討する必要がある。

■静脈認証

 静脈認証は、静脈形状の特徴を抽出して個人を識別する技術だ。手のひらや指を近赤外光で撮影すると、血液中に含まれる還元ヘモグロビンが近赤外光を吸収するため静脈が黒く映し出され、静脈の画像を取得することができる。静脈は体表面に現れていないため、磨耗や変化が少なく、写真などによる情報の取得が難しいことから偽造が困難とされている。センサから手を離して撮影できるため、非接触での認証が可能で、エンドユーザは衛生面を気にせずに利用できる。また、デバイス上に残留指紋などが残りにくい点もメリットとして挙げられる。

図3 静脈血流パターンの抽出
図3 静脈血流パターンの抽出
資料提供:ソニー

 近年では、撮像のための近赤外光を斜め方向から指に当て、体内で散乱した光から静脈形状を取得する「反射散乱方式」といった技術も実用化されている。これにより、センサと近赤外光を照射するLEDを平面で配置可能となり、機器に組み込む際のデザインの自由度が向上し、小型化が可能となっている。

図4 反射散乱方式の指静脈認証技術
図4 反射散乱方式の指静脈認証技術
この製品では、CMOSセンサから抽出された静脈の特徴データを約10分の1に圧縮した状態で記録でき、モバイル機器にも搭載可能な小容量の照合データを実現している。
資料提供:ソニー
■虹彩認証

 虹彩認証とは、瞳孔の周りにある虹彩の模様により本人確認を行なう技術だ。虹彩には、瞳孔の拡大/収縮を調整する筋肉があり、眼球の形成時に細かい皺が刻まれる。この皺は生後18ヵ月程度で特徴が固定され、その後は一生変化することがない。虹彩データには“10の78乗”種があり、現在製品化されているバイオメトリクス製品の中で最も認証精度に優れているとされる。また、認証機器から30〜40センチ程度離れていても認識できるため、完全な非接触式の認証が可能で利用者の心理的抵抗は少ない。

図5 虹彩
図5 虹彩
資料提供:セキュリティゲート・ジャパン

 機器コストが他の認証装置に比べて高く、また小型化が難しいため、扉と連動した入退室管理システムなどの大掛かりな製品が中心となっている。外光からの影響も受けやすく、直射日光の強い場所や屋外での利用には適していない。

■顔認証

 顔認証は、利用者の顔をカメラで撮影し、顔の形や目鼻の位置関係、輪郭線の傾きなどを分析して個人を識別する技術だ。利用者に対してカメラを意識させずに運用することもできるため、心理的負担は少ない。群集の中から特定の人物を認識したり、入退室管理システムと連動して通り過ぎる人物の顔を自動で認識したりできる製品なども実用化されている。
 髪型や表情、体重の増減、成長、老化などの経年変化が著しい部位でもあるため、静脈認証や虹彩認証など他の技術に比べると認証精度は若干低く、定期的に再登録が求められるなど、顔認証のみで「高セキュリティ」を期待するのは難しいというのが現状のようだ。最近の製品では、これらの影響を補正する技術も提供されている。

■筆跡認証

 筆跡認証は、文字の形ではなく、書き順や速度(リズム)、筆圧や時間などを特徴として照合を行なう技術だ。文字の形だけを特徴としていないため、文字を似せて書いたとしてもなりすましを防ぐことができる。また、登録されている文字などを変更することで別の登録情報へ置き換えることができ、無限に認証用データの生成を行なうことができる。  

■音声認証

 音声認証では、人間の声を構成する音波を解析し、時間と周波数の分布で表した特徴を比較することで照合を行なう。これらの特徴は「声紋」と呼ばれる。市販のマイクを流用してシステムを構築できるため、比較的安価に導入可能となっている。また、筆跡認証と同様に、認証用のキーワードを変えることで別の登録情報を作り出すことができる。登録/照合に多少時間が掛かるほか、健康状態によっても音声は変化し、雑音などの影響も受けやすい。

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