国際会計基準(IFRS)の本質と対応手順

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国際会計基準(IFRS)の本質と対応手順

2009/09/17


 日本版SOX法(J-SOX)以降の大きなテーマの1つと言われている国際会計基準 (IFRS:International Financial Reporting Standards)。2009年6月金融庁から「我が国における国際会計基準の取扱いについて(中間報告)」が公表され、日本においてもIFRSへの注目度が高まっている。本稿では、IFRSの基礎的な解説に加えて、情報システム部門がIFRS対応にどう備えるべきかを考察したい。

IFRS

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アナリストプロフィール

平塚知幸

ERMプロジェクト部 上級アナリスト 平塚知幸(Tomoyuki Hiratsuka)

株式会社野村総合研究所 システムコンサルティング事業本部企業サイトへ
アナリストファイル #48

1990年東京大学経済学部卒業。同年株式会社日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)入行。主に決済制度改革等の事務企画に従事。2001年株式会社野村総合研究所に入社。専門はリスクマネジメント・内部統制・BCP。CIA(公認内部監査人)、システム監査技術者、証券アナリスト。



1

IFRS(国際会計基準)とは何か

1-1

日本及び諸外国のIFRSを巡る動き

■IFRSの概要と近年の動向

 本年6月、金融庁から「我が国における国際会計基準の取扱いに関する意見書(中間報告)」が公表され、日本においても2015年以降IFRS(国際会計基準)が上場企業の連結財務諸表に対して強制適用される可能性が高まってきた。
 IFRSはIASB(国際会計基準審議会)が主体となって作成している会計基準である。なおIASBの前身であるIASCが定めた会計基準であるIASについても、「改定または削除されない限り適用される」と定められていることから、これら一連のIFRS及びIASの集合体を総称してIFRSと呼んでいる。
 IFRSは2005年EUが欧州域内の上場企業に利用を義務付けたことを契機に急速に各国への普及が進み、すでに100ヵ国国以上が導入を決定している。主要国の中ではカナダ・米国・日本などで導入が遅れていたが、カナダは2011年1月1日以降に始まる会計年度から上場企業のIFRS移行を決め、米国でも、昨年11月にSECからIFRS導入に向けたロードマップ案が出されるなど導入方向での検討が進んでおり、IFRSは事実上の国際標準となりつつある。日本の近年の動きはこのような諸外国の情勢に対応するものであるといえる。

■コンバージェンスとアドプション IFRS移行への2つのアプローチ

 IFRSへの移行方法としては、2つの方法がある。ある時点においてこれまでの自国会計基準を完全にIFRSに置き換えるアドプションという方法と、日本やアメリカのように除々に自国基準をIFRSに近づけていくコンバージェンスという方法の2つである。
 発展途上国などではアドプションによる移行が多いが、米国や日本のように長年にわたり自国基準の運用実績を持つ国ではアドプションに対する抵抗が強かった。そこで2006年、IASBと米国FASB(米国財務会計基準審議会)は、まず米国基準とIFRSとが同レベルの品質の会計基準であるとの同等性評価を行った上で、両者のコンバージェンスを進めていくことで合意した。
 日本でも、2006年7月に金融庁の企業会計審議会が「会計基準のコンバージェンスへ向けて(意見書)」を公表した。ASBJ(会計基準審議委員会)はこの意見書に基づいて、同年10月に「プロジェクト計画表」を公表、2007年8月にはIASBとASBJとの間での共同声明、いわゆる「東京合意」により、短期的に解決すべきコンバージェンス26項目については2008年末まで、それ以外の項目については2011年6月末を目標期日としてコンバージェンスに取り組むこととした。このような努力の成果により、2008年12月ECは日本基準についても米国基準同様、IFRSと同等の品質を持つ会計基準であるとの同等性評価を与えている。
 ただし、コンバージェンスは自国基準とIFRSとの差異を小さくすることはできるが、IFRSと自国基準を完全に同じにするものではない。また、IFRSで新しい基準が出るたびに、日本でも新しい基準書を作り直さなければならない「永遠の後追い」が生じるという限界もある。
 そこで前述の金融庁による「我が国における国際会計基準の取扱いに関する意見書(中間報告)」では、2012年を目処に、基準作成の動向、デュープロセス(適正手続き)の確保、日本の関与強化等国際的な諸情勢を見極めた上で、2015年以降に上場企業の連結財務諸表についてIFRSの強制適用を行うかどうかの判断を行うとした。
 ただし既にグローバルな企業活動を行っている大企業については、より早い時期にIFRSへ移行することが有利になる場合も少なくないと考えられる。このような企業については、一定の基準を満たすことを要件に、2010年度以降IFRSの任意適用が認められる見込みである。(図表1参照)

図1 日米のIFRS導入を巡る動き
図1 日米のIFRS導入を巡る動き

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