4つの視点で考える「電子帳票システム」

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4つの視点で考える「電子帳票システム」

2009/06/15


 最近、マーケティングや営業活動を進めていく中で、様々な分析を盛んに行う企業が急速に増えており、これにともない大量の帳票が出力される機会も増えつつある。こうした背景のもと、帳票出力・帳票配送から帳票保管、帳票データの検索に至るまで、無駄なコストを抑えた効率的な帳票管理が強く求められるようになってきた。また、現在のような厳しい経済状況下では、コスト削減効果を実感しやすい電子帳票システムの導入検討に着手する企業が増えている。そこで、今回は電子帳票システムの製品選びに役立つポイントを詳しく解説する。また、IT製品解体新書では電子帳票システム基本機能から最新事情までを詳しく解説しているので、そちらも是非参考にしていただきたい。

電子帳票

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電子帳票の選び方

■電子帳票システム選定の4つの視点

 IT製品解体新書でも触れた通り、帳票の電子化を実現するITツールは電子帳票システム(電子帳票の運用・保存に役立つツール)だけでなく、「帳票設計・出力」に役立つツールなども提供されており、ベンダごとにその製品ラインナップは微妙に異なっている。従って、電子帳票システムの製品選定を始める前に、幅広い帳票ソリューションの中からどんなツールや機能が必要になるのか、自社の帳票ソリューションに対するニーズをしっかり整理しておく必要がある。
 例えば、メインフレームの帳票印刷には専用のオーバーレイ・ファイルが利用されているが、電子帳票システムを構築するにあたって、こうしたホストオーバレイ変換機能が必要になるのか、それともオープンシステム上で生成されるPDFやCSVなどの帳票データだけを取り込むことができればそれで十分なのかによって、必要な製品群が変わってくる。
 また、帳票の印刷機能は、電子帳票システムの基本機能やオプション機能として提供されているだけでなく、帳票設計・出力ツールでもサポートされており、様々なサイズの帳票をプリンタの機能を使って自動的に仕分けしたり、区分けのバナー用紙を自動で差し込んだりすることができる。従って、自社で必要としている印刷後の仕分け作業を省力化できる機能が、どこにラインナップされているかについても確認しておく必要がある。
 さらに、電子帳票システムと文書管理システムを連携して使いたい場合には、両者を製品ラインナップしているベンダを選択すると、電子帳票上の特定項目をクリックするだけで、文書管理システムに保存されている書類などもすばやく検索・表示することができるようになる。
 このように、ベンダごとに帳票ソリューションの製品ラインナップが異なっていることをよく確認した上で、次の4つの視点から検討を重ねていくとよい。

電子帳票システム選定時に考えたい3つの検討項目

1:

基本機能のパフォーマンス

2:

セキュリティ対策機能の評価

3:

ほかの帳票ツールやアプリケーションとの連携

4:

導入実績・サポート体制の確認

要件1

基本機能のパフォーマンス

 電子帳票システムは全社規模で導入することになるので、例えば帳票検索にどれだけ時間がかかるのか、朝夕の同時アクセスする利用者数がピークに達する時間帯でレスポンスが急激に低下することはないかなど、その基本機能のパフォーマンスが実用的かどうかを十分テストして確認しておく必要がある。
 具体的には、取引先名や取引科目などを使ってキー検索する場合、例えば10万ページを何秒で検索できるのか、そのパフォーマンスをチェックすべきだ。この時、利用する検索方法の違い(串刺し検索や完全一致検索など)でパフォーマンスがどこまで変化するかもあわせて確認したい。
 また、帳票の変換・登録機能や仕分け機能のパフォーマンスを確認することも忘れないようにしたい。例えば、上位システムのPDFデータを電子帳票システムで扱える帳票データに変換するときの処理能力として1分間に数千〜数万ページを変換できる製品の場合、夜間に数十万ページの帳票が作成されるような業務でも、朝には全国の支店・取引先で帳票を参照できるようになる。このとき、帳票内に記載されているコード(支店番号)から振分けする処理能力(例えば、1000仕分け/分など)も確認しよう。
 さらに、帳票をPDFファイルに変換し保存できる製品を使って、社員の給与明細書をPDF形式で配布する場合、給料日に変換作業が集中して、帳票サーバに大きな負荷がかかることが予想されるが、例えば1000人以上の人が給料日に給与明細書をPDF出力してもストレスのないレスポンスでPDF生成できることを確認したい。このようなケースでは、5000人の給与明細書を紙に印刷しているとすれば、用紙代だけで、62円×5000人=31万円/月のコスト削減を実現できる。
 日立製作所のuCosminexus EURでは、各拠点のクライアントから帳票をプレビュー・印刷するのに最適化された「EPF」と呼ばれるファイル形式が採用されている(図1)。EPFは日立製作所独自の圧縮形式ファイルで、通信中のネットワークへの負荷を大幅に抑えることができ、夜間にファイル転送して始業時間に合わせて印刷を完了させるなどの無人印刷も実現できる。この製品では、複数のAPサーバからのトランザクション流量を制御することも可能で、印刷リクエストを一定の負荷に抑えながら効率的に処理できるため、サーバのシステムダウンを未然に防止することができる。

図1 EPF形式ファイルの採用
図1 EPF形式ファイルの採用
EPF形式ファイルでは、拠点クライアント側に帳票データを残さない印刷やプレビュー運用も可能だ。
(資料提供:日立製作所)

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