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製品の基礎をきちんと理解! IT製品解体新書

学んで得する!OSSサポートサービス

2009/04/13


 「システム構築コストを抑えたい」といった理由から高い注目を集めているオープンソースソフトウェア(OSS)は、現在すでに16万種類以上にも及んでいるとされ、企業としてOSSを戦略的に活用していくことが経営上の重要課題の1つになってきている。しかしその一方で、OSSでは明確な製品サポートが提供されないため、多くのユーザが導入時の懸念材料として「社内でのスキル不足」「トラブル時の不安」をあげている。そこで今回は、こうした課題を払拭できるオープンソースサポートサービスにスポットを当て、OSSの基礎知識からサービスの最新事情までを紹介していく。「IT製品選び方ガイド」ではオープンソースサポートサービスの選択のポイントを紹介しているので、あわせて参考にして欲しい。

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オープンソースソフトウェアを解体しよう!

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オープンソースソフトウェア(OSS)とは

  OSSとは、ソフトウェアのソースコード(プログラム)を、インターネットなどを通じて無償で公開し、そのソフトウェアに対して誰でも改良や再配布が行えるようになっているソフトウェアのことだ。本稿のテーマであるオープンソースサポートサービスを理解するためにはOSSについての知識が必要となるため、1章ではOSSについて詳しく紹介する。
 OSSについては、これを促進・啓蒙する非営利組織として1998年に「Open Source Initiative(OSI)」が設立されており、国内においても2000年に「オープンソースグループ・ジャパン」が設立されている。OSIやオープンソースグループ・ジャパンではOSSの定義として「Open Source Definition(OSD)」を定めており、OSDに合致するソフトウェアに対して承認活動を行っている。

OSDで定義されている10の条件

1:

自由な再頒布

2:

ソースコードの頒布と自由な再頒布

3:

派生的作業(修正)を許す

4:

著者のソースコードの一貫性

5:

個人や集団に対して差別してはならない

6:

適用領域を差別してはならない

7:

再頒布された者全てに適用されなければならない

8:

特定の製品にのみ適用されるものであってはならない

9:

他のソフトウェアのライセンスに干渉してはならない

10:

ライセンスは技術中立でなければならない

 代表的なOSSを表1に紹介しよう。最近ではOS以外のデータベースやアプリケーションサーバなどの分野でもOSSの普及が始まっており、現在では、OSSだけで企業のITシステムを構築することも可能になってきている。

表1 代表的なOSS
表1 代表的なOSS
(資料提供:サイオステクノロジー)

 以下に、OSSの中から代表的なものをいくつか解説しよう。OSSの世界ではLAMP(ランプ)という言葉をよく耳にする。これはOSのLinux、WebサーバのApache、データベースのMySQL、そしてプログラミング言語のPerl、PHP、Pythonの各頭文字からなる造語だ。OSSのLAMPを組み合わせてシステムを構築することで、データベース連動型のダイナミックなWebアプリケーションを開発することができる。

■Linux(リナックス)

 元々、LinuxはフィンランドのLinus Torvaldsが1991年に個人で開発したUNIXと互換性を持つOSだったが、その後、世界中の多くのプログラマたちの助力によりインターネット上で発展し続けている。本来、LinuxにはOSの核となる部分(カーネル部分)だけが含まれているが、これだけでは一般ユーザがLinuxを使いこなすことは困難だ。そこで、LinuxをインストールしたりデスクトップでGUIを駆使しながら使用したりするのに必要なコンポーネントをカーネルと一緒にまとめてパッケージ化して提供する形が取られるようになり、これは「Linuxディストリビューション」と呼ばれている。Linuxディストリビューションには無料で使えるものと、ソフトウェアベンダが提供する有料のものとに大別でき、有料の場合にはソフトウェアベンダのサポートを受けることができる。

■Apache(アパッチ)

 現在、世界一のシェアを誇るとされるWebサーバ。「National Center for Supercomputing Applications(NCSA)」が開発したWebサーバにソフトウェアパッチを提供していた人たちが集まって、NCSAが開発したWebサーバをベースとした、別のWebサーバを開発したのがApacheの始まりである。Apacheはモジュールで構成されているので、モジュールを追加・削除することで自社にあった機能構成が可能だ。また、最新の機能をいつでも利用することができる。

■MySQL(マイエスキューエル)

  MySQLは世界で普及しているOSSのデータベースであり、高速性と安定性に関して定評がある。本来OSSであるが、MySQL社(現在はサン・マイクロシステムズが保有)によって開発やソースコード管理が行われており、利用者は「GPL(General Public License)ライセンス」か「商用ライセンス」のいずれかを選択できる。商用ライセンスを選択すれば、MySQLに対するサポートサービスやトレーニングを受けることが可能だ。

■Perl(パール)/PHP(ピーエッチピー)/Python(パイソン)

  Perlはテキストの検索や抽出、レポート作成に向いたプログラミング言語。当初はUNIX上で利用されたが、現在ではWindowsを含む様々なプラットフォームに移植されている。CGIでよく使われる。PHPは主にWebサーバ上で利用するスクリプト言語。言語仕様やプログラムはオープンソースソフトウェアとして無償で入手することができる。Pythonはオブジェクト指向プログラミング言語。Linuxのインストーラや環境設定ツールの開発言語として利用されている。言語自体の機能は最小限に押さえられており、シンプルで習得が容易である。また、必要な機能は拡張モジュールとして追加することができ、より高度なプログラミングを行うことも可能だ。さらに、大規模開発をサポートするための機能も提供されている。

コラム:フリーソフトウェアや無料ソフトとOSSの違いは?

  OSSと似通った存在として「フリーウェア」「フリーソフトウェア」というものがあるが、基本的な考え方はほぼOSSと同じである。フリーソフトウェアの促進・啓蒙を行っている1985年に設立された「Free Software Foundation(FSF)」では、フリーソフトウェアの条件として以下の内容を提唱している。

 FSFで提唱しているフリーソフトウェアの条件
 ●自由に利用できること
 ●ソースコードが公開されていて自由に修正できること
 ●コピーを自由に再頒布できること
 ●コピーレフトであること

 ここで、コピーレフト (copyleft) とは、著作権 (copyright) に対する考え方の1つで、フリーソフトウェアに対して行った改変に対し、その改変を行った者だけが独占的にそのソフトウェアを使用するのではなく、改変後のソフトウェアに対しても上記の条件を同じように適用するという考え方である。つまり、一旦フリーソフトウェアになったソフトウェアは他人の手を経て改変・再配布されてもフリーソフトウェアであり続けることが保証されているのである。
 一方、無償ソフトウェアとか無料ソフトといった用語もよく使われている。この場合には通常、利用するための料金がかからないソフトウェアという意味で使われていて、必ずしもソースコードが公開されているとは限らず、第三者が改変や再配布を勝手に行うことが禁止されているケースも多い。


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