仕事が加速する!「スマートフォン」快進撃

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製品の基礎をきちんと理解! IT製品解体新書

仕事が加速する!「スマートフォン」快進撃

2009/01/13


 音声通話とデータ通信、データ処理が可能なスマートフォンは、携帯電話よりも多機能でウルトラモバイルPCよりもはるかに携帯性に優れたデバイスである。しかしその利便性に興味はあっても、セキュリティや運用管理・メンテナンス性を確保するためのソフトウェアやサービスなどに対する認知度の低さなどにより、企業責任による業務への適用にはまだ二の足を踏むケースが多い。しかし現在市場で発表されているスマートフォンの端末機能とキャリアの提供するサービス、サードパーティのソリューションは、すでに企業での活用条件の多くを満たしている。
 そこで今回は、企業導入でこそ活かされるスマートフォンの基礎知識と端末の最新動向、キャリアおよびサードパーティによる企業利用のためのソリューションを企業活用例等を用いて詳細に「解体」していく。またIT製品選び方ガイド「スマートフォン特集」では、スマートフォン選定時に必要不可欠な情報である、機能/サービスの徹底比較や「iPhone」や「Android」の機能紹介、次世代PHSの動向も紹介しているのでこちらもあわせて参考にしてほしい。

スマートフォン

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スマートフォンを解体しよう!

 次々に新しい端末が登場するスマートフォンの市場では、スマートフォンの定義がたびたび揺れ動く。現在のところ、「音声通話とインターネット接続が可能で高機能携帯電話の機能を超えた情報管理機能をもち、ネイティブアプリケーションの開発と追加が可能なデバイス」といった程度の定義が適切だろう。PDAを利用した経験があれば、それに携帯電話あるいはPHS機能が付加されたものと言ったほうがわかりやすいはずだ。まずは、外見的な特長から見ていこう。

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スマートフォンの形態は多種多様!!

 スマートフォンは携帯電話とPC、両方の特長を外見的にも備えている。現在のところ、外見で大別すれば次の4通りの形態に分かれる。

図1
図1
左:Wilcom ZERO3(ウィルコム)、右:HT-01A(NTTドコモ)
提供:(左)ウィルコム、(右)HTC Nippon

図3
図3
左:F1100(NTTドコモ)、右:S12HT(イー・モバイル)
提供:(左)富士通、(右)HTC Nippon

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図2
図2
左:BlackBerryBold(NTTドコモ)右:X-02HT(ソフトバンク)
提供:(左)NTTドコモ、(右)HTC Nippon

*BlackBerryBoldは現在販売を一時見合わせております。


図4
図4
左:iPhone(アップルジャパン/ソフトバンク)
右:Touch Diamond(HTC)
提供:(左)ソフトバンク、(右)HTC Nippon

■タッチパネル重視の操作性

  iPhoneが華々しく登場したことがきっかけで、タッチパネルによる操作性が一躍脚光を浴びる形になった。とはいえスマートフォンは登場時からタッチパネルを装備しており、そのこと自体は新しくない。注目の理由は指先によるスクロールや画面の拡大・縮小、重力センサを利用した画面の縦・横のスムーズな切り替えなどの目新しいユーザインターフェース(UI)にある。その斬新なUIをいち早くアピールしたのがiPhoneだった。iPhoneでは通常操作にまったくキーやボタン操作を必要としない。その後を追う形でよく似たタッチパネルの操作性をもつHTC製のTouch Diamondが登場したが、実はiPhone登場のはるか以前から開発されていたものだという。
 PCとも従来の携帯電話とも違うタッチパネル主体のUIは、画像の閲覧やWebブラウジング等に優れた利便性をもつが、文字入力、特に長文入力には向かない。リストボックスやラジオボタンなどの選択だけで作業が行えるように作られたWebアプリケーションなどには使いやすいと思われる。
 画面が小さい端末では、あえてタッチパネルを採用せず、十字キーなどによる操作を主体に設計されているものもある。

図5 パネルをスタイラスペンで操作
図5 パネルをスタイラスペンで操作
■QWERTYキーボード付属の機種の操作性

  QWERTYとはキーボード上段の文字キーの並びを表す言葉で、アルファベットが一般のキーボードと同様に配置されているものをQWERTYキーボードと呼ぶ。本来の定義とは違うがフルキーボードと呼ばれることもある。もちろん入力を簡単に行うために装備されているもので、これもスマートフォン誕生時から備えられていた。キーの大きさや感触等は端末によって大きく違うが、総じて入力がしやすい。とはいえ両手または片手の親指によるキータッチが主体になるので、一般のキーボードと比較すると時間がかかるのは否めない。

図6 QWERTYキーボードを親指で打つ
図6 QWERTYキーボードを親指で打つ
■入力の方法

 それぞれの端末に日本語入力システムが搭載されており、複数の入力方法がサポートされている。QWERTYキーボード付きのものはそれを利用してPCと同様に入力できるし、テンキー搭載のものなら携帯電話式の入力法がとれる。それ以外に、画面にソフトキーを表示し、スタイラスペンでキータッチを行う方式も採用されている(図7)。なかには漢字などがそのまま入力できる「手書き入力」機能を備えるものもある。キーボードやタッチパネルの操作性に関しては、それぞれ一長一短がある。なお、携帯電話と同様とは言えないようだが絵文字の利用も行えるようになってきた。

図7 日本語入力の各種の方法
図7 日本語入力の各種の方法
(資料提供:HTC Nippon)

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コラム:欧米と日本のスマートフォン普及状況

 スマートフォンの歴史は1996年にヨーロッパで発売されたノキア製Nokia9000コミュニケータに始まり、これに続くノキア端末が欧米での市場を開拓、99年にはRIM(Research In Motion)社がブラックベリーを投入して市場を活性化させた。欧米市場でスマートフォンがすでに現在20%を超す普及率を獲得している一方で、日本での本格的な普及は2005年のウィルコムによるW-ZERO3の発売によってようやく始まった。その後、3G携帯電話と一体化したスマートフォンがNTTドコモとソフトバンクモバイルから次々に発売され、08年3月に音声サービスを開始したイー・モバイルが参入、さらに7月にはアップルのiPhoneが、アップルブランドのままソフトバンクモバイルから発売された。
 このような経過の中、iPAQをはじめとするPDA等を製造してきたHTC社が日本のキャリアに多くの端末を提供するようになるとともに自社ブランド端末の販売も開始し、端末の種類がこの1年ほどの間に著しく増加してきた。しかしそれでも日本での普及率は比較的大きめな見積りでも5%程度であり、必ずしも積極的に利用されているとは言えない状況にある。日本では3G携帯電話がすでに広く普及し、端末は高機能化し、価格も比較的安く、エンドユーザが使い慣れているために、スマートフォンへの切り替えの理由が見つからないことが大きな理由だろう。欧米では携帯電話が日本ほど高機能でなかったために、スマートフォンを受け入れやすい土壌があった。


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