「クライアントセキュリティ対策」の再考

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「クライアントセキュリティ対策」の再考

2008/04/17


 Windows Vistaが市場に姿を現してから約1年が過ぎ、同OSを社内のクライアント端末に採用する企業も出始めているものと考えられる。今日では、ウイルスやスパイウェアなど悪意を持ったソフトウェアによる攻撃、従業員のUSBメモリやファイル交換ソフトウェアの不正利用よる情報漏洩事件などクライアントを取り巻く脅威は多様化している。こうした背景によりクライアント端末の追加や刷新にともない、自社のクライアントセキュリティ基盤を見直す企業もあろう。本稿では、Vistaの導入を踏まえクライアントセキュリティ対策の要素やユーザ企業における対策状況について述べるとともに、関連する市場として情報漏洩対策ソリューション市場の新しい動向について触れる。

クライアント・セキュリティ

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アナリストプロフィール

雪嶋 貴大

リサーチ・アナリスト 雪嶋 貴大(Takahiro Yukishima)

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アナリストファイル #034

ネットワークセキュリティ、電子メールセキュリティ、セキュリティ管理を中心に、情報セキュリティ分野における市場動向の調査分析や製品評価を担当。ポリシー策定や製品・サービス選定などユーザ企業におけるセキュリティ対策の支援にも従事。南山大学経済学部卒業後、ユーザ企業の情報システム部門を経て、2005年より現職。



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クライアントセキュリティと対策ツールの構成要素

 まず、クライアントセキュリティの構成要素について触れる。なお、クライアントセキュリティに限らず、全般的な情報セキュリティ対策を進める上ではISO27001などのフレームワークに準拠した体制の構築、セキュリティ・ポリシーの策定、ユーザ教育など人間系の管理施策も重要であることは言うまでもないが、ここではシステム上の施策に焦点を当てる。今日のクライアントセキュリティ(エンドポイント・セキュリティという名称を用いるベンダも多い)対策に関するソリューションの対応要件は多岐に及んでいるが、大きく分類すると2つの要件に区別することができよう。その分類とは、1.クライアントの保護 2.クライアントの管理 となり、対策ツールは表1のように分類できる。

表1 脅威の分類と対応する対策ツール
表1 脅威の分類と対応する対策ツール
出典:アイ・ティ・アール
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クライアントの保護

 クライアントの保護とは、主にウイルスやスパイウェアなど悪意を持ったソフトウェアやコードのように外部から攻撃や侵入を行う脅威への対策となる。具体的な対策ツールとしては、アンチウイルスやアンチスパイウェア、クライアントファイアウォールが代表的な例として挙げられる。また、脅威はより高度かつ悪質に進化し続けており、より多様かつ巧妙な脅威に対応するためルートキット対策ツールやホストベースIPSなどのツールも製品化されている。
 今日、情報セキュリティ対策では、内部の関係者により引き起こされる情報漏洩に対する意識が高まっているが、昨今では、ウイルスなど外部からの脅威の目的がシステムにより提供されるサービスの妨害やシステム自体を破壊することから、口座情報などに代表されるような個人情報の不正収集へと変化している。このため、情報漏洩対策という点からも、これらの脅威やその対策ツールの動向に気を配る必要があろう。なお、これらのツールはシマンテックやマカフィーなどの外資系ベンダを中心に機能の集約化が進み、より包括的な保護機能を提供するスイート型製品も市場に姿を現している。

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