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製品の基礎をきちんと理解! IT製品解体新書

危機管理としても活躍!Web CMSの真価

2008/03/03


 Webサイトが重要なコミュニケーションツールとなった現在、的確な情報をいかに速く顧客やエンドユーザに提供できるかが企業の大きな課題となっている。同時に、コンテンツも複雑化、増大化の傾向にあり、効率的な管理手法が求められるようになってきた。そこでWebコンテンツの各種素材を一元的に管理して、効率的なサイトの構築や更新を支援するWeb CMSに注目が集まっている。今回は、Web CMSのシステム構成例と基本機能を紹介し、続いて導入メリット、活用事例を見ていくことにする。また「IT製品選び方ガイド」では、製品選定時の留意点を解説しているので、併せてご参照いただきたい。

Web CMS

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Web CMSを解体しよう!

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Web CMSとは

 はじめにWeb CMSの一般的なシステム構成例と基本機能を確認しておこう。基本機能として挙げられるのは大きく「コンテンツ制作」「承認」「配信」「管理」の4つだ。

図1 Web CMSの概要
図1 Web CMSの概要

 Web CMSの製品タイプは、開発環境にCMSを設置するタイプと、閲覧環境にCMSを設置するタイプとで2つに大別できる。開発環境にCMSを設置するタイプでは、開発環境で登録したコンテンツを閲覧環境に配信し、それをサイト来訪者に閲覧してもらうという仕組みとなる。サーバ負荷が低く、障害時の影響範囲も最小限になることから一般的な企業サイトで製品情報などを提供する場合には、このタイプのWeb CMSが利用される場合が多い。
 これに対して閲覧環境にCMSを設置するタイプでは、サイト来訪者がサイトにアクセスしたタイミングでデータベースと連動し、サイト来訪者の過去のアクセス履歴などを元にコンテンツを生成することができる。ECサイトやキャンペーンサイトなど、ユーザのパーソナライズが必要なサイトではこのタイプのCMSが有効だ。ただし、アクセス時にコンテンツを生成することからサーバに負荷がかかるので急激なアクセス増加などに備えて、CMSサーバやWebサーバの冗長化、ロードバランサによる負荷分散などの対応も併せて考えておくことも重要だろう。

 1台のCMSサーバの開発環境を複数の論理区画に分けて利用できる製品もあり、国内/海外で複数のWebサイトを立ち上げているような大規模企業なら、こうした製品を利用することで、国内1ヵ所から海外も含めたすべてのWebサイトを管理することが可能となる。
 
 それでは次に、Web CMSの基本機能について見ていこう。

■コンテンツ制作機能

 Webサイトで情報提供するためのファーストステップが、コンテンツの制作だ。一般的にWeb CMSでは、レイアウト情報と入力項目をフォーマット化した「テンプレート」に、コンテンツ制作者がテキストや画像データなどの「素材」を登録していくことで、容易にページ制作ができるようになっている。
 この時に、例えば制作者が表記ルールや使用できない文字にまで神経を取られていると、効率的なページ制作ができなくなる。そこで文字列の自動置換ルールや利用禁止語を設定できる機能を提供する製品もあり、禁則文字が入力された場合に警告を出すという対応もしてくれる。こうした機能を利用することによって、制作者はページ制作のみに専念できるようになる。さらにはログインするユーザごとに、日本語、英語、中国語など、使用する言語を変更できる製品もある。

図2 テキスト置換ルール/利用禁止語の登録画面例
図2 テキスト置換ルール/利用禁止語の登録画面例
資料提供:彼方

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■承認機能

 一般的にコンテンツは、制作者が作成してすぐにサイトに反映されるわけではない。通常は、制作者 → 課長 → 部長というように何段階かの承認を経て、最終的にサイト管理者によって公開される流れになる。Web CMSではこうした承認フローを支援しており、例えば修正点が見つかった場合には上長が制作者に差し戻したり、あるいは自分自身で修正したりすることができるようになっている。

図3 ページ編集から公開までの承認フロー例
図3 ページ編集から公開までの承認フロー例
資料提供:彼方

 また“ワークフローを管理する”という、もう少し大きな観点から見れば、先に紹介したCMSサーバの開発環境を複数の論理区画に分けて利用できる製品を利用すれば、外部の制作会社とのやり取りまでを管理することができる。CMSサーバ内に「納品用」の論理区画を設けておき、そこに依頼したコンテンツを納品してもらうというフローが実現可能だ。コンテンツが納品されたタイミングで発注企業の担当者にメールが送信され、本文内のURLに移動すれば、納品コンテンツを見ることができる。そこから先は社内の承認フローと同じで、問題がなければ発注企業側で即反映し、修正点がある場合にはコメントを付けて差し戻すことができる。

■配信機能

 制作されたコンテンツは何段階かの承認フローを経て、最終的にサイト管理者によって公開される。具体的には、CMSサーバからWebサーバ(本番サイト)にコンテンツを配信することになるが、この工程を支援するのが配信機能だ。例えば、Web CMS製品の中には、コンテンツの内容に変更/更新があった場合に、効率的な配信を行なうためにその差分だけを配信することが可能なものもある。
 この配信作業でサイト管理者の大きな課題となるのが、スケジュールを立てて、いかに正確にコンテンツを配信するかということだ。配信処理をかけたすべてのファイルが正しく送られたかどうかを確認するために、夜間や休日の時間を費やさざるを得なかった人もいるのではないだろうか。あるいは広報やマーケティングなどのユーザ部門から配信依頼を受けたコンテンツが多すぎて、スケジュールと整合性の管理に悩まされた人もいるだろう。
 こうした課題に対応するために、定期配信および単発配信をスケジュールに則って自動化し、さらに複数のサイトへ整合性を維持しながらコンテンツを配信できる製品もある。

図4 スケジュール化/自動化されたコンテンツ配信の例
図4 スケジュール化/自動化されたコンテンツ配信の例
資料提供:インターウォーブン・ジャパン
■管理機能

 Web CMSでは効率的なサイト制作を支援するために、様々な管理機能を提供している。バージョンを含めたコンテンツの管理、サイト構造の管理、ユーザ管理などが挙げられるが、先に紹介した制作 → 承認 → 公開という一連の流れを支援するのも管理機能の1つといえるだろう。
 例えばコンテンツ制作の効率化を支援する機能としては、多くのWeb CMS製品がテキストや画像データの1つ1つを管理単位とすることができ、さらには素材を複数組み合わせブロック単位で管理できる製品もある(図5)。これによって、サイトデザインをリニューアルしたいという場合でも、既存の素材を利用してビジュアル面だけを変更するということが可能となる。

図5 ブロック単位での管理画面例
図5 ブロック単位での管理画面例
コンテンツの掲示開始日/掲示終了日の設定もできる。
資料提供:アシスト

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■その他の重要機能

 現在ユーザ企業からは、外部サイトや他システムのデータベースと連携してコンテンツを生成したいというニーズが出てきているという。分かりやすいのは、自社ビルの所在地を地図で表示するために、GoogleマップなどのAPIを取り込んでサイトを構築するケースだ。
 また、特に何万種類という製品を持つ半導体メーカーなどでは、そもそも既存システムのデータベースに製品情報がまとまっているにも係わらず、Webサイト用に再度コンテンツを登録するという手間が発生していた。こうした課題に対応するために、Web CMSシステム外のデータベースの情報を取り込むことのできる製品が増えている。
 さらに最近では内部統制への対応ニーズから、コンテンツの信頼性を担保するために、ユーザの役割に応じた権限設定の機能もより重要になってきている。Web CMSでのセキュリティ対策といった場合には、この“権限をどう割り振るか”が優先順位としては非常に高いということだ。誰もが本番サイトにコンテンツを配信できるようなやり方では、情報の安全性を保つという点で不十分だ。また共同編集中の上書きミスなどを避けるために、排他制御をかけることができる製品を利用して、情報セキュリティを保つ工夫も必要だ。

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