2014年でもXPは現役!?Vista導入の分岐点

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2014年でもXPは現役!?Vista導入の分岐点

2007/12/20


  2006年11月にビジネス市場に投入が始まったWindows Vista。コンシューマ市場では2007年1月末から提供が始まり、個人向けのプレインストールPCは店頭において、ほぼWindows Vistaモデルになった。その一方、企業では本格的なXPからのリプレース/大規模導入にはまだ至らない。その理由は何か。また移行へのタイミングはどのように計ればよいのか。移行の際に考慮すべき点、移行によって期待できる点とは何か。 Windows XPのサポート期間など、現状を踏まえながら移行のスケジュールを考えてみる。

Windows Vista

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アナリストプロフィール

針生 恵理

リサーチITインフラストラクチャ クライアント・プラットフォーム担当 シニア アナリスト    針生 恵理(Eri Hariu)

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アナリストファイル #040

ガートナー ジャパンにおいて、クライアント・コンピューティング全般にわたる技術動向、市場動向分析と提言を行っている。1998年入社。
ガートナー ジャパン入社以前は、大手メーカーでメインフレーム、オフィス・システムの設計・構築業務に従事。その後、大手半導体メーカーでソフトウェアの市場調査、分析を実施。



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Windows Vistaの企業導入は2008年後半から本格化

 Windows Vista(以下、Vista)の企業における本格的な導入は、2008年以降に始まる。これは実はガートナーが2006年末に予測したことだが、現在ではさらに詳しく、2008年後半からが本格導入の始まりと考えている。現状では、企業におけるVistaの導入比率は5〜10%にすぎず、しかもそのほとんどが一部のテスト導入である。全社導入に向けたパイロット・テストと言えないケースも多い。Vistaの導入が進まない背景には、大きく以下の3つの事情がある。

(1) Windows Vistaは多くの変更をともなうOS(メジャー・リリース)である。企業における移行では、互換性検証、テストと導入など準備期間が1〜1.5年程度必要となる
(2) パソコンのライフサイクル上、日本のビジネス市場における大きな買い替えのピークは2008年になる
(3) すでに企業に導入されているWindows XPが安定して稼動しており、すぐにVistaに移行する必然性がない

これらはガートナーの予想の根拠でもある。

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メジャー・バージョンアップに対する検証・準備には時間が必要

  Vistaは企業の情報システムにとって、大きな変更をともなうメジャー・バージョンアップであるとガートナーでは位置づけている。Vistaには、ユーザにとってわかりやすいいくつかの機能が盛り込まれている。ユーザインターフェースの改新、検索の利便性や高速性、パフォーマンスの向上などはその代表的なものである。しかしこうした機能にとどまらず、企業という観点で見た場合、管理者が注意すべきポイントが2つある。1つは、UAC(ユーザ保護機能)をはじめとする各種セキュリティ機能、もう1つはイメージの標準化など管理性向上のための機能である。これらの内容と影響については後述するが、クライアント管理と移行の面で企業情報システムに大きな影響をもたらす可能性が高い。
 こうした様々な機能変更に加え、これらの機能を生かしたクライアント管理/セキュリティ機能の強化や影響などを考えると、検証と導入のための準備作業に多くの時間が必要なことは明白だ。また、仮にこうした管理機能を利用しないとしても、Windows XP(以下、XP)やWindows 2000からの変更の度合いが大きいだけに、社内で利用されているアプリケーションやツール、ドライバの対応の検証だけでも時間がかかる。市販のパッケージ・アプリケーションに関しては、従来よりも「速い」とされてはいるものの、特に業務系のアプリケーションに関しては対応に時間がかかる。また、社内に存在する自社開発のアプリケーションの場合は社内での検証が必要となる。これらすべての業務アプリケーションに対応するには時間がかかることが予想され、テストには検証の時間を見積もらなければならない。
 比較的大規模な企業においては、検証や準備のための期間として1〜1.5年程度が標準的にかかると見られている。また、サービスパック(SP)1のリリースが2008年第一四半期に予定されているため、一部の企業にはそのリリースを待って検証を始めたいという思惑もある。

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