必見!WAN高速化ツールは"魔法の箱"か!?

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必見!WAN高速化ツールは"魔法の箱"か!?

2007/11/12


 最近では、WAN高速化ツールの導入効果が周知されはじめ、実際に導入を検討している企業が増えている。しかし、導入すれば、現状のWANを介したデータ通信への不満や問題は”すべて”解決できるのだろうか。答えは否である。ユーザ側としては、ついすべての通信を高速化できる”万能ツール”と考えてしまいがちだ。しかし、ベンダはもちろん、ネットワークインテグレータも、WAN高速化ツールは”魔法の箱ではない”と口を揃える。つまり、”すべての通信”が速くなるわけではないのである。それでは、ベンダごとに特徴が異なる製品を、我々ユーザはどのような観点で選んでいけばよいのだろうか。今回はWAN高速化製品を選ぶ上での重要なポイントを、具体例を挙げながら明らかにしていく。

WAN高速化ツール

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1

WAN高速化製品を選ぶポイント

 WANを介する通信を高速化する方法として、回線の増強や、帯域制御装置の設置など、いくつかの選択肢が思い浮かぶ。まずは、自社のデータ通信が抱える課題にとって「WAN高速化ツール」が最適なソリューションかどうか見分ける手順を紹介していく。

1-1

WAN高速化ツールが有効かどうかをチェックする手順

■手順1:ゴールを明確にする

 冒頭でも述べた通り、WAN高速化ツールは製品ごとに大きく特徴が異なり、導入すればすべて課題が解決する”魔法の箱”ではない。プロトコルの高速化がしたいのか、QoSを重視するのか、キャッシュが適しているのか、圧縮が有効か・・・など、最適な製品選びをするためには、まずWAN高速化ツールによって、どの課題を解決したいのか、ゴールを明確にすることが大切である。(*注 WAN高速化ツールの基本機能についてはIT製品解体新書で解説しているので、こちらもぜひ参考にしていただきたい。)

■手順2:遅いと感じているアプリケーションを見極める

 次に大事なのは、遅いと感じているアプリケーションを見極めることである。調べるのは、アプリケーションプロトコルの通信パターンだ。例えばCIFSによる伝送では、距離を短くするのではなく、頻繁に行なう通信を省略することができれば遅延が解消する。つまり、該当するアプリケーションの通信パターンを調べることが先決となるのである。

■手順3:遅延原因の特定

 アプリケーションが遅いと感じる原因は距離、回線の品質、サーバの性能、アプリケーションのレスポンスなど、複数挙げられる。そのため、ボトルネックは一体何かを把握することが大切だ。それら原因のうち、ネットワークに関係する、「距離」・「回線品質」については以下の方法で調べることができる。

1)

サーバに近い拠点から操作した場合と、遠い拠点から操作した場合のレスポンス状況の違いを比較

2)

回線の帯域が太い拠点と、細い拠点におけるレスポンス状況の違いを比較

 上記の2つのポイントを比較した際、そのレスポンスの違いが顕著に現れた場合は、距離と回線品質にボトルネックがあると考えられるため、WAN高速化ツールで課題解決できる可能性が高いと判断することができる。

■手順4:ネットワーク状況を調べる

 現在、企業では複数のアプリケーションが使われており、それゆえネットワーク上には様々なアプリケーションからのトラフィックが流れている。しかし、ネットワーク上を流れる各アプリケーションのトラフィックは、すべてが同じ優先順位で流れ、リアルタイム性が求められるというわけではない。高速化したいアプリケーションが帯域の中でどれだけのデータ量を占めているのか、また競合するトラフィックの状況はどうか、さらに競合するトラフィックの中でリアルタイム性が求められるものはあるかなどをチェックすることが重要である。
 一般的に、業務アプリケーションで伝送されるのは主に数値データであるため、帯域をそれほど圧迫しない。一方、電子メールなどのリアルタイム性を重要視しないアプリケーションは、コンテンツのリッチ化が図られており、帯域を圧迫する傾向にある。
 次のようなケースを考えてみよう。朝の出勤直後の時間帯は、ERPのレスポンスが悪化する。しかし、11時頃以降になると途端にレスポンスが改善され、特にレスポンスの悪さは実感しない。このような場合で考えられるのは、メールトラフィックとの競合である。朝一番は当然メールのトラフィック量が多くなる。そのためERPのトラフィックと競合し、レスポンスが遅くなるのである。上述したが、メールはリアルタイム性をそれほど必要としない。反対に、ERPはリアルタイム性が求められる。ERPはそれほど多くの帯域を必要としないため、帯域をきちんと確保できれば問題はなくなるということだ。従ってこの場合は、WAN高速化ツールを導入するのではなく、帯域制御装置を導入するほうが効果は上がるだろう。このケース以外でも、帯域を必要としない業務アプリケーションの場合は、WAN高速化ツールを導入しても、それほど効果が表れないということは、意外な盲点の1つと言える。

■手順5:費用対効果について

 WAN高速化ツールの費用対効果を見る上で重要になるのが、ビジネスプライオリティとコストとのバランスである。前段で挙げたように、リアルタイム性を要する、要さない、帯域を多く必要とする、しない、繰り返し使用される頻度が高い、低いなどの軸で分類し、ビジネスプライオリティの高さを判断する。その上で、見合ったコストの製品を選ぶことが必要だ。先の帯域制御装置の選択も1つだが、その他にもWAN高速化ツールと呼ばれる機器の中には、CIFSの高速化だけに特化したものもある。頻繁に通信を行なうアプリケーションの高速化を図りたい場合は、CIFSに特化した機器を選ぶのも選択肢の1つだろう。

 このようにWAN高速化ツールの選択基準は、ゴールを定め、高速化したいアプリケーションを見極め、ネットワーク状況を把握し、さらにそのアプリケーションがどれだけビジネスにとって重要でコストをかけられるものなのかを順を追って判断した上で、初めて、数ある製品の中からどれを選べばよいかというフェーズに進むことが望ましいのである。

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