バックアップテープ:ライブラリの選び方

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バックアップテープ:ライブラリの選び方

2007/11/05


 運用管理のコストを削減するため、または内部統制に対応するため、サーバやバックアップシステムを統一し、一元管理体制を敷くのがトレンドとなっている。こうしたことを背景に、バックアップの自動化が求められることになり、テープライブラリなどのオートメーション製品がひそかに注目を集めている。ここでは、実際に現場でバックアップシステムの構築や、そのためのテープストレージ製品の選定を行っているインテグレータ、アイ・アイ・エムと新日鉄ソリューションズに、テープオートメーション(ライブラリ)製品選びのポイントを聞いた。

バックアップテープ

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バックアップテープの基礎解説へ

 これまで多数の規格が乱立していたバックアップテープだが、ここ数年で、ほぼLTOとDDSの2種類の規格に集約され、市場の主流となっているのもこの2種類の規格に対応する製品だ。したがって、今日テープストレージ製品を選ぶ際に問題となるのは、どの規格を選ぶかということではなく、どれだけの容量やデータ転送速度が必要かということである。 さらに、効率的なバックアップ運用を考えるとなれば、単体ドライブよりも、自動バックアップを可能とするオートローダやライブラリなどのテープオートメーション製品の導入が望ましい。しかし、実際に選ぶ際には様々な要件を勘案せねばならず、変数の多い中で選択を迫られることになる。そこで、ここではテープオートメーション製品を選ぶ際に、どのような順序で何を検討すべきか、またどんな点に注意すべきかを解説する。


1

テープオートメーション製品選びのポイント

 テープライブラリは、現状のバックアップ運用を効率化するために導入されるツールだが、そのために重要になるのがライブラリの設計手順だ。まずはどのような手順で設計していくのか、そのステップを解説する。

Step1

バックアップウィンドウを設定し、製品レンジを決める

 各ベンダとも、エントリモデルからミドルレンジ、ハイエンドまで、様々なレンジの製品をラインナップしている。自社に合うのはどのレンジなのかをまず判断しなくてはいけない。そのために、まずは現状と課題とを整理する必要がある。

■(1) 現状をどう変えたいのか、課題を明らかにする

 サーバ統合したい、個別のバックアップシステムを1つにまとめたい、バックアップ容量が足りない、バックアップを完全自動化したい、ネットワーク経由による遠隔地保管を可能にしたいなど、課題を明らかにする。

■(2) バックアップ環境の現状を確認し、バックアップウィンドウを設定する

 バックアップサーバ、バックアップクライアントにおける下記の項目を明らかにする。

バックアップ対象データ(容量、データの種類など)

バックアップに費やすことのできる時間(=バックアップウィンドウ)

バックアップデータを保存しておく期間

ネットワーク経由でのバックアップの場合はネットワークインターフェース

OS ・バックアップクライアントの数

 ここで最も重要なのは、バックアップウィンドウの設定だ。一般の企業ならば、平日は早朝出社や残業なども勘案するとバックアップに使うことができる時間は少ない。したがって、平日には差分バックアップ、日曜日にフルバックアップを行うというように、バックアップ形態を組み合わせて最適なバックアップ計画を検討する。

アイ・アイ・エムでは、バックアップシステムの構築の際に、クライアントに上記項目を含むヒアリングシートを記入してもらってから、詳細なコンサルティングを始めるという。そのシートは、ここからPDF形式でダウンロードできるので、ぜひ参考にしてほしい。

■(3) 適切なバックアップ方式を検討する

 現状を把握したところで、サーバから直接テープにバックアップを取るのか(D2T=Disk to Tape)、もしくは、まずディスクにバックアップを取った後で、最終的なバックアップ先をテープとするのか(D2D2T=Disk to Disk to Tape)、バックアップ方式を検討しなくてはならない。というのも、採用方式によってバックアップウィンドウが変わってくるからだ。
 D2Tの場合のバックアップウィンドウは、業務時間によって決まり、(2)で設定したとおりとなる。一方、D2D2Tの場合は、業務時間がバックアップウィンドウに影響するのはディスクへの1次バックアップの際のみである。テープへの2次バックアップにおいては、業務で使用するサーバに負荷をかけることはないため、テープへのバックアップに費やせる時間は多くなる。

■(4) テープオートメーション製品に必要な要件を算出する

 バックアップウィンドウの設定が終わったら、テープオートメーション製品に必要な要件、すなわち必要なドライブ数とスロット数を算出する。この際、カタログに掲載されている非圧縮時の数値で計算しなければならない。カタログには圧縮時のデータ量や転送速度も記載されているが、データの種類によっては圧縮できない性質のものがあるからだ。また、将来のデータ量増加や故障に備え、ゆとりのある機種を選定したほうが得策である。
 それでは、次のようなケースを想定して実際に計算をしてみよう。

想定するケース

合計のデータ量:1TB

データ変更の生じる割合:5%/日

バックアップウィンドウ:1時間(月曜日から土曜日)、12時間(日曜日)

バックアップデータを保存しておく期間:4世代(1ヵ月)

              ※フルバックアップから次のフルバックアップが「1世代」なので、この場合は1週間が1世代

 □(4-1): 必要なデータ転送速度とテープドライブ数を算出する

 必要なデータ転送速度は、データ量÷バックアップウィンドウで算出できる。この結果に基づいて、ドライブ1台の転送能力×ドライブの台数が、フルバックアップ時に必要なデータ転送速度を上回るように、ドライブの種類と台数を決める。万一の故障時に備え、もう1台予備を用意しておけば安心だ。

<日曜日のフルバックアップ時に必要なデータ転送速度>
  1,000,000MB(1TB)÷ 43,200秒(12時間) = 23MB/
<月曜〜土曜の差分バックアップ時に必要なデータ転送速度>
  50,000MB(1TB×5%)÷ 3,600秒(1時間) = 13.9MB/秒
<必要なテープドライブ数>転送速度60MB/秒(ハーフハイトドライブ時)のLTO-3データカートリッジ採用の場合
 60MB/秒 > 23MB/秒 → 1台+予備1台 = 合計2台

 □(4-2): 必要なテープの巻数を算出し、スロット数を決める

 必要なテープ巻数は、バックアップデータ量÷1巻あたり容量の整数倍の数字となる。それに必要な世代数をかけた数が必要なテープカートリッジの数だ。さらに、クリーニングテープを入れる場所として1スロット足すと、必要なスロット数が算出される。

<日曜日のフルバックアップ時に必要なテープの巻数>
 1,000GB(1TB)÷400GB/巻 = 2.5 → 最低3巻
<月曜〜土曜の差分バックアップ時に必要なテープの巻数>
 50GB(1TB×5%)÷ 400GB  = 0.13 → 最低1巻
<1世代分(1週間分)で必要なテープカートリッジの巻数>
 3巻+1巻×6日=9巻
<4世代分(1ヵ月分)のバックアップで必要なテープスロット数>
 9巻×4世代分+クリーニングテープ用スロット = 合計37巻分のスロット

 最終的に、2台以上のドライブが搭載でき、最低37巻以上のテープスロットを備えたオートメーション製品を選べばよいという結論が導き出せる。

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