3つのポイントで選ぶ!「ブレードサーバ」

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3つのポイントで選ぶ!「ブレードサーバ」

2007/11/05


 ブレードサーバは、従来からのフロントエンドシステムのスケールアウト目的に加え、基幹系サーバとしての利用にも耐えるように進化してきた。しかし、依然としてベンダ間の互換性がまったくないため、製品選びは慎重に行なう必要がある。さらに自社に適した運用法は、実際に経験してみなければ見いだすことが難しい。幸い、小規模から導入できる製品が増えてきており、サーバ統合には好適な製品が増えている。今回は、試験的な導入の場合も含め、ブレードサーバ導入時のチェックポイントを考えていく。

ブレードサーバ

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ブレードサーバ 選び方のポイント

 サーバを高密度に集積できる「ブレードサーバ」は2002年に登場し、比較的軽い処理に関して大規模にスケールアウトする目的で導入が始まった(第1世代)。やがてモデルチェンジが行なわれ、より高性能なCPUの搭載が行なわれるようになると、フロントエンドのWebサーバ主体の利用からアプリケーションサーバやデータベースサーバとしても利用可能な実力を備えるようになった(第2世代)。さらに昨年から各社が発売している最新機種では、業務サーバの統合だけでなくスイッチやストレージをも統合できる、いわば単体の「ITインフラ」へと形を変えようとしている(第3世代)。
 こうした変遷のなかで、サーバモジュールの性能や機能こそ各社でそれほどの違いはなくなってきたが、シャーシ(エンクロージャ)の設計や、高速ネットワークやSANへの接続のしくみ、サーバ仮想化やI/O仮想化への対応など、さまざまな点で思想や技術の違いがある。以下ではそうした点を中心に、最新のブレードサーバの選び方のポイントを、次の3つの視点で考えてみる。

● これまでの経験や設備の活用

既存の運用管理ノウハウ、ネットワーク、ストレージなどを踏襲して合理化できるかどうか。

●拡張や構成変更の柔軟性

将来の拡張や構成変更にどれだけ柔軟に対応可能か。

●新しいサーバ活用領域への適応(サーバ仮想化、シンクライアント)

サーバの仮想化によるリソースの有効活用と可用性の向上がどのように図れるのか、シンクライアントサーバとしての適応性など、新しいサービスに適切かどうか。

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これまでの経験や設備の活用を考える

 ブレードサーバの導入を考える多くの企業では、既存サーバの集約統合用プラットフォームとしての実力を測ろうとしているものと思う。そのためには従来のノウハウがそのまま使えることが望ましく、またネットワークやストレージには既存のものをできれば変更せずに使いたい。

■既存ネットワークへの適応性

 サーバ統合を行なう場合には、サーバ設置フロアや拠点が変わることからネットワーク変更をともなうケースが多いと思われる。その際にスイッチがシャーシ(エンクロージャ)内に搭載できるモデルであれば、ケーブル接続や設定の労力やコストが省ける。一方で運用管理の方法が従来とは変わり、また上位のネットワークが複雑である場合には設定変更が難しいケースもありうる。そのため、オプションのスルーカード(LANパススルーモジュール)を利用して、サーバモジュール個々に対応するLANインターフェースを経由して外部のスイッチを利用する場合も実際には多いという。自社の運用のスタイルに合わせて柔軟に構成できる機種が望ましい。
 高速LANポートの数やNIC(ネットワークカード)の数、スイッチ類(L2かL3か)やスルーカードなどのオプション製品については、自社の運用管理やネットワーク設計のポリシーに沿って十分にチェックしておく必要がある。
 なお、シャーシ(エンクロージャ)搭載のスイッチモジュールなどの保守/サポートは、サーバモジュールと同様にブレードサーバベンダが行なうが、外部スイッチを使う場合にはスイッチベンダが担当する。サポート窓口が異なることになり、また料金体系も違ってくるので、どちらが有利かコスト面での検討も必要だろう。

■既存SANへの適応性や、ストレージモジュールの運用性

 SANの場合、ベンダ間での相互接続性に課題が残っており、ストレージとファイバチャネル(FC)スイッチが同一ベンダであれば問題がないものの、別ベンダの場合はインターオペラビリティモードでの接続になってしまう。場合によっては従来利用していた拡張機能などが利用できない可能性がある。既存のSANがある場合には、同一ベンダのFCスイッチをサポートするブレードサーバを選ぶのが定石だろう。内蔵可能なFCスイッチモジュールと、外部のFCスイッチを用いるためのFCスルーカードの選択ができる。図1にFCスイッチとFCスルーカードの例を示す。

 一方、特にSANの利用を考えない場合には、サーバモジュール内蔵のHDDか、ストレージモジュールの利用をまず考えるとよいだろう。サーバモジュール内蔵HDDは二重化されているが、さらに可用性を高めたい場合やサーバの構成変更を効率的に行ないたい場合には、ストレージモジュールを導入することを考えたほうがよい。ストレージモジュールにシステムやデータを置いてそこからサーバを起動することもできるので、SANブートを利用する場合と同等の運用法が可能になる。本格的なSANの導入の敷居が高いと考える場合には考慮したい選択肢だ。
 なお、外部スイッチを利用する場合の保守料金などについてはLANスイッチの場合と同様に、検討しよう。

図1 FCスイッチとFCスルーカードの例
図1 FCスイッチとFCスルーカードの例
FCスイッチ(左)とFCスルーカード(右)
資料提供:NEC
■100V電源対応の機種と従来からの200V電源対応機種

 通常のオフィス用と同じ100V電源で利用できるブレードサーバが増えてきた。実際の電力変換効率は200Vのほうが高いのだが、電源工事ができないビルやフロアでも100V対応ブレードサーバが使えるようになった意義は大きい。本格導入前の実験的な導入により、運用経験を積むためにも好適なのではないかと考える。
 とはいえ現在のところすべてのプロセッサ構成のサーバモジュールで200V機同等の数を稼働できるわけではなく、使用スロット数に制限があったり収容可能ブレード数がはじめから少なかったりしている。使い道や設置場所を考えて、200V機の導入に無理がありそうな場合に、100V機を検討するとよいだろう。
 なお、消費電力についてはSIerやベンダに見積もってもらうことができる。シミュレーションツールを無償提供しているベンダもあるので、事前に利用するとよいだろう。

■リモート管理のしやすさ、わかりやすさ

 一般的にサーバの運用管理は、1ヵ所にサーバが集中している(サーバルームなど)場合は、運用管理技術をもった技術者がまとめて管理を担当し、フロアや拠点に分散している場合は、部門で担当者を決めて、その部門内のサーバだけを管理することが多い。
 ブレードサーバ導入を機に専門技術者による効率的で一元的な運用管理体制を作ることが望ましいが、実際には専任者や専門技術者を確保することが難しい場合のほうが多いだろう。その場合には、従来からの部門担当者が、離れた場所にあるブレードサーバ内の「担当サーバモジュール」をリモート管理する必要がある。(図2にリモート管理画面の例を示す。)

図2 ツールによるリモート管理の例 
図2 ツールによるリモート管理の例 
資料提供:日本ヒューレット・パッカード

 その場合、複数の部門担当者が同時にシャーシ(エンクロージャ)内の複数のサーバモジュールにアクセスできるかどうかや、サーバモジュールの稼働状況モニタの見やすさや管理項目、アラート発信の際のしくみ(画面での確認、メール送信など)、画面表示のレベル(BIOS画面やエラー時のブルースクリーンの表示などまで表示できるか)といった点も、大事なチェックポイントだ。基本的には「素人」である部門担当者が管理可能なレベルの管理機能(ツールの質)を備えているかどうかは確認しておきたい。

■運用管理負荷が軽減できる「自動化」策を

 ブレードサーバの関連管理ツールの中には、ブレードサーバならではの運用ノウハウを盛り込んだ、自動化機能をもつものがある。例えば業務の処理量が変動してシステム負荷がしきい値を超えて大きくなったら、その業務のために予備サーバモジュールを充てるとか、障害発生時に代替構成を自動的に行なうといったような機能(プロビジョニング機能)があれば運用管理負荷は抑えられようし、できる限りダウンタイムをなくす目的も達成できよう。こうした機能がどれだけ備えられているかは、確認すべきポイントだ。
 またポリシーによる自動化ができるツールでも、設定のテンプレートがあるかないかでは使い勝手が違う。自動化したい手順をスクリプトで記述するしくみだと、一定以上の技術知識がある人でなければ設定が難しい。自社の実際のスキルに合致するツールが求められる。

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