第56回 注目の無線新規格「UWBとWiMAX」


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  掲載日:2005/02/23
 注目の無線新規格「UWBとWiMAX」

  今回は、OSI参照モデルにおけるデータリンク層と物理層の効率化を図ることで、通信速度が大幅に向上したIEEE802.11nについて学んでいこう。また、無線によって50Mbps〜1Gbpsの超広域通信を実現する技術として、その動向が非常に注目されるUWBとWiMAXについても詳しく説明する。今のうちにその特徴や有効性をしっかり理解しておこう。 注目の無線新規格「UWBとWiMAX」


最新無線LAN規格 IEEE802.11nとは

既存の無線LAN規格の問題
  今回は、これからの無線LANとして前回(無線LANの基礎と100M超の「MIMO」)紹介したIEEE802.11nについて、さらに理解を深めていく。また、ワイヤレス技術全体における新たなテクノロジーとして、今後の動向が注目されているUWB(Ultra Wide Band)やWiMAXの技術についても学んでいこう。ちなみに、日本では4.9〜5.0GHzおよび5.03〜5.091GHzの周波数帯を用いたIEEE802.11jも承認されているが、これについては別の機会にご紹介することにしよう。
  さて、現在無線LAN規格として一般に普及しているIEEE802.11a/b/gとは、OSI参照モデルにおける物理層(PHY:Physical Layer)部分の仕様のことであり、どの周波数帯でどのような変調方式を用いて、またいかに効率よく情報を電波にのせてやりとりするかを規定するものである。このため、物理層の1つ上の層であるデータリンク層内論理リンク制御部(LLC:Logical Link Control)メディアアクセス制御部(MAC:Media Access Control)では、ほぼ同一の制御が行われていた。一方IEEE802.11nにおいては、データリンク層と物理層の双方の制御を見直すことで、より効率的なフレーム交換を実現し、通信速度を大幅に向上させようとしている。

IEEE802.11nのデータリンク層制御
  規定範囲を、物理層だけでなくデータリンク層にまで広げたのには理由がある。これまでのIEEE802.11a/b/gによる既存LANでは、物理層内の物理媒体依存部(PMD:Physical Medium Dependent)副層部分を改良することにより、高速化を図ってきた。だが実は、無線LANにおけるデータリンク層内の仕様が取り残されてきたため、この部分がボトルネックとなってしまい、最大54Mbpsの既存の仕様も、実際にはそれ以下の通信速度しか実現できなかったわけだ。例えれば、渋滞解消にと高速道路の一部分を広げたとしても、一部分が片側一車線だったため、結局その部分で渋滞が発生し、抜本的な解決に至らなかった、というようなものだ。物理層で通信速度を向上させても、この問題を解決しなければ総合的な効果が得られにくいことから、IEEE802.11nでは、データリンク層についても効率化を図っている。すなわち、全線を片側4車線の高速道路にしてしまおうというわけだ。
  ちなみに、データリンク層内の論理リンク制御部と、メディアアクセス制御部の接点をメディアアクセス制御・サービスアクセスポイント(MAC SAP:Media Access Control Layer,Service Access Point)と呼ぶが、IEEE802.11nではフレーム構造やフレーム伝送の効率化を図ることで、この部分で100Mbpsのスループットを実現する。

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