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 運用コストを減らすワザ50(応用) 掲載日:2004/04/16
 レガシーマイグレーション

 基礎編で見ていただいたとおり、レガシーマイグレーションの方策が今後ますます重要になってくることは間違いない。ここではSierやメーカーが提供しているレガシーマイグレーション・サービスの実際を見ながら、マイグレーションのステップと注意点を概観し、さらに実際にメインフレーム3台のうち2台を撤去することに成功した新日鉄の事例を紹介していく。 レガシーマイグレーションイメージ



レガシーマイグレーションの基本ステップ
 レガシーマイグレーションは、マイグレーションそのものが目的なのではなく、情報システム部門あるいは企業経営が抱えている課題解決のための手段の1つである。したがって、企業経営に対して情報システムがどのようにあるべきかという問いから始めなくてはならない。情報システム部門の運用管理コストを減らすというのも1つの経営課題であろうが、加えて将来的なTCOやビジネスへのインパクトも考え合わせて検討する必要がある。
 その場合、経営者や部門との意見交換や承認はもちろんだが、多くの場合はシステムメーカーなどとの相談が不可欠になる。しかし現状のシステムからの脱却を望む場合に、そのシステムメーカーへ直接相談することがはばかられることもあろう。よい提案はしてもらえても、結局「非競争的環境」から抜け出せなくなる可能性があるからだ。その場合には、メーカー中立なSierは相談相手として好適かもしれない。

新日鉄ソリューションズに見る検討ステップ
 新日鉄のシステム開発・運用を長年行ってきた新日鉄ソリューションズは、多くのレガシーシステム再構築の実績をもつSierである。同社ではその経験とノウハウを生かし、本格的なレガシー・リエンジニアリング事業(サービス)をスタートさせている。同社の「リエンジニアリング」とは、システム面とビジネス面の双方から「システムがどうあるべきか」を導き出し、それに至るために最適なアーキテクチャを設計し、構築していくことである。
 同社が描く検討ステップはまずは簡単なシステム・アセスメントを先行させながら、業務プロセスの面からシステム機能を整理し、システムへの要求事項を洗い出すビジネスアセスメントを行う。同時に詳細なシステム構造、稼働状況といった現行システムの実態を把握して、課題と解決の方向性を導き出す。続いてアーキテクチャ・デザインが行われ、具体的な方策が提案されることになる。

図1 レガシー・リエンジニアリング検討手順 (200万論理ステップの場合)
図1 レガシー・リエンジニアリング検討手順 (200万論理ステップの場合)
(資料提供:新日鉄ソリューションズ)

 この流れにビジネス面からの検討プロセスも組み込まれていることに注目したい。これにより、もしマイグレーションが業務に最適でなければ別の策をとる決断もできることになり、マイグレーションを行う場合でも業務に即して最適な道が選べることになろう。
 どのような方策をとるかは、「リスク」、「リターン」、「コスト」などいろいろな評価軸でバランスを考えて判断するという。例えばリホスト策をとるならローリスクだが、それによるビジネスへのインパクトは大きくない(ローリターン)。ハイリターンを求めるなら場合によってはERP導入もありうるが、そのリスクやコストは大きい。会社の戦略にITが適合するような方策をとることが要となる。方向性を打ち出すまでにおよそ2〜3ヵ月をかけ十分な検討が行われる。これには同社の業務ノウハウと、独自のノウハウで作られたシステム解析ツールが大きな役割を果たすことになる。この入り口ステップでの検討が、レガシーシステム見直しの成否を分ける重要なステップといえるだろう。
 図2に、このステップの後のマイグレーションの方策を選択するための判断法を簡単に示す。

図2 マイグレーションタイプの判断
図2 マイグレーションタイプの判断
(資料提供:新日鉄ソリューションズ)

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