第22回 自前を回避!データセンターの基礎


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  掲載日:2003/09/24
 自前を回避!データセンターの基礎

 これまで6回にわたりWANに関するさまざまなことを学んできた。今回は、WAN全体のおさらいをしながら、インターネットやIPネットワークなど、WANを経由してユーザーにサービスを提供するデータセンターについて解説していこう。最近ではコロケーション、ハウジング、ホスティングといった基本的なサービスに加え、ASP、MSP、SeSP、SSPなどの付加価値サービスを併せて提供するデータセンターも多い。これらいわゆるxSPサービスについても整理する。 自前を回避!データセンターの基礎 イメージ


WANの復習とまとめ

WANのメリット
 第17回より前回までにおいて、本講座ではWANに関連するさまざまなことを学んだ。
 今回はまず、これらについて簡単に復習をしてみたいと思う。
 そもそもWAN(Wide Area Network)とは、電気通信事業者によって提供される広域ネットワークのことであり、これを利用することで、2拠点もしくは多拠点のコンピュータ同士がデータのやり取りを実現したり、LANを相互接続したりすることが可能となった。
 本来、遠隔地同士を相互接続するためには、その間に伝送路を敷設する必要があるが、これを独自に行う場合、多大なコストがかかってしまう。また、敷設した長距離の伝送路を介して安定した通信環境を常に維持するための費用も必要となることから、膨大なコストを要することとなる。
 しかし、あらかじめ全国規模で提供されるWANを利用すれば、多拠点同士の接続が容易に実現でき、また品目によっては、安定した通信環境や障害時の復旧対策も、電気通信事業者が保証しているものもあり
、比較的安価にその通信環境を得ることができるわけだ。

WANの種類
 さて、一口にWANといっても、やり取りする情報の種類や通信速度、利用範囲、通信品質などによって多種多品目のサービスが提供されている。
 例えば、一般に利用されている公衆電話網は、遠隔地同士の通話を実現するためのWANだといえる。また、ISDNではデジタル情報の交換が、パケット交換網ではパケット形式における情報のやり取りが可能となる。
 さらには、昨今急速に利用されるようになったWANとして、IP-VPNや広域イーサネット、専用線イーサネットなども広く普及し始めている。
 IP-VPNは、TCP/IPのインターネット層で機能するIPプロトコルを利用することで、あたかも専用線のごとく利用することのできるWANである。また、広域イーサネット専用線イーサネットでは、データリンク層において、イーサネット(Ethernet)を利用したWANであり、2拠点、もしくは多拠点のLANを、シームレスな形で相互接続するものだ。
 なお、WANの実現するための技術としてフレームリレーやセルリレーについても第17回講座で学んでいる。

WANへの接続形態
 WANにはそれぞれ専用のプロトコルが存在する。このため、WANに接続するためには、このプロトコルに準じる必要がある。通常、WANに接続するためには、DCE(Data Circuit-terminating Equipment:データ回線終端装置)を介す必要がある。DCEはWANのプロトコルをサポートしたものであり、公衆電話網ではモデムが、ISDNではTAなどの機器がこれに相当する。
 また、WAN接続には、さまざまなアクセスネットワークを介する必要がある。
 公衆電話網やISDNの場合、それぞれ専用の加入者線が宅内まで敷設されるが、広域イーサネットや、IP-VPNなどの場合には、それらがサポートするアクセスネットワークを介することが、利用の前提条件となる。
 例えば、インターネットに接続する場合、加入者線網から公衆電話網やISDNを介したり、ADSLを用いたりする。CATVサービスでは、一般家庭までメタリックケーブルが、FTTHにおいては、光ファイバケーブルが敷設され、これらを用いることもできる。
 さらには、無線や専用線サービスによるWANへの接続も一般化してきている。

図22-1 WAN (Wide Area Network)
図22-1 WAN (Wide Area Network)

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