第21回 WANのアクセス「RASとRADIUS認証」


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  掲載日:2003/09/10
 WANへのアクセス「RASとRADIUS認証」

 前回までは広域ネットワークやWANの種類、その必要性と技術を解説してきた。今回は、はじめにxDSL、CATV、FTTHなどWANに対するアクセス形態について整理しよう。そのうえで、FWAに代表される無線によるアクセスやアナログ専用サービス、HSD、DAなどの専用線によるアクセスを解説する。そして、こうしたアクセスの際に重要となるユーザー認証について、RADIUSを中心に機能や仕組みをわかりやすく説明していく。 WANへのアクセス「RASとRADIUS認証」 イメージ


WANへのアクセス形態

 第17回以降から前回までの講座において、WANやWANに付随するさまざまな知識を学んできた。今回は、WANに対するアクセス形態について今一度整理しておくことにしよう。
 インターネットが専用線などのWANサービスによって構築されていることから、インターネットへのアクセス形態は、そのままWANへのアクセス形態と考えることができる。そして、このアクセス形態には、電話回線やISDN、xDSL、CATVやFTTHなどがあり、みなさんにとって馴染みの深いものではないだろうか。
 ここでは、まず最初にxDSLとCATV、FTTHについて整理しておこう。

xDSL
 ADSLはすでに一般に浸透しているが、なかでもDSL(Digital Subscriber Line:デジタル加入者線)とは、加入者線を利用してデジタル情報をやり取りするためのもので、米国のベル通信研究所が中心になって開発された技術である。
 ADSLはDSLの1つの方式であり、他にHDSL(High-bit-rate DSL)、SDSL(Symmetric DSL)、VDSL(Very high-bit-rate DSL)などの種類があり、xDSLと総称している。WANへのアクセスには、ADSL以外にも、SDSLに対応するものも存在する。
 話をADSLに戻そう。
 ADSL(Asymmetric DSL)とは、日本語では「非対称デジタル加入者線伝送方式」と呼ばれ、既存の固定電話の加入者線を用いることで、インターネットなどへの高速な常時接続環境を実現するための技術である。ADSLは、新しい技術が日進月歩で投入され、通信速度を急速に上げてきている。
 例えば、帯域の高域部分を用いることにより、全体の帯域を数倍にまで拡張するダブルスペクトラムADSL+クアッドスペクトラムADSL+は、25Mbps〜50Mbps程度の下り通信速度を実現する。
 また、データ伝送異常を引き起こすノイズ対策をはじめ、異常に対応する誤り訂正方式の採用、信号の多重化による効率的な制御同期の実現など、さまざまな策を講じることで、より広範囲の利用者を対象としたサービスの実現を図るADSL2という規格も存在している。

CATV(Cable Television)
 Cable Televisionの略語でもあるCATVは、元来Community Antenna TeleVisionの略語とされていた。CATVは、1950年代中頃にサービスが開始されている。しかし当時のサービスは、山間部といったテレビ電波が届かない地域に敷設し、地上波に乗った番組をつかまえて再度ケーブルに流すもので、再放送型CATVと呼ばれた。
 一方、現在急速に普及している多チャネル多目的型のCATVは都市型CATVと呼ばれる。CATVの画像を配信するためにケーブルを利用し、宅内のコンピュータをインターネットなどに接続するのがCATVの付加価値サービスだ。
 CATVサービスの場合、1〜10Mbps程度の通信速度でCATV局に接続されている。CATV局から引かれた同軸ケーブルを宅内に設置する分配器に経由させ、専用のケーブルモデム(cable modem)を介しコンピュータと接続することで高速通信環境を実現する。
 あとは、CATV局がこの環境をどのようなWANに接続するかによって、高速インターネットアクセスやIP電話、WANによるLAN間接続などの多様化が可能となるわけだ。

FTTH(Fiber To The Home)
 FTTH(Fiber To The Home)とは、もともと一般家庭からインターネットへアクセスする際に必要となる加入者網を、光ファイバ化する構想のことだった。しかし現在では、アクセス回線そのものとサービス自体を含んだ意味合いとして一般に普及する言葉となっている。
 先のADSLは、テクニカルな方策によって伝送速度を上げているが、伝送媒体に銅線(メタリックケーブル)を用いていることが最終的にネックとなっている。ADSLは、加入者線が2kmを超える場合、高域部分の減衰が生じて高速通信ができないという弱点をもっているのだ。
 一方FTTHは、ユーザーまでの伝送媒体に光ファイバケーブルを用い、サービスによっても開きはあるものの、最大10Mbps〜100Mbpsの通信速度という絶大な恩恵を受ける。したがってFTTHを用いてWANへのアクセスを実現するサービスを提供する場合、安定かつ高速なアクセスが可能となるわけだ。
 現在、FTTHによるインターネットアクセスサービスは、全国的に広く普及してきている。また、「050」で始まるIP電話番号の普及とともに、FTTHを利用したIP電話サービスや、各種WANへの接続サービスも、新たに登場することとなるだろう。

図21-1 WANのアクセス形態
図21-1 WANのアクセス形態
 図を見てわかるように、アクセス形態が異なれば、通信機器も異なるものが必要となる。xDSLはスプリッタとDSLモデムを加入者線に接続し、CATVサービスは、ケーブルモデムをCATV独自のアクセスネットワークへ接続する。また、FTTHの場合はメディアコンバータを介して光ファイバケーブルへと接続するといった具合である。さらに、これらは局もしくはCATV業者へと接続された後に、ISPを介してWANやインターネットと接続されることとなる。

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